1歳半健診を受ける前に準備しておくことは?

相談内容をあらかじめまとめておく

1歳半健診では、保健師をはじめさまざまな専門家に相談できる機会があります。事前に送られてくる問診票に記入するだけでなく、日ごろの悩み、相談したいことをまとめておくと良いでしょう。悩みや相談ごとだけでなく、子どもの普段の様子、たとえば、食べ物の好き嫌いや歯磨き、断乳・卒乳や睡眠時間など生活についての事柄や、歩行や運動に関することなど、なんでも相談できます。

持ち物

市区町村からの案内に持ち物が書いてある場合がほとんどですが、以下のようなものを持って行きましょう。

・母子手帳
・診査受診券(はがきなどの案内)
・問診票
・案内に書かれた持ち物(バスタオルやおくるみ、尿検査や便のチェック表など)
・筆記用具
・着替え
・オムツ
・おしりふき
・オムツ用ビニール袋
・飲み物
・診察券(個別健診の場合)
・保険証
・健診助成クーポンなど

1歳半健診に子どもを連れて行く際のコツ

1歳半ごろの子どもにとって、たくさんの人が行き交う健診会場は未知の空間です。お子さんによっては場所見知りをしてしまったり、お昼ご飯やお昼寝の時間に重なったためにグズってしまうことがあるかもしれません。

1歳半健診をすでに経験された保護者の方の1歳半健診のときの子どもの様子を参考にしながら、1歳半健診での工夫をご紹介します。
二日目は保健センターにて、歯科医師による診察と歯科衛生士さんからの講話、保健師さんとの面談でした。息子は順番待ちの間も講話の間もずっとウロウロ動き回り、会議用のテーブルの上に上ろうとすることを繰り返し、私はずっとそれを阻止するために話をゆっくり聞けませんでした。いざ、保健師さんに育児のことを相談しようとすると、飽きてしまった息子がギャン泣きで、後日個別面談をする予定になりました。
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/33798
人見知り、場所見知りがとても激しかった息子の一歳半検診で失敗だったなと思っていることがあります。

◯語りかけ、説明の不足
自覚あります。言葉が出てなかったのであまり語りかけしていませんでした。
◯開始時間がいつもの昼寝の時間だったので昼寝を早めようとしたけどうまくいかず、開始時間に眠気のピークになってしまった。
◯送迎をわたしの妹に頼んだこと。会場に着いて妹が去ると泣き出し、眠いのも手伝ってそこから一時間ほど泣き止まず。
◯抱っこひもを忘れたこと。


受付したもののあまりに泣き止まないので検査も受けられず、『落ち着いてからでいいですよ』と後回しに…
何しても泣き止まないのでわたしも泣けてきていったんトイレにこもって泣きました(*_*;

その後、外を延々と歩き回り息子は眠りました。抱っこひも忘れたことが本当に痛手でした。
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/33798
健診自体は、1、2時間で終了することがほとんどですが、地域によっては長い待ち時間や保護者への指導の時間があります。子どもがぐずらず、診察が受けられるように、お気に入りのおもちゃや絵本を持って行き、長い待ち時間に備えた準備をオススメします。

また、上記の体験談にもあるように、子どもが眠ってしまった場合に備えて抱っこひもなどがあると便利です。

1歳半健診当日の流れと診査内容。積み木や指さしでは何を診ているの?

一般的な集団健診の1歳半健診の流れと診査内容を詳しく説明していきます。

受付

受付時間が決まっている場合と、健診を行っている時間ならいつ来てもよいという場合があります。市区町村からあらかじめ送られてきた問診票、母子手帳と診査受診券で受け付けを済ませましょう。問診票はあらかじめ記入しておきましょう。

問診(予診)

ここでは、先ほどの問診票を使いながら、実際に保健師さんが子どもの様子を診ます。その後、保護者の相談に乗ってくれます。

子どもの様子については一般的に以下の診査項目で確認していきます。

1.積み木
指先の微細運動ができているかを診ます。具体的に積み木を2、3個積むことができるか、積み木を打ち合わせて音を出すことができるかを確認します(場所によっては、クレヨンなどで殴り書きをさせて、指先の微細運動を確認することもあります)。保健師が「積み木ちょうだい」などの言葉がけをして、他人の言葉を理解できるかを同時に確認する場合もあります。

2.指さし
意味のある言葉が理解できているか、物事を理解できているかを診ます。犬や車などの絵が描かれたボードを見ながら、保健師の「●●はどれかな?」などという声掛けに反応して、その絵を指でさせるかを確認します。また絵を見たときに知っているものに関して、「ぶーぶー」や「わんわん」など発語を伴うか確認します。それと同時に会話をしているときに目が合うかなどを確認しています。

3.言葉
言葉や話しかけに対する反応を見ながら、コミュニケーションがとれるか診ます。名前を呼ばれて反応するか、「バイバイ」と言いながら手を振ると、真似をしてバイバイと手を振るか、「ポイしてきて」といわれてゴミ捨てができるかなどを確認します。これは実際にその場で確認するより、家庭でできているか聞かれる場合が多いようです。

上記の項目が必ずできないといけないわけではありません。上記は、1歳半ごろの子どもにとっての目安の一例です。心や言葉の発達は1歳半の時点では一人ひとり発達度合いに差があります。また、家庭ではできているけど、その場でできなかった場合は、その旨を伝えるとよいでしょう。家庭でできているかどうかも重要な判断材料です。

次に、保健師が保護者の相談にのってくれます。事前に用意してきた相談内容を相談してみましょう。市区町村によって、相談は最後になる場合もあります。

歯科

歯の萌出(ほうしゅつ)があるか、乳歯の本数はいくつか、生え方は正常、口内環境や、歯磨きがしっかりできているか、虫歯やそのほかの歯科疾患を診ます。一般的な歯科検診のように行います。事前に歯磨きをしておきましょう。

市区町村によっては、フッ素塗布を行ってくれることもあります。

身体測定と診察

確認します。身長は寝て測るものが一般的ですが、立って測る場合もあります。子どもが怖がって泣いてしまって測れない場合などは、保護者の方と一緒に体重計に乗って測る場合もあります。

その後、大泉門が塞がっているか、胸の音に異常はないか、皮膚や性器の状態、脚がX脚O脚になっていなかを触診と目視で医師が診ます。ここでは服やおむつを脱ぎます。受付の時点でおむつ一枚になってくださいと指示がある自治体もあるので、冬場は寒さ対策のためにおくるみやバスタオルなどを持参しておくとよいでしょう。

また、診察では歩行(一人歩き)の確認もします。転んだり、つかまったりせずに歩けるか、歩くと同時に上半身と下半身の協調運動ができているかを確認します。一人歩きができるかは、1歳半の子どもの運動能力を測るのにちょうどよいとされています。

個人差があるため、1歳半以降に歩き始めることもあります。子どもが1歳半健診の時点で歩行をうまくできなくても、それだけですぐに心配だということではありません。また普段とは違う環境で子どもが歩行を嫌がったり、上手にできなかったりした場合は、普段の様子などを医師に伝えましょう。
参考:乳幼児健康診査身体審査マニュアル|国立研究開発法人国立成育医療研究センター
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/kokoro_jigyo/manual.pdf

診査結果の説明と相談

結果と共に母子手帳を返却されます。結果を受けて、保護者が気になっていることを相談できます。自治体によっては、問診のときに行われた相談を結果返却のときに行うことがあります。子どものしつけや育児、保護者自身のことなど、なんでも相談できます。

また、栄養指導や歯科指導が行われる場合もあります。食事だけでなく断乳、卒乳に関しても相談指導をもらえるでしょう。

診査項目によっては、診査する側の目安として、異常なし、要観察、要紹介と判断が分かれています。

・異常なし: 疾患の疑いがない
・要観察: 診察や問診等で疾病の疑いがあり、保健機関で経過観察の必要があるもの
・要紹介: 診察や問診等で所見があり、医療機関等に紹介して診断や治療等を求める 必要があるもの

要観察や要紹介となった場合は、医療機関の紹介や、臨床心理士を紹介してくれることもあります。また、アドバイスや指導がある場合や、3歳児健診の時まで様子を見ましょうとなる場合もあります。ですが、これはあくまでも目安であり、子ども一人ひとりの状態や緊急性に合わせて医師や保健師がその後の対応を判断します。
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