発達障害の息子の学校に付き添いわかった、集団生活の躓き3つ

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入学早々「学校行かれへん!」になった長男。ゆっくり学校に慣れるために付き添い登校を始めましたが、逆に自立をさまたげないか悩むこともありました。様子を観察するうちに、長男には「通訳」役が必要だということが分かってきました。

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入学早々の「もう学校行かれへん」!一緒に学校に行ってわかった躓きの原因

新しい環境に慣れるまで時間のかかる長男は、入学早々「学校行かれへん!」となりました。

学校に慣れるために、私は付き添い登校を始めましたが、様子を観察するうちに長男には「通訳」役が必要だということが分かってきました。

付き添って始めて見えた、学校生活の躓きを3つご紹介します。もし、今登校しぶりをしている子も、似た出来事で躓いているかもしれません。

■1 取り組むだけで精一杯、そのときに言われる「早くして」の一言

手洗い場を使っているとき、後ろに並んでいた女の子が「早くして」と言いました。その瞬間、ものすごい勢いで振り向き、怒った顔で私のほうを見た長男は、今にも暴れ出しそうでした。

長男からすると、たくさんの子どもたちの前で手を洗うだけでも精一杯なのに、「早くして」という今以上に努力することを要求された、もうどうしていいかわからない!と、頭がいっぱいになってしまったのだと思います。


「そういう時は『わかった』って言えばいいねん
『早くしてね』は『スピードアップしてね』という意味もあるけど、『待ってる人のことをちょっと気にしてね』という意味よ。

『オッケー、あなたの気持ちは受け取った』という印に『わかった』って言えばいいねん。そしたら、相手もホッとするから。」

すると、長男は落ち着きを取り戻し、手を洗うことができました。私たちは言葉を、文字上よりも広い意味合いで使っていることがあります。

「そんなに騒ぐなら、もうお終いだよ」という言葉も「静かにしてね」と伝えたいだけ。定型発達の子どもたちなら、言葉に含まれるメッセージを自然に察することができるかもしれませんが、長男には戸惑ってしまう原因にもなるのです。
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■2 「さあ始めよう」だけでは、何をしたらいいかわからなくなる

掃除の場面でも躓きがありました。「机ぞうきん係」の日、先生から「さあ、がんばろうね」と言われても何をしていいのかわからずイライラしていたのです。

「机ぞうきん係の仕事は、ほうきが終わったころに、ぞうきんで床をふいて、だいたい全部ふき終わったころに、机を移動させることだったよね。

先生の『さあ、がんばろうね』という言葉を聞いたら、ぞうきんを手に持つ、そして床ふきを始めること。じゃあ、まず、手に持ってみよう」と長男に伝えてみました。

先生には、

・「今からこの机を一緒に運ぼう」など、今やることを具体的に指示してほしい
・「怒っている」「さぼっている」ように見える時でも、言葉の意味がわからなくてどうしていいかわからないときが多い
何をするかわかれば落ち着けること
・粗大運動が苦手なので、できれば「できる仕事」を振り分けてもらえるとありがたい

の4つを伝えました。

「指示される」→「実行できる」→「助かったよ、ありがとうと言われる」という経験を重ねると、先生との信頼関係が増すように感じます。
もし分からないことがでてきても「先生に質問する」という気持ちが新たに芽生え、教室で困っている時間が減るのでは、と考えています。

■3 友達に謝る場面、同級生からの注目で混乱してしまう

感覚が過敏な長男は、ちょっと肩がぶつかり合うだけで反射的に反応してしまい、強く払いのけてしまうことがよくあります。

お互いに「あ、ごめんね」と言えば場が収まるのですが、長男はとっさに言葉で伝えるのがとても苦手。

相手の子は、払いのけた手が当たり、痛みと驚きの表情で長男を見ています。そんなとき、周囲の子ども達は「かわいそう」「早く謝ってあげてよ」と注目するのです。

こういう「出来ないことを要求される」「大勢の人に注目される」という長男がとても苦手な場面が学校生活には沢山あるのです。これではパニックを誘発するのは時間の問題です。

思い切って間に入り、「ほら、○○ちゃん、痛かったって」と話しかけ、長男の注目を私に向けました。
それから「混み合ったところが苦手なのはわかるけど、こういう時は『ごめんね』って言えるといいね」と伝えました。

そして相手の子や周りの子ども達には「お話しするのがとても苦手で、『ごめん』って言うの、いま練習中やねん」と説明しました。

「『ごめんね』って、ホントにすごく大事な言葉だね」と子どもたちに伝えることで、場の緊張が解けるのを肌で感じました。

息子の成長、クラスの友達の見る目にも変化があった

付き添って「通訳」すると、落ち着いて取り組めることも増え、長男は成長していきました。そして先生やクラスメートの長男への見方も変わっていきました。

少しずつ学校生活に慣れ、困ることも少なくなり、2年生から特別支援級に所属したところで、「通訳」を支援級の先生にバトンタッチしていきました。

・明確、端的に伝えてもらえるとありがたい

・時間があれば、前もって1対1で少し話しておいてもらえるとよりスムーズ

と、先生へ伝へています。
先生方へ伝える事を「迷惑じゃないかな」と心配する保護者の方もいるとは思いますが、

困っている本人だけでなく、支える周囲の人も「何をすればいいのか」具体的にわかれば、サポートできる事が増えると思いますし、お互いに気持ちよく過ごすヒントにもなっていくと、私は考えています。
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