物に当たるのをやめたら、癇癪が週末のイベントに!

ついに癇癪がはじまった!予想はしてたがツライ…!私なりの対策の画像
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さすがは子どもというべきか、翌日は何事もなかったように友達と仲良く遊んでいました。

学校でも特に問題はない様子。

では、フラストレーションを一切感じなくなったのかといえば、もちろんそうではありません。

「当たりたかったら私に当たれ」という母親の指示通り、いらだちを全て持ち帰ってくるようになったのです!

他の誰かや物に当たらないのはいいけれど…これはこれで迷惑!

平日は何かと緊張しているのか、わりと穏やかに1日を終えることができますが、完全に気の緩んだ土日祝日は、予想もしないことに端を発しては癇癪モードに突入します。

食べたいものが食べられなかったなど、わかりやすい“わがまま”のときもありますが、「それ、癇癪を起こしたいがためにわざわざつついてるんじゃないの!?」と言いたくなる意外な原因もあります。

正直防ぎようもないので、「さーて、次の週末はどんなことで癇癪を起こしますやら…」程度にかまえ、起きたら起きたでひたすら付き合うことにしました。

正直疲れる…私が案じた癇癪対策とは

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とある週末、息子と私はショッピングセンターに来ていました。

ゲームコーナーで遊ぼうということになり、自分のかばんを探り始めた息子。

「あれ?ない。あのカードがない!」

その日使うつもりだったカードを、家に忘れてきたことに気づいたのです。

「残念だけど、今日は別のカード使ってやんなよ」

「やだ!あのカードがいい!家まで取りに帰る!」と返してきました。

ショッピングセンターと我が家の近所を結ぶバスは1時間に1本あるかないか。

すぐに取りに行ける状況ではありませんでした。

「うーん、そうすると遊ぶ時間が少なくなっちゃうし、面倒だからわたしは帰りたくないなあ。今日はやっぱりあるカードで……」

「やだやだやだやだ!あのカードがなきゃやだ!」

「じゃあ今日はゲームやめっか」

「やだ!ゲームやる!」

「ならあるカード…」

「やだ!」

「頼むからどっちかに…」

「やだ!」

「だから…」

「やだやだやだやだ!」

「…」

「やだやだやだやだ!やだ!」

ポカポカ殴りかかってきて、こっちの話なんざ聞きやしないわけです。

説得しようとするだけ無駄、とても面倒。

(これが今週の癇癪か…)

私は息子の目の前でしゃがみこんだまま、彼の顔を見つめながら黙っていました。

「ん!」

泣いて威嚇しながら殴りかかってきても反撃せず。

「ん!」

突き飛ばされるがままに床に転がる私。

起き上がってはまた突き飛ばされるのを何度か繰り返し、それすら面倒になったので、寝転がったまま頬杖をつき、鼻歌を歌ってみました。

「♪ふんふんふふんふふふふふん~ふ~ん♪」

「のん、起きてよー!(泣いてる)」

「やーだよ~♪どうせまた突き飛ばされるんだも~ん♪」

「お願い!起きてよー!!(涙渇き気味)」

「やーだよ~♪めんどくっせ~♪」

ショッピングセンターのゲームコーナーで我が家のようにくつろぐ母の姿を見て、ついには息子の方が、「こいつ…何言っても無駄だ」という表情に。

「早く起きて!一緒にゲーム早くやろうよー!!!」

と誘ってきたので、「おっけーやろやろ~♪」

即起き上がり、私は何事もなかったかのような顔でゲームに興じました。

いろいろ試した結果、息子の癇癪対策に1番効果があったのは、「非暴力・無抵抗」作戦

ただし、決してその場を去らず、無視は絶対にしないこと。

そこそこ力のついてきた小学生男子にボッコボコに殴られて、痛いわアザができるわで、はっきり言っておすすめはできませんが…。

自分なりに切り替えられる息子だから、信じて待ってみよう。

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「せっかく用意してたのに、今日はあのカードを忘れて悔しかったね」帰りのバスで私がそう声をかけると、息子はちょっと照れ臭そうに笑いました。

「うん、ちょっとね。でも、そのおかげで最近あんまり使ってないカードを代わりに使えて、別の楽しさがあったから、良かったよ」

存分に楽しんだこともあって落ち着きを取り戻したからか、カードを忘れた利点を自分なりに見つけていたのです。

「そっか……」

「あのさ、のん」

「ん?」

「ごめんね、叩いたりして」

「あー、いいよいいよ。他の誰かや物に当たるよりいいよ」

「嫌じゃない?」

「嫌に決まってんだろ(笑)。嫌だけどいいよ。しょうがない」

「いいの?」

「私が本当は嫌だってわかってくれてたら、今は上出来だと思う、何となく」

「なんだそれ(笑)」

「なんだろね(笑)」

本当に、何が上出来なのかはわかりません。

ただ、「カードを忘れた!悲しい!取りに帰れない!腹立たしい!」だけで終わらず自分なりに切り替えることができた息子なら、癇癪を起さずに話ができるようになる日がちゃんと来るだろうな、と信じられるのです。

しばらくはため息をつくときもあるでしょうが、鼻歌でも歌いながらのんびりその日を待とうと思います。
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