イヤーマフとは?聴覚過敏に対処するためのイヤーマフの選び方とオススメ4選

聴覚過敏で困っている方には非常に便利なイヤーマフ。今回は、その効果や選び方、価格や比較するときのポイントなどを踏まえたオススメの商品をご紹介していきます。

イヤーマフとは?
近年では、防音効果が高いことから、一般の方にも広まってきており、特に大きな音が苦手な方にとっては、音から自分を守るツールの一つとなっています。
聴覚過敏とは?
聴覚過敏は、一般の多くの人よりも、五感などの感覚が敏感である感覚過敏の一つです。自閉症スペクトラムなどの発達障害のある人の中には、この聴覚過敏をはじめ、感覚過敏のある人が多いと言われています。以下に、より具体的な症状を引用します。
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00QTIF7J6大きな音を聞くと、まるで虫歯の治療で歯科用ドリルが神経にあたったかのような強烈な痛みを感じたり、轟音が鳴り響いているように感じたりすることがあります。そのため、大勢の人がいるような騒々しい場所では、たまらなくなって耳をふさぎ周りの音をシャットアウトしようとしたり、常同行動によって安心しようとしたりすることもあります。また、早口の人の話がききとりにくかったり、たくさんの音の中から一つの音だけを選び出して聞くということが困難だったりします。駅やスーパーマーケット、教室などではいろいろな音が同じレベルで耳に入ってきてしまうため、非常に混乱します。
( 田中康雄/監修 『発達障害の子どもの心と行動がわかる本』 2014年 西東社/刊 P84より引用)
イヤーマフの効果
実際の場面を考えると、例えば、聴覚過敏がある子どもが家庭でも遊びに集中したいときや、落ち着いて過ごしたいというときに役立ちます。イヤーマフを持つようになって、前まで嫌がっていた音楽やアナウンスの大きなスーパーなどに、イヤーマフをはめなくても大丈夫になる事例もあります。
「イヤーマフを持っていることの安心感」で過敏さが和らぐこともあるようです。活用タイミングは、個人差があるので一概には言えませんが、子どもであれば、音に対してつらそうな行動をとっている場面、大人であればご自分の判断で、一度試してみることをオススメします。ただ、道路などでは状況によっては遮音により不注意になる可能性もあるため、使用の際には注意をはらいましょう。
イヤーマフの入手方法
購入方法
「Amazon」ではイヤーマフの価格がディスカウントされていることも多いです。また、発達障害の方やそのご家族向けのECサイトである「FLY!BIRD」なども便利です。
レンタル方法
株式会社LITALICOが運営する0~18歳向けの児童発達支援事業を含む学習塾/幼児教室「LITALICOジュニア」では、一部の教室でイヤーマフの1か月無料貸し出しを行っています。詳しくはお近くの教室にお問い合わせください。
イヤーマフの選び方
選ぶ上で注目すべきポイントは以下です。
・遮音性
・カラー
・装着方法
・持ち運び
・価格
・重さ
上記のような点を踏まえながら、比較検討するとよいでしょう。
さまざまなタイプのイヤーマフ
1.ペルター キッズ イヤーマフ(子ども用) ネオングリーン
・遮音性: 21db
・カラー: ネオングリーン
・装着方法: ヘッドバンドタイプ
・持ち運び: 小さい顔に合う設計のため、比較的持ち運びしやすい。
・価格: 4,172円
・重さ: 約180g
2.イヤーマフ PTL(Push to Listen)
・遮音性: 25db
・カラー: 黒(グレー)
・装着方法: ヘッドバンドタイプ
・持ち運び: 少々重めで、かつ、大きめなので、持ち運びが便利とは言いにくい。
・価格: 18,426円〜
・重さ: 363g
3.キングジム デジタル耳せん MM1000 ホワイト
※厳密には耳全体を覆う「イヤーマフ」とは異なりますが、同じ用途の道具として、ここでご紹介します。
・遮音性: 20db
・カラー: ホワイト
・装着方法: イヤホンタイプ
・持ち運び: イヤホンタイプなので持ち運びはとても便利。ポケットやカバンに入れて。
・価格: 3,980円
・重さ: 33g(電池を除く)
4.3M ウルトラフィット
※厳密には耳全体を覆う「イヤーマフ」とは異なりますが、同じ用途の道具として、ここでご紹介します。
・遮音性: 25db
・カラー: イエロー×ブルー
・装着方法: 耳栓タイプ
・持ち運びやすさ:耳栓タイプで非常に便利。さらに、ひもつきなのでなくしにくい。
・価格: 160円
・重さ: 5g以下
出典:https://h-navi.jp/posts/153392/締め付けがキツすぎない・サングラス使用していてもつけられる・評価がいいなどと絞って私が選んだもの。
息子は帰宅後につけてみて、良さそうな反応。
その後のパニックなりかけの時につけさせ、座らせ、落ち着くものを頭から被せ、好きな触り心地のぬいぐるみリュックを抱きしめさせた…効果抜群。いつもの1/3の時間で落ち着いた。
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/118429程度の違いはあれど、全ての 環境音が同じ大きさに聞こえる世界は、なかなか怖くて 疲れるはずなので、耳を押さえる感覚が 安心するタイプには向いてるアイテムだと思います。(苦手な方もいるようです)
イヤーマフ使用時の聞こえ方としては、水の中にいると 音が篭って聞こえる そんな感覚に似ています。
大人になると軽減される方もいらっしゃるそうなので、環境調整しつつ見守っています。
イヤーマフを利用する際の周囲とのコミュニケーション
出典:https://h-navi.jp/column/article/785
鍵盤ハーモニカや縦笛や打楽器…休み時間に男子がピーピーうるさく吹くし、授業中も真面目にやっていても変な音は出るしで、音楽の授業は次女には辛い時間でした。
それで、先生に話して許可を取り、防音のイヤーマフを使わせてもらうことにしました。
全く聞こえなくなるわけでもないので、
普段でも周りの子達の声が騒がしくて辛い時にも使う事にし、
同時に、うちの子がイヤーマフをつけている時はうるささに耐えられない時だから、「大きな声は出さないようにしようね」という指導を、先生がクラスの子達にしてくださっていました。

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