何のために受診するのかよく見定めて、効率的に医療機関を使おう

診断書や薬物療法が不要である場合、本人や周囲の人がその特性に気づき、実際に工夫しながら対応する中でそれを確かめることが可能であれば、発達障害の確定診断は、必ずしも必要ではありません。極めて限られた専門医療機関を別にすると、一般の成人精神科医療機関の診療の時間や構造は、障害特性そのものへの対応を相談するのには、あまり適していないことも多いのです。

成人期の発達障害医療はまだまだ発展途上です、今後大きく状況は変わっていくかも知れませんが、現時点では医療機関を受診する目的をよく見定める必要があります。それは診断なのか、診断書なのか、薬物療法なのか。あるいは得意な医療機関は限られますが、自己認知の支援なのか。それともむしろ併存する他の精神疾患の診断や治療なのか。ご本人や支援者の方にはうまく見極めていただき、医療機関を効率よく使っていただけるとよいと思います。
発達障害の診断は必ず受けるべき?医療でもできること、医療でしかできないこと―児童精神科医吉川徹(2)のタイトル画像

発達障害の診断は必ず受けるべき?医療でもできること、医療でしかできないこと―児童精神科医吉川徹(2)

発達障害のための医療機関にはどんな種類がある?―児童精神科医・吉川徹(3)のタイトル画像

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発達障害、医師の「診断書」はどんなとき必要?―児童精神科医・吉川徹(5)のタイトル画像

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発達障害の「二次障害」に、医療ができる支援とは―児童精神科医・吉川徹(8)のタイトル画像

発達障害の「二次障害」に、医療ができる支援とは―児童精神科医・吉川徹(8)

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