友達に急に跳びかかる息子、トラブルの原因は一年前の苦い記憶にあった
ライター:kaoru
「忘れられない」ことで起きるフラッシュバックやトラブル、二次障害を避けるために、親として出きることを試行錯誤したこれまでの取り組みをご紹介します。
忘れられない辛さ、みなさんは経験がありますか?
過去の辛い記憶や苦い経験、みなさんはどれくらいの時間が経てば消化できますか?
思い切り泣いたらスッキリする、一晩寝たら気持ちを切り替えられる、失敗したときと同じ状況になったとき初めて消化できる、など人それぞれだと思います。
発達障害には、記憶に関する凸凹があると言われており、特に自閉症は忘れられない障害とも言われるそうです。
その「忘れられない」という特性は、アスペルガー症候群の息子にも、色濃く出ています。
何かのキッカケで、苦い記憶が、まるで5分前に起きた出来事かのように鮮明によみがえり、ストレスを感じます。
忘れてはならない予定や持ち物などは、しょっちゅう忘れてしまうのに、苦い記憶や自分の中で消化できていない事は何年経っても覚えているのです。
そのストレスが原因で、パニックを起こしてしまうこともありました。どうしたらこのフラッシュバックから解放されるのでしょうか?
当たり前ですが、パニックが起きたときに一番辛いのは本人。息子だって、平穏な生活を望んでいます。
思い切り泣いたらスッキリする、一晩寝たら気持ちを切り替えられる、失敗したときと同じ状況になったとき初めて消化できる、など人それぞれだと思います。
発達障害には、記憶に関する凸凹があると言われており、特に自閉症は忘れられない障害とも言われるそうです。
その「忘れられない」という特性は、アスペルガー症候群の息子にも、色濃く出ています。
何かのキッカケで、苦い記憶が、まるで5分前に起きた出来事かのように鮮明によみがえり、ストレスを感じます。
忘れてはならない予定や持ち物などは、しょっちゅう忘れてしまうのに、苦い記憶や自分の中で消化できていない事は何年経っても覚えているのです。
そのストレスが原因で、パニックを起こしてしまうこともありました。どうしたらこのフラッシュバックから解放されるのでしょうか?
当たり前ですが、パニックが起きたときに一番辛いのは本人。息子だって、平穏な生活を望んでいます。
息子のパニックを誘発したのは、1年前の出来事
息子に「苦い記憶を忘れられない」という特性があると気づいたのは、学校からの1本の電話でした。
「ある同級生を見かけた途端、飛びかかり、蹴った」との事でした。
先生は「理由を聞いても、わからない」と言うのです。
「同級生を見かけた途端、飛びかかった」という状況で、息子の言い分は「僕が先にやられたからやり返した!」という内容。息子が跳びかかったときの目撃者も多く、先生は息子の言い分に戸惑ったようでした。
私が息子に話を聞くと、確かに相手が先に手を出したのは事実なのですが、それはなんと1年以上前、学校ではなく放課後デイでの出来事だったのです。
「突然相手から椅子をぶつけられたから押し返した。そうしたらぼくだけ先生に怒られた。だから今度は僕が先にやった。やり返しただけだ!」
これでは学校が対応に苦慮するのも、当然だと思いました。
1年前にトラブルになった際、大人の仲裁に納得できず、モヤモヤを忘れられなかったらしいのです。かつてのトラブル相手を見つけた途端、モヤモヤした記憶が鮮明によみがえり、半ばパニック気味になっていたのでしょう。
納得ができないことは、息子の中で未消化のまま終わらないのです。
「ある同級生を見かけた途端、飛びかかり、蹴った」との事でした。
先生は「理由を聞いても、わからない」と言うのです。
「同級生を見かけた途端、飛びかかった」という状況で、息子の言い分は「僕が先にやられたからやり返した!」という内容。息子が跳びかかったときの目撃者も多く、先生は息子の言い分に戸惑ったようでした。
私が息子に話を聞くと、確かに相手が先に手を出したのは事実なのですが、それはなんと1年以上前、学校ではなく放課後デイでの出来事だったのです。
「突然相手から椅子をぶつけられたから押し返した。そうしたらぼくだけ先生に怒られた。だから今度は僕が先にやった。やり返しただけだ!」
これでは学校が対応に苦慮するのも、当然だと思いました。
1年前にトラブルになった際、大人の仲裁に納得できず、モヤモヤを忘れられなかったらしいのです。かつてのトラブル相手を見つけた途端、モヤモヤした記憶が鮮明によみがえり、半ばパニック気味になっていたのでしょう。
納得ができないことは、息子の中で未消化のまま終わらないのです。
親はどこまでサポートするべき?「過保護」と「過干渉」の違い
消化できないままの出来事は、何年経っても終わらない。そう気付いてから
今回の件を考えれば、理由があっても手を出すのはいけないことです。そして当時その同級生は椅子をわざとぶつけたわけではなかったのかもしれません。
ですが、まずは子どもの気持ちに寄り添い、「口惜しかった」「納得がいかなかった」という気持ちを認めてあげる事に徹しました。
1年前に、息子の言い分を聞いてから「わざとじゃなったかもしれないね」と伝え、それから「でも手を出すのはいけないと思う」と言っていたら、この1件は納得して息子の中できちんと消化できていたかもしれません。
今回の1件で、息子は1年前のトラブルが頭から離れず、ストレスを感じ毎日のように私に口惜しい気持ちを話し続けるようになりました。
ですが、まずは子どもの気持ちに寄り添い、「口惜しかった」「納得がいかなかった」という気持ちを認めてあげる事に徹しました。
1年前に、息子の言い分を聞いてから「わざとじゃなったかもしれないね」と伝え、それから「でも手を出すのはいけないと思う」と言っていたら、この1件は納得して息子の中できちんと消化できていたかもしれません。
今回の1件で、息子は1年前のトラブルが頭から離れず、ストレスを感じ毎日のように私に口惜しい気持ちを話し続けるようになりました。
なんとか、息子の苦い記憶を消化させてあげたいけれど、なかなか情報がありませんでした。ですが、打開策のヒントは息子自身が言った言葉にありました。
「お母さん、僕は忘れたほうがいいのかな?」
この言葉にピンときたのです。きっと、忘れたいけど忘れ方が分からないのではないだろうか?
「そうだね、君のためには忘れたほうが良いかもしれない。
納得できないかもしれないけど、忘れられたら楽になれると思う。
口惜しかったよね?納得できなかったよね?その気持ちはお母さんが覚えておくから。」
このやり取りを境に、息子はこのトラブルを口にしなくなりました。
「お母さん、僕は忘れたほうがいいのかな?」
この言葉にピンときたのです。きっと、忘れたいけど忘れ方が分からないのではないだろうか?
「そうだね、君のためには忘れたほうが良いかもしれない。
納得できないかもしれないけど、忘れられたら楽になれると思う。
口惜しかったよね?納得できなかったよね?その気持ちはお母さんが覚えておくから。」
このやり取りを境に、息子はこのトラブルを口にしなくなりました。