聴覚過敏の原因と、具体的な改善方法は?

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日常生活や学校・仕事に支障をきたすこともある聴覚過敏。周囲の人が気にしないような音が、耳を覆いたくなるほど気になってしまう。普段は気にならなかった音が、やけに頭に響く。これは体からのサインです。ここでは、聴覚過敏の具体的な特徴、原因や改善方法などについて詳しくお伝えします。

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目次 聴覚過敏とは? 聴覚過敏の症状は?どんな音が気になるの? 聴覚過敏に至る原因、メカニズムは? 聴覚過敏が起こりやすい人は? 聴覚過敏かな?と思ったら 改善方法と気をつけたいこと 聴覚過敏の体験談 まとめ

聴覚過敏とは?

聴覚過敏とは、感覚過敏のひとつであり、英語ではHyperacusis 、または Phonophobiaと表記されます。耳に入ってくる環境音に対して、不快感や苦痛をともなう状態を指します。聴覚過敏は、音に不快感をもっているという「状態」であり、あくまで病気ではありません。

聴覚過敏には、はっきりとした明確な定義はなく、医師のとらえ方によりその定義が異なります。

聴覚過敏の定義ははっきりと決まっているわけではありませんが、
・Loudness perception disorder(音量に対する認知障害)
・Reduced Loudness Tolerance(音耐性の減弱)
などと表現されています。
医学用語ではHyperacusisが対訳として用いられる場合が多いと思いますが、
その他、Phonophobia・Misophonia(音恐怖)なども使われます。

出典:http://www.itaya.or.jp/?p=876
聴覚過敏は年齢や性別に関わりなく起こる症状であり、原因も様々です。例えばストレスや、または顔面神経麻痺、てんかん、難聴などの疾病がその背後に潜んでいます。また、症状の度合いもばらばらです。 あまりに症状がひどいときには、身体的・精神的な負担により、日常生活に支障をきたすこともあります。

聴覚過敏の症状は?どんな音が気になるの?

音が響く

定義の曖昧な聴覚過敏ですが、「音が響く」ことが症状を表すひとつのキーワードになります。具体的には以下に紹介するような表現で症状を表わします。

・耳をつんざくように音が響く
・頭の中で音が反響する
・耳に音が刺さって、脳が震える感じ

症状の程度も様々であるといわれています。例えば、作業を中断せずとも我慢できる場合から、意識がもうろうとして横にならないと耐えられないほどの場合もあります。聴覚過敏の症状が強い場合、耳をふさぎたくなるほど耳の奥が痛くなったり、頭痛が起きたりするような身体的な痛みを伴うことがあります。症状の程度によっては休憩をとったり、不快感の原因となっている音から離れたりすることが必要です。

気になるのはどんな音?

不快感をもよおす音には個人差があります。以下では、聴覚過敏の症状がある方にとって不快な音となりやすいものの例をいくつか紹介します。

・人と人が会話している音
・救急車両のサイレンの音
・打ち上げ花火の音
・駅や街中での人ごみの音
・子どもの声
・ゲームセンターやボーリング場での音
・ドアの開け閉めやノックの音
・食器と食器が触れ合う音

特に、低い音よりは、女性の話し声や子どもの騒ぎ声、また食器が触れ合う音などの高い音を苦痛に感じる人が多いようです。ある特定の音が気になる場合もあれば、耳に入る全ての音に対して苦痛をもよおす場合もあります。精神状態や体調によっても不快感の度合いは異なります。

聴覚過敏に至る原因、メカニズムは?

それではどのような原因によって、聴覚過敏に至るのでしょうか。ここではそのメカニズムについてお伝えします。原因はひとつだけではなく、組み合わさっていることもあります。

脳や耳の身体的機能不全

1. 音を伝えるシステムがうまく働いていない
強大な音が入ってきたときには、私たちの耳では、音をそのまま耳の奥の細胞に伝えることを防ぐためのシステムが働きます。具体的には、鼓膜を緊張させたり、「耳小骨」と呼ばれる骨の音の伝わり方を調節させたりするのです。このシステムが何らかの原因でうまく機能しないと、大きな音が直接耳に飛び込んできて、耳の中で音が鋭く響いてしまう症状が見られることがあります。顔面神経麻痺、てんかんの際に生じる聴覚過敏はこれにあたります。

2. 音の強弱を調整するシステムがうまく働いていない
耳の中の鼓膜のさらに奥に「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる部分があります。そこには、内有毛細胞という「音を電気信号に変換して脳に情報を送る細胞」があります。この細胞がうまく働かないと、音の強弱が調整されにくくなります。音の強さが少し強くなっただけなのに、音がものすごく大きくなって響くような感じがするときには、この内有毛細胞がうまく働いていないと考えることができます。このような現象は、補充現象(Recruitment)と呼ばれます。

3. 音の情報を処理する脳機能が何らかの問題を起こしている
私たちは、自分にとって必要な音とそうでない音を、無意識にふりわけて脳の中で処理をしています。それを選択的注意といいます。聴覚過敏の症状が現れるときには、この選択的注意が機能していないことがあります。情報の取捨選択ができず、脳が耳に入る全ての音に対して情報処理を行おうとしている状態であるといえます。

もうひとつ考えられる原因としては、聴覚の情報を処理する脳の機能である「聴覚野」の感度が上がって、音がやけに大きく聞こえるのではないかと考える医師もいるようです。偏頭痛の際に生じる聴覚過敏はこのケースが多いと考えられています。

自律神経の乱れ

聴覚過敏の症状を訴える人には、ストレスを抱えている場合が多いです。体を健康に保つための機能について理解をする必要があるでしょう。ここでは自律神経と呼ばれる私たちの体を整えている神経の仕組みについてお伝えします。

健康な状態であるときには、交感神経と副交感神経というふたつの神経により構成されている自律神経のバランスが整っている状態です。しかし、精神・心身に過度のストレスがかかると、自律神経に乱れが生じます。

つまり、交感神経が緊張状態に陥り、副交感神経の働きが低下するのです。交感神経の緊張状態は、アドレナリンを体内に作用させます。アドレナリンは、生命の維持のために必要な体を活発にさせるホルモンですが、過剰に作用しすぎると、心拍数が急増したり、血管に過度に収縮が起こります。

これが聴覚過敏を伴う耳鳴りや難聴など、耳の不調の原因のひとつとなります。耳の症状のほかにも、肩こりや手足のしびれ、頭痛など様々なさまざまな体の不調を引き起こします。

聴覚過敏が起こりやすい人は?

身体的・精神的なストレスにさらされ続けている人

具体的には
・生活の中でトラブルを抱えている
・チームの中心的役割に立っている
・気が休まらないような心配事を長く抱えている
・体に負担がかかり続ける環境に置かれている

上記のような場合はストレスにさらされやすく、その結果聴覚過敏の症状が出ることがあります。

身体的なトラブルを抱えている人

疾患のあるときや、身体的なトラブルを抱えているときに聴覚過敏の症状が出ることがあります。

まずひとつには、難聴を伴う疾患です。具体的には、突発性難聴、急性低音障害型感音難聴、メニエール病などの耳の疾病のあるときには聴覚過敏の症状が見られます。このようなときには、同時に耳鳴りの症状が見られるときもあるようです。
 
もうひとつには、女性の場合月経前や月経中には、普段気にならなかった音が気になってしまいイライラするということがあります。聴覚過敏のほかにも、めまいや耳鳴りの原因が月経前症候群(PMS)だったということも考えられます。

発達障害と聴覚過敏の関係は?

発達障害のある人は、定型発達の人に比べると、外部の様々な刺激に対して知覚作用が鋭いことがあります。聴覚のほかには、視覚、触角、嗅覚、味覚などで、これらを総称して五感といいます。ある研究では、特に自閉症スペクトラムの子どもの幼児期、具体的には2、3歳児に高い確率で聴覚過敏の症状が現れるという示唆が得られています。

発達障害の子どもは幼児期に、特定の音に対して耳を塞ぐ、または泣き叫ぶなど強い抵抗感や拒否感を示す場合があります。耳鼻科を受診しても異常が見つからなかった場合には、発達特性としての聴覚過敏の可能性を検討してみましょう。子どもの特性を理解し、その子が苦手な音が起こりにくい環境調整をする、嫌な音が起こった時の対処法を子どもが身につけられるよう支援するなど、子どもが苦しみを軽減させる手立てを探していきましょう。
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