発達障害者支援センターとは?利用方法、サービス内容など【専門家監修】

ライター:発達障害のキホン
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「人との付き合いが苦手」「仕事でうまくいかない」など人からは見えづらいところで生きにくさを感じる発達障害。でも「どこへ相談したらいいのかな……」と思う方も多いかもしれません。そんなときに役に立つのが発達障害者支援センターです。発達障害に関する相談や支援が無料で受けられるこのセンターについて、利用方法からサービス内容まで詳しくご紹介します!

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
目次

発達障害者支援センターとは?

発達障害者支援センターとは発達障害のある子ども、大人、またその関係者をサポートするための専門機関です。都道府県や指定都市が実施主体となり、運営は直営の場合と社会福祉法人、特定非営利組織へ委託している場合があります。現在は全国に67個のセンターがあり、保健・医療・教育・福祉などの機関と連携を取りながら、発達障害のある方やご家族からの相談に応じています。

障害についての相談ができる場所には、都道府県の更生相談所や児童相談所、市町村の母子保健担当や療育相談、発達相談などもありますが、発達障害者支援センターは、発達障害についての相談に特化していることが特徴です。
発達障害者支援法の改正について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000128829.pdf

どのような人が利用できるの?

基本的に利用対象者は、センターのある都道府県に在住している、発達障害がある/疑いがある人・家族またはその関係者です。ここでの発達障害とは、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、LD・SLD(限局性学習症)、そのほかこれに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものを指すとされています。

相談内容によっては直接センターで相談を受ける場合と、地域のほかの相談機関を紹介してもらえることがあります。個別の相談よりも福祉サービス事業所などの組織支援を中心とするセンターもありますので、ご利用の際はお住まいの地域にあるセンターにお問い合わせください。
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発達障害とは?特徴・症状・分類や診断方法について【専門家監修】

発達障害者支援センターの提供するサービスとは?

発達障害者支援センターは発達障害に関するさまざまなサービスを展開しています。以下に紹介する3つの他にも、発達障害の理解・啓発を目的とした研修なども主催しており、発達障害に伴う問題・課題の解決に尽力しています。ただし、相談の対象や内容はセンターによって異なりますので、事前に確認するようにしましょう。

1. 相談支援

発達障害についての相談をすることができます。発達障害のある人や家族であれば、「他人とのコミュニケーションがうまくいかない」、「集中することが苦手」、「文字が上手く認識できない」など、日常生活で感じる「生きづらさ」を相談することができます。また、福祉サービス事業所などであれば「パニックにうまく対応できない」「発達障害への関わり方を知りたい」「コミュニケーションの取り方を教えてほしい」といった相談も可能です。

相談の内容によっては、医療、福祉、教育などの関係機関を紹介されることもあります。

2. 発達支援

発達障害に関する支援について相談に対応すると共に、アドバイスを受けることができます。例えば知能テストや生活スキルに関する発達検査を通じて日常生活において得意なこと・不得意なことを確認することにより、生活上の課題と対応策を整理することができます。また、医療機関や児童相談所などと連携して具体的な支援計画を作成することもあります。

3. 就労支援

発達障害のある人が就労を希望する場合には、就労に関する相談をすることができます。必要に応じて障害者就業・生活支援センターやハローワークなどの労働機関と連携して発達障害のある人が就労するために必要な情報提供をするほか、就労先へ出向いて障害特性の理解を深めるためのアドバイスを行うこともあります。
就労支援とは?|LITALICO仕事ナビ
https://snabi.jp/article/57

発達障害者支援センターは、どのように利用するの?

発達障害者支援センターは基本的に無料で利用することができます。利用の流れは一般的に以下のようになります。

1. センターに問い合わせ・相談

まずはセンターに電話をして問い合わせをします。そこで解決が可能な内容もあれば、センターへの来所を求められる場合もあります。初めから来所を希望する場合も、予約が必要なセンターが多いため初めに電話をすることをおすすめします。

問い合わせには電話が一般的ですが、センターによってはメールなどでの問い合わせも受け付けています。

またお近くの発達障害者支援センターを探す際は、以下のWebサイトをご活用ください。
相談窓口の情報|発達障害情報・支援センター
http://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/

2. 来所相談

センターへ出向いて、発達障害についての相談をします。相談時の説明がスムーズになるよう、自分の相談したい内容や本人の生育歴について、あらかじめ整理をしておくと良いでしょう。

3. 必要に応じた相談の継続・他の専門機関の紹介

相談内容によっては、引き続き来所をした方が良い場合だけでなく、専門の医療機関で診断を受けた方が良いと考えられるケースや他の専門機関の支援を受けた方が良いケースもあります。そうした場合には、必要に応じてそれらの専門機関の紹介を行います。
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