「親亡きあとに」発達障害のある子ども達に私が遺したい4つのもの

ライター:多原美加
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私はシングルマザーです。そして発達障害のある子ども達を育てています。過去には、出産時の事故で軽い脳梗塞も経験してしまい、軽い後遺症もあります。ですが、だからこそ今、「生かされているんだな」ということ、そして子ども達と関わる事ができる幸せを日々感じています。常に「死」を意識しながら、子育てをしている私が思うことを綴ります。

私がいなくなってもーシングルマザーの私が子どもたちに遺したいもの

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私は、子ども4人を育てるシングルマザーです。

4人の子どもたちは、下は11歳から、上は18歳まで。4人中3名に発達障害や難病があり、本人に告知もしています。

自分の特性ゆえに悩んだり、学校環境とうまく合わず不登校になったりもしましたが、子どもたち一人ひとりが、それぞれの方法、それぞれのペースで育っていってくれているのを見守るとともに、母である私も色々学ばせてもらっています。

一方で、シングルマザーの私がいつも考えるのは、親亡き後ー私がいなくなった後のこの子たちの人生のこと。

過去に出産時の事故で軽い脳梗塞も経験し、現在も後遺症が残るなか、いつ、また倒れるかも分かりません。

常に「死」を意識しながらの子育て。そんな私がわが子に遺したいと思っているもの。今日はそんなお話をしたいと思います。

私があなたに遺すもの: 「他人に相談する力」

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私が子ども達に残したいもの。

それは、「困った時には他の人に頼る、相談する力」です。

人生は思いのほか短い。

その人生を少しでも幸せに生きる為にも、頑張りすぎないようにすること。そのためには、上手に他の人の力をお借りすることが大事だと思っています。

困ったことを誰にも相談せずに1人で解決しようとすると、もの凄く多くのエネルギーを使い消耗してしまいます。結果、体調を崩してしまう事もあるかもしれません。

「自分は〇〇で困っています。助けてください。(手伝ってください)」と言えるように。子ども達には「困った時には周りの人に聞きなさい。困った時は頼っていいんだよ。」と伝えています。

そのためにも、まず私から子どもたちの手本になるように実践しています。

「お母さんは、風邪ひいて体調悪いからゴミ出ししてくれたら助かる。お願いできる?」
「お母さん1人で外出は寂しいから付いてきてくれる?」
と伝えたりして、母自らがわが子に頼ることを通して、見本を見せるようにしています。

私があなたに遺すもの: 「あなたをよく知る支援者たち」

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私が次に子ども達に残したいもの

それは、「子どもたちの存在を知っている人たちと、支援者」です。

私は、子ども達の発達障害を隠さずに、周りにどんどん伝えています。それには意味があります。

発達障害のことをどんどん話して伝えていくことで、発達障害のある人への偏見を減らしていくことと、発達障害について知りたいと思う人を増やすこと、そして、発達障害のある人たちへの支援方法を知ってもらうことです。

発達障害のことを伝えるのに、血液型を伝えるぐらいの感覚で伝えられるようにする事が私の希望です。

それから、私がいつかこの世を去った後、子ども達が困って誰かを頼った時には、誰かが子ども達の支えになってもらえるようにと願ってのことです。

いつまでも私が側で見守ることはできません。いつかの日の為にその体制を残したい。

お陰様でこの地域では、子ども達の理解者は増えてきました。「気にかけてもらえている」これはとても大切な事だと思っています。
次ページ「私があなたに遺すもの: 「一人ひとりへの遺言書」」

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