環境が変われば、「障害」は「障害」ではなくなる

そのとき私の頭に浮かんだのは「障害は環境が作る」という言葉です。

その言葉について私は今まで、例えば車椅子を使う人は階段を登れなかったけれど、スロープを設置すれば段差も上がれる、というように「環境」は目に見えるものを指しているとばかりと思っていました。

しかし「環境」というのは、場所や状況のことだけではなく、その場にいる人や雰囲気、自分が関わる人や求められる事柄など、全て含めて「環境」なのだと感じました。

そして「息子に障害がある」という説明が要らないほど、ありのままの息子の姿を、「そういう人もいるよ」と自然に認めてもらえる環境は、私たち親子にとってとても過ごしやすく、素晴らしいものでした。

息子に発達障害があることは、今も昔も変わらぬ事実です。しかし自分たちに合った環境に身を置くことで、障害は障害でなくなる。なくならないにしても、今まで以上に意識する必要がなくなる。そう感じた出来事でした。

学校ではつらそうだった息子も、今は楽しそうにフリースクールに通っています。私も日々の生活の中で息子の「障害」を感じることはほとんどありません。

環境に合わせて無理に自分を変えることはとても難しく、また環境を自分に合わせようと変えることも、ときには難しいことです。

だれもが生きやすいよう、環境や社会を変える努力をする必要はもちろんあると思いますが、まずは誰もが自分にあった環境を自由に選べるようになればと願ってやみません。
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