発達障害のある子の「親の会」を半年で退会。入る前に確認したいこと

発達障害のある子の「親の会」を半年で退会。入る前に確認したいことのタイトル画像

発達障害の子どもに関する様々な悩み…。誰にも相談できず、親が1人で抱え込んでしまうことを避けるために、地域には様々な繋がりがあります。「親の会」はそんな場所の1つ。ここで、「親の会」に参加するメリット・デメリットを考えてみたいと思います。

7e57047c f540 4051 8bb8 dc7eca11cca2 s
72995 View

最初は仲間と繋がりたくて参加した親の会

発達障害児の育児は、毎日が戦いです。1つ悩みが解決したと思うと、また新しい悩みが、思ってもみない方向から出現します。

この戦いは、一体いつまで続くのか、成長と共になくなるのか、その先は全く見えません。そんな育児の中で、「毎日の辛さを、ちょっとでも愚痴れる仲間がいたら…」と考えるのは、ごく自然な流れだと思います。

発達障害児の親が、自分たちだけで悩みや辛さを、抱え込んでしまわないようにと、地域にはたくさんの親の会が存在します。県全体を含む大きな組織もあれば、小学校の特別支援級の親同士が作る、緩い繋がりもあります。

私も育児の愚痴を吐きたい、1人で考え込むのが辛い、そういった理由で親の会にアクセスしたことが、あります。

ところが、当初の期待もむなしく、わずか半年足らずで退会してしまうことに。今回は、その経緯と大規模な「親の会」の持つ特質について書きたいと思います。

大きな親の会ならではのメリット

私が入会したのは、県に住む発達障害児の親すべてを対象にした、親の会でした。親の会といっても、きちんとしたNPO団体です。

ここを選んだ理由は、大きな組織の方が、いろいろな特性のお子さんを持つ、親御さんと話ができるだろう、という理由でした。

確かに「お話し会」のようなものは、頻繁に開催されていて、県のあちこちから集まってきた会員の皆さんから、有意義な話をたくさん聞かせて頂くことができました

また専門家の講演会や、発達障害関連の映画上映会なども、月に1,2回のペースで開催していました。

こうした大きなイベントは、どれも参考になるもので、滅多にお話しを伺うことのできないような、専門家の方のお話も、たくさん聞くことができました。

イベントだけにとどまらない、大規模さは運営にも

この大規模な会では、会員それぞれが役割を担って運営しています。広報、会計、ゲストの送迎、弁当の注文、場所の確保など、イベントを開催するとなると、ここには書ききれないほど沢山の、運営業務が発生します。

何をするにも決めごとや議論となると、運営からメールが膨大に届きます。気付くと、私のメールボックスは運営からのメールで、びっしり埋めつくされていました。

大きな組織は、それだけ運営にも人やエネルギーが必要だ、ということを私は後になって、知ったのです。

どれだけメリットがあろうと、その場所が自分には合わない場合も

メールを開くたび、本部からのメールがズラッと数10通も並ぶ日々。私は次第に、メールボックスを開くのが億劫になってきました。

さらに、月1回行われる定例会のレジュメ作りや、勉強会の資料作り、年度終わりになると今度は総会の運営と、ちょっとした会社に勤めているかのような、仕事量が降りかかってきます。

結局、会の運営業務が完全に、自分のキャパシティを超えてしまい、私は退会しました

今は、同じ発達障害児を持つ、仲良しのママさんたちと、少人数で緩く食事会を開催したりしています。私にはそのような形態のほうが合っていたようです。

上手に使いわけたい親の会

大変だったことばかり書きましたが、大きな親の会では、仲間内のおしゃべりでは決して得られないような、専門的な情報を、得ることができます

これは、親の会の最大の強みだと思います。また、大きな組織では、加入者の年齢も様々です。

小学校のママ友では、同年齢の子どもを持つ親たちが中心に、集まりますが、大きな組織では思春期の子どもや、成人した発達障害当事者の話を聞くことができます。航海図のない育児だからこそ、これはとても貴重なことだと思います。

入会する前に親の会の特質をよく調査し、

・自分が親の会に何を求めているのか?
・組織運営のための活動は何があるのか
・自分は運営活動にどこまで時間を割けるか

を、まずはよく考えてみると良いかもしれません。
娘の不登校で疲れ切っていた私の居場所、「親の会」とは?のタイトル画像
関連記事
娘の不登校で疲れ切っていた私の居場所、「親の会」とは?
「子育ての悩み」と「子どもの悩み」、つい混同していませんか?のタイトル画像
関連記事
「子育ての悩み」と「子どもの悩み」、つい混同していませんか?
当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。
Avatar11
Column title

あわせて読みたい関連記事

ある日、夫が海外転勤に。妻と障害のある子は一緒に行ける?ダウン症のわが子を連れての駐在経験のタイトル画像

ある日、夫が海外転勤に。妻と障害のある子は一緒に行ける?ダウン症のわが子を連れての駐在経験

ダウン症の娘が中学1年生の秋、夫に突然海外赴任の話が持ち上がりました。赴任先はタイのバンコク。家族は一緒に行ける?行けない?!学校・療育・...
自分と家族のこと
8942 view
2017/09/25 更新
ノーマライゼーションとは?ノーマライゼーションの歴史や時代背景、身近な例を紹介します!のタイトル画像

ノーマライゼーションとは?ノーマライゼーションの歴史や時代背景、身近な例を紹介します!

ノーマライゼーションは、どの人にとっても「当たり前のことを当たり前に」を実現するために、社会の環境側を整備していこうという考えです。この記...
身のまわりのこと
41566 view
2017/04/19 更新
著者・自閉症児の母、立石美津子さんー完璧主義の教育ママが、息子のあるがままを受け止められるまでのタイトル画像

著者・自閉症児の母、立石美津子さんー完璧主義の教育ママが、息子のあるがままを受け止められるまで

自閉症のお子さんをもち、著者・講演家としてのご活躍の立石美津子さんが、新著『立石流子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』を発売されま...
自分と家族のこと
30749 view
2017/01/11 更新
不登校の娘が経験した「入院」という選択肢。親が、娘が感じたことはのタイトル画像

不登校の娘が経験した「入院」という選択肢。親が、娘が感じたことは

アスペルガーの診断が出ている娘は小2から不登校です。学校や周囲からのプレッシャーに親子でまいってしまったとき、医師から入院を勧められました...
自分と家族のこと
25531 view
2016/12/09 更新
2度の転校から学んだ、引っ越しを「成長の転機」にする工夫とは?のタイトル画像

2度の転校から学んだ、引っ越しを「成長の転機」にする工夫とは?

NPO法人HAHATO.CO盛岡支部代表SONOです。転勤などで引っ越しとなると、通勤時間と住環境を優先してしまいがちではないですか?する...
進学・学校生活
23578 view
2016/04/08 更新

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人

林真紀 さんが書いた記事

メインイベント前にお祭りを早退!自ら決断を下した息子から出た言葉は以外にも!?のタイトル画像

メインイベント前にお祭りを早退!自ら決断を下した息子から出た言葉は以外にも!?

発達障害のある子どもは、他の人と違う時間の過ごし方、他の人と違う楽しみ方があっていい。親子ともどもそのことに気付けたとき、初めて自分の居場...
自分と家族のこと
4265 view
2017/10/07 更新
ヒントは連想ゲーム!息子の「こだわり」を燃料に変えた、世界を広げる秘策のタイトル画像

ヒントは連想ゲーム!息子の「こだわり」を燃料に変えた、世界を広げる秘策

発達障害児は興味の幅が狭くて深く、こだわりも強いことが多いです。ひとつのこだわりにはまり込んで、他のことに全く興味を示さない姿は、ときとし...
発達障害のこと
2641 view
2017/09/28 更新
習いごとで失敗だらけの息子が自らスイミングスクールへ!挑戦の前に、親子で交わした約束とはのタイトル画像

習いごとで失敗だらけの息子が自らスイミングスクールへ!挑戦の前に、親子で交わした約束とは

私は発達障害のある息子を育ててきて、これまで「習いごと」で良い思いをしたことはあまりありません。そのことから、かつて私は、本人の成長が追い...
学習・運動
6361 view
2017/09/21 更新
問題なく見えれば支援はいらない?周囲の反対を押し切って通級を選択した我が家の理由のタイトル画像

問題なく見えれば支援はいらない?周囲の反対を押し切って通級を選択した我が家の理由

発達障害の認知が広がったのは喜ばしいものの、周囲の会話から聞こえてくる「発達障害児=問題児」という構図がちょっと気になっています。問題は起...
進学・学校生活
13864 view
2017/09/14 更新
息子を「かわいそう」にしていたのは誰?通級の選択を悩みぬいた私が気づいたことのタイトル画像

息子を「かわいそう」にしていたのは誰?通級の選択を悩みぬいた私が気づいたこと

発達障害のある息子と過ごしていて、「息子さんが発達障害でかわいそう」というような言葉を向けられることがあります。私はこの言葉に強い抵抗があ...
発達障害のこと
10955 view
2017/09/07 更新
コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。