イヤーマフとは?聴覚過敏に対処するためのイヤーマフの選び方とオススメ4選

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聴覚過敏で困っている方には非常に便利なイヤーマフ。今回は、その効果や選び方、価格や比較するときのポイントなどを踏まえたオススメの商品をご紹介していきます。

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目次

イヤーマフとは?

イヤーマフとは、耳全体を覆うタイプの防音保護具です。イヤーマフは、もともと工事現場や飛行場、射撃、モータースポーツなどの騒音が大きい場所で、それらの仕事に携わる人の耳を守る道具として使用されてきました。

近年では、防音効果が高いことから、一般の方にも広まってきており、特に大きな音が苦手な方にとっては、音から自分を守るツールの一つとなっています。

聴覚過敏とは?

聴覚過敏とは、耳の感覚が通常よりも過敏なために、一般の多くの人が感じるよりも、音が大きく聞こえてうるさく感じてしまったり、意識しないと聞き取れないような雑音や話し声なども感じ取ってしまう症状です。

聴覚過敏は、一般の多くの人よりも、五感などの感覚が敏感である感覚過敏の一つです。自閉症スペクトラムなどの発達障害のある人の中には、この聴覚過敏をはじめ、感覚過敏のある人が多いと言われています。以下に、より具体的な症状を引用します。

大きな音を聞くと、まるで虫歯の治療で歯科用ドリルが神経にあたったかのような強烈な痛みを感じたり、轟音が鳴り響いているように感じたりすることがあります。そのため、大勢の人がいるような騒々しい場所では、たまらなくなって耳をふさぎ周りの音をシャットアウトしようとしたり、常同行動によって安心しようとしたりすることもあります。また、早口の人の話がききとりにくかったり、たくさんの音の中から一つの音だけを選び出して聞くということが困難だったりします。駅やスーパーマーケット、教室などではいろいろな音が同じレベルで耳に入ってきてしまうため、非常に混乱します。
( 田中康雄/監修 『発達障害の子どもの心と行動がわかる本』 2014年 西東社/刊 P84より引用)

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00QTIF7J6

イヤーマフの効果

イヤーマフには、周囲の不快な音を遮断する効果があります。イヤーマフの効果は「遮音率(NNR)」という、周囲の音をどれくらい遮断することができるのか?を表す指標で定められます。あくまで目安となりますが、例えば、「普通の声で会話(60dB)」している際、遮音率26dBのイヤーマフを着用すると、60dB-26dB=34dB となり、イヤーマフを着用している人にとっては、「小さなささやき声」のように聞こえます。

実際の場面を考えると、例えば、聴覚過敏がある子どもが家庭でも遊びに集中したいときや、落ち着いて過ごしたいというときに役立ちます。イヤーマフを持つようになって、前まで嫌がっていた音楽やアナウンスの大きなスーパーなどに、イヤーマフをはめなくても大丈夫になる事例もあります。

「イヤーマフを持っていることの安心感」で過敏さが和らぐこともあるようです。活用タイミングは、個人差があるので一概には言えませんが、子どもであれば、音に対してつらそうな行動をとっている場面、大人であればご自分の判断で、一度試してみることをオススメします。ただ、道路などでは状況によっては遮音により不注意になる可能性もあるため、使用の際には注意をはらいましょう。
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イヤーマフの入手方法

購入方法

イヤーマフは、インターネットECサイトで誰でも購入することができます。作業服やヘルメットを扱っているような大きめのお店や、家電量販店でも販売している可能性はありますが、どの店舗であれば取り扱いしているのか探す必要があり、自分や子どもに合致した種類があるかもお店によって異なるので、まずはECサイトで探してみるのがお手軽です。

「Amazon」ではイヤーマフの価格がディスカウントされていることも多いです。また、発達障害の方やそのご家族向けのECサイトである「FLY!BIRD」なども便利です。

レンタル方法

イヤーマフのレンタルを行っているお店もあります。例えば、先ほどご紹介した、FLY!BIRDでは、2週間~/540円~、でレンタルを行っています。決して安くはない買い物なので、購入して合わなかったときを考えると、一度レンタルしてみるのもオススメです。
また、放課後等デイサービスや、児童発達支援事業を行っている施設で、イヤーマフのレンタルを行っていることもあります。

株式会社LITALICOが運営する0~18歳向けの児童発達支援事業を含む学習塾/幼児教室「LITALICOジュニア」では、一部の教室でイヤーマフの1か月無料貸し出しを行っています。詳しくはお近くの教室にお問い合わせください。

イヤーマフの選び方

イヤーマフには様々な種類・形があります。遮断できる音(低音域・高音域・全音域)も種類により違います。症状を見たり、実際に試してみることで、どのイヤーマフが適しているかを考えてみましょう。子ども用、大人用と分かれている場合もありますが、遮音性能に大きな差はありません。ただ、サイズや締め付けの圧力の強弱、重量などに差があることがあります。

選ぶ上で注目すべきポイントは以下です。

・遮音性
・カラー
・装着方法
・持ち運び
・価格
・重さ


上記のような点を踏まえながら、比較検討するとよいでしょう。

さまざまなタイプのイヤーマフ

1.ペルター キッズ イヤーマフ(子ども用) ネオングリーン

ペルター キッズ イヤーマフ(子ども用) ネオングリーン(対象年齢7歳以下のお子様推奨)
対象年齢7歳以下の子ども向けの商品です。軽くて、締め付けが少ない、子どもに最適なイヤーマフ。

・遮音性: 21db
・カラー: ネオングリーン
・装着方法: ヘッドバンドタイプ
・持ち運び: 小さい顔に合う設計のため、比較的持ち運びしやすい。
・価格: 4,172円
・重さ: 約180g

2.イヤーマフ PTL(Push to Listen)

防音用イヤーマフ PELTOR PTL(PUSH TO LISTEN)
サイドスイッチの操作で、着用したまま聞きたい音を聞くことができるハイテクイヤーマフ。

・遮音性: 25db
・カラー: 黒(グレー)
・装着方法: ヘッドバンドタイプ
・持ち運び: 少々重めで、かつ、大きめなので、持ち運びが便利とは言いにくい。
・価格: 18,426円〜
・重さ: 363g

3.キングジム デジタル耳せん MM1000 ホワイト

キングジム デジタル耳せん MM1000 ホワイト
呼びかけ声・アナウンス・着信音などの必要な音は聞こえるデジタル耳せん。見た目に違和感のないイヤホンタイプ。
※厳密には耳全体を覆う「イヤーマフ」とは異なりますが、同じ用途の道具として、ここでご紹介します。

・遮音性: 20db
・カラー: ホワイト
・装着方法: イヤホンタイプ
・持ち運び: イヤホンタイプなので持ち運びはとても便利。ポケットやカバンに入れて。
・価格: 3,980円
・重さ: 33g(電池を除く)

4.3M ウルトラフィット

3M ウルトラフィット(340-4004) 3404004
ヘッドフォンタイプのイヤーマフの締め付け感が苦手という方向け。耳栓タイプなら締め付け感もなく、手軽に音を遮断できます。
※厳密には耳全体を覆う「イヤーマフ」とは異なりますが、同じ用途の道具として、ここでご紹介します。

・遮音性: 25db
・カラー: イエロー×ブルー
・装着方法: 耳栓タイプ
・持ち運びやすさ:耳栓タイプで非常に便利。さらに、ひもつきなのでなくしにくい。
・価格: 160円
・重さ: 5g以下
■ 実際にお子さんがイヤーマフを使用している方のご意見を紹介します。

締め付けがキツすぎない・サングラス使用していてもつけられる・評価がいいなどと絞って私が選んだもの。
息子は帰宅後につけてみて、良さそうな反応。
その後のパニックなりかけの時につけさせ、座らせ、落ち着くものを頭から被せ、好きな触り心地のぬいぐるみリュックを抱きしめさせた…効果抜群。いつもの1/3の時間で落ち着いた。

出典:https://h-navi.jp/posts/153392/

程度の違いはあれど、全ての 環境音が同じ大きさに聞こえる世界は、なかなか怖くて 疲れるはずなので、耳を押さえる感覚が 安心するタイプには向いてるアイテムだと思います。(苦手な方もいるようです)

イヤーマフ使用時の聞こえ方としては、水の中にいると 音が篭って聞こえる そんな感覚に似ています。

大人になると軽減される方もいらっしゃるそうなので、環境調整しつつ見守っています。

出典:https://h-navi.jp/qa/questions/118429

イヤーマフを利用する際の周囲とのコミュニケーション

イヤーマフを利用することによって、聴覚過敏がある人は生活の質が向上する可能性があります。学校や職場など、その使用を受け入れてくれるコミュニティは増加していますが、使用に際しては丁寧に必要性を伝え、相互に理解しあうことが重要です。以下に、イヤーマフを利用している具体例を掲載します。


鍵盤ハーモニカや縦笛や打楽器…休み時間に男子がピーピーうるさく吹くし、授業中も真面目にやっていても変な音は出るしで、音楽の授業は次女には辛い時間でした。

それで、先生に話して許可を取り、防音のイヤーマフを使わせてもらうことにしました。

全く聞こえなくなるわけでもないので、

普段でも周りの子達の声が騒がしくて辛い時にも使う事にし、

同時に、うちの子がイヤーマフをつけている時はうるささに耐えられない時だから、「大きな声は出さないようにしようね」という指導を、先生がクラスの子達にしてくださっていました。

出典:https://h-navi.jp/column/article/785
例えば、上述のエピソードのように音楽室の外での参加を認めてくれるケースや、上司に相談し職場で着用できるケースが増えています。
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まとめ

聞こえる音を制御することで、聴覚過敏の人の生活の質を向上させる可能性を秘めたイヤーマフ。現在では、種類も様々になり、オンラインでの比較も可能で、心配な方にはレンタルという選択肢も存在します。一度、気軽にお試ししてみてはいかがでしょうか。
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