小銭の多さは葛藤の証拠だった…娘の努力を傷つけてしまった一言

ライター:荒木まち子
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どうして自分は周りの友達と違うのだろう。本当はみんなと同じが良いのに、どうしてもできない事がある。それを認めることは辛いかもしれない。でも自分を理解し認めたその先には明るく楽しい日々が待っているんですよ。

娘の財布を見てビックリ!私が思わず発してしまったひと言

発達障害のある娘の財布には、小銭がぎっしり入っている。
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その財布 筋トレできそう 重すぎて
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発達障害のある娘が、中学1年生のときです。ある日、小銭が必要だった私は娘に尋ねました。

私「1000円札を小銭に両替できる?」

娘「いいよ~」

快く応じてくれた娘のお財布を見てみると、そこにははちきれんばかりの小銭が…。しかもほとんどが1円玉と10円玉!

私「ちょっと何これ?何でこんなに小銭が溜まっているの?普通こんな風にならないよ

思わず口にしてしまった言葉に私はハッとしました。

「そんなふうに言わないで!私にはそれができないのよ!」

娘はポロポロと涙を流して言いました。

周りと違うことに葛藤していた娘

娘は計算が大の苦手です。買い物をするときに小銭を上手く使うことができず、いつもお札や100円玉で支払いをしていたため、お釣りの小銭が財布に沢山溜まってしまったのでした。

当時、周りの友達と自分が違う事に気付き始めていた娘は、それでも友達と一緒にいたいと悩み、葛藤していた時期でもあったのです。

娘はなぜこんなに困っているのか?考えてみることに

「自動販売機や券売機、バス運賃の支払いに1円玉や5円玉は使えないから、お店で使うようにしようね。」

「レジ待ちの間に小銭をお財布から出しておけば、支払いをするときに焦らなくて済むよ。」

娘の苦しさを前につい本音を口走ってしまった私は、なぜこんなに困っているのかを考えてみました。そして、もし自分で計算ができないのなら「人や機械にやってもらおう」と考えることに気付いたのです。

だから娘の財布には小銭が溜まってしまうのですね。

これに気付いた私は、小銭を使わなくても済むシーンを教えることにしました。また、落ち着いて計算ができるように、見通しを持たせることも思いつきました。

こうして、小銭の使い方を手取り足取り教えることになったのです。
次ページ「2年後、自分の障害を受け止められるようになっていた娘に尋ねてみると」

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