小3の息子、些細なことで友達を突き飛ばす…攻撃的な自分に息子本人も困っていた

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入学早々「学校行かれへん!」になった長男。付き添い通学を始めましたが、クラスメートに攻撃的に接する様子を目の当たりにし、大きなショックを受けました。

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大人しかった幼稚園では見られなかった、攻撃的な長男の姿

予期しない場面への対応が苦手な長男にとって、大勢のクラスメイトが過ごす教室の中は、最も緊張しやすい場所の1つです。

それを痛感したエピソードがありました。

付き添い通学から少しずつ、みんなのいる教室で、過ごす時間を増やしていった頃です。

隣の男の子が、私に話しかけてくると「わーっ」と言って、手で払いのけようとします。前の女の子が振り向いた時も「見るな!」と声を荒らげ、ちょっと手が当たっただけで、思いっきり押し返す長男

その攻撃的な姿に、ショックを隠せませんでした。
 
何か問題が起こるたびに「人を叩いたらあかん!『ごめんなさい』って言いなさい!」と教えていますが、ますます態度は硬化し、相手の子だけでなく、周りの子どもたちも「何、この子…」と距離を取り始めました。

幼稚園時代は、他の子との関わりこそ少なかったけれど、おとなしく遊んでいますよ、と先生に言われていただけに、初めて見る我が子の姿に、胸のつぶれる思いでした。

自分で自分が止められないことに、長男も困っていた

これまで、怪我をする程の大ごとにはなりませんでしたが、相手のお子さんのお家へ、謝罪の連絡をするのが、こんなにしんどいとは思いませんでした。

手が出るたびに何度も諭すうち、「わかってるねん! だから自分は学校に行かへんほうがいい」と言うようになりました。

怪我をさせるような行動は悪いと、本人も理解しているのです。けれども、自分で自分が止められない。考えるより先に行動してしまうのです。

「お母さんは、あきらめないよ。一緒にゆっくり変わっていこう」と話し、まずは物理的にブロックする作戦を試みました。

トラブルが起こって手を振り上げたら、パッと手をつかむか、ガシッと抱き寄せてその場から引き離します。少し時間が経って落ち着いたときに「さっきはどんな気持ちやった?」「何がイライラした?」と理由も聞いてみました。

多くの場合、「じろじろ見られた」「注意してくる」「手がぶつかった」というのが理由でした

近付いただけで過敏に反応するのは、落ち着けるスペースが人より必要だったから

長男の理由はわかりましたが、他に根本的な原因があるのでしょうか?気になった私は、さらによく観察してみることに。

すると、どうも長男の場合は、自分と他者との境界が曖昧でズレていることに気付きました。これが他害行動の正体のようでした。

幼稚園時代から、集団行動の時は少し離れて位置を取るタイプだったのですが、入学をきっかけに、極端に敏感になってしまったようです。

自分を保つために、ちょっと触れられただけで過剰防衛してしまうのです。

この感覚への対応は、感覚統合療法を受けると同時に、家ではできるだけ趣味の時間を大切にして、リラックスしたり、体を使った遊びをしたりして、感覚を和らげるようにしました。

『脳みそラクラクセラピー』という本が、このとき参考になりました。足裏マッサージなど、今でも続けていることがたくさんあります。

クラスメイトに理解してもらうきっかけになった「そっとしておいてほしい」カード

また、長男が少しでも過ごしやすくなるよう、周囲への協力も必要だと考えました。特に、「見られるのがいや」「注意してくるのがいや」に対しては、先生を通じて、クラスメイトに以下を伝えてもらいました。

●緊張しやすくて、見られるのがものすごく苦手であること

●今、学校に慣れている最中だから、そっとしておいてほしいこと

また、長男とは一緒に、対策を考えるスタンスで接しました。

相談して作ったのが、「今は見ないでほしい」「今はそっとしておいてほしい」と書いたカードです。机の上に準備しておき、怒りたくなったらまずこのカードを見せてみたらどうだろう?と提案したのです。

作った当初、なかなか自分からは見せなかったのですが、私が代わりに「今、この状態やねん」と見せると、相手の子も納得してスッと離れてくれるので、長男も手をひっこめられるようになってきました。

このカード、クラスメートにわかってもらうという点で、1番効果を発揮したかもしれません。しばらくすると、自然にカードを使わなくてもよくなりました。

他に、「おはようございますカード(お日様のイラスト)」や「しずかにしてくださいカード(唇のイラスト)」なども一緒にリングで束ねておきました。

このカードのおかげで、みんなとちょっとずつ、打ち解けることができました。

それでも無くならない攻撃性。クラスメイトに親しみを持つには、どうしたらいいのだろう…

カードを使ったコミュニケーションにより、少しずつ落ち着く一方で、特定の子にだけ、攻撃性が残るようになりました。

どうしても相性の合わない子がいるようでした。逆に言えば、波長の合う子には、あまり攻撃性がみられません。となれば、「親しみを抱くこと」も、他害行動を防ぐ1つの方法になると考えました。

そこで考えたのが…

●長男と取り組んだこと:

知らない子に囲まれるのが苦手なので、クラスメートの名前の一覧表を見ながら「マラソン大会で1位だった子だね」と、できるだけ具体的にイメージする練習

●先生に伝えたこと:

給食当番のペア組みや席替え時への、可能な範囲での配慮のお願い

●保護者の集まる席で伝えたこと:

子どもの発達にデコボコがあること、家庭で取組んでいること、何か困ったことがあれば、問題が小さいうちに先生を通じて連絡してほしいこと

この3つを試してみました。

手が出ることがなくなった長男。それでも苦手な学校に、少しでも慣れていくために

入学当初は、長男から片時も目を離せない状態でしたが、手探りでいろんな方法を試すうちに、次第に落ち着いてきました。もちろん「学校に慣れた」ことも大きかったと思います。

相性の良くない子との間柄について、長男は「冷えきってる」と言いつつも、手を出すことはなくなりました。

また、ちょっとしたトラブルもスルーできるようになってきました。ただ小3になった今でも、しばしば「今日は学校に行ったら、しんどくなって誰かをたたいてしまうかもしれへん。行かへんほうがマシやと思う」ということを口に出します。

まだまだ長男にとって、毎日の登校は簡単なことではありません

人とあまり関わろうとしなかった姿勢が、先生には「おとなしい子」と映っていた幼稚園時代。

入学をきっかけに突如、攻撃的になった姿に、最初は大きなショックを受けましたが、そのおかげで、社会との関わり方が変わったという点では良かったです。発達の階段を一歩上がったな、と思えるようになりました。

長男には、「ほんまに大変なのはわかる気がする。だから何が何でも学校に時間通りいなければならないとは言わない。けど将来的には、みんなの間で過ごしても落ち着いていられるようになろう。

そのために学校という場を活用しよう。今は失敗してもいいからね」と話しています。
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