ADHDのある長男（小１）は、晴れの日でも長靴を履いていくときがあります。

もともと、小さい頃から『長靴なら大丈夫』という謎の信念が彼の中にあるのではないかと感じています。
普段履きのスニーカー機能プラス、足首まで覆ってくれる面積の多さ。しかも防水までしてくれるという、長男にとって無敵な心強い存在なんだと思うのです。

とはいっても、長男は長靴を毎日履きたがるわけではありません。スニーカーを履いて行く晴れの日もちゃんとあります。

“晴れの日長靴”を楽しむのはたまにで、それは息子の気分でランダムにやってきているのだとばかり思っていました。

その日は長男の授業参観の日。

晴れた朝、長靴をチョイスした長男を私は止めることなく学校に送り出しました。私は授業が始まる少し前に学校に行き、こっそり休み時間の様子も覗くことにしました。

校庭でワラワラと遊ぶ児童たち。みんな元気いっぱい！そしてすぐ始業のチャイムがなり、みんなが一斉に昇降口に向かって走ってきました。

前日の雨でできた、校庭にある大きな水たまりを避けながら、走っています。

ただ、その水たまりを避けることなく、容赦なく突っ切る男子が１名。

はい。うちの長男です。

そう、長男は、長靴を履いて登校しています。

ゆえに堂々と、遠慮なく、水たまりの中をバッシャバッシャと走り抜けられたのです（正確には結構ズボンが濡れていたように見えましたが…）。

あっ…！そうかわかった！
さては、雨上がりの晴れの日だったから長靴を履いて行ったのか…！

水たまりを楽しむために……！！

長靴を履いていくのはその日の気分だと思っていたけど、違った！
どうやら考えあっての長靴チョイスだったようです。

3年前は、服のまま水たまりに寝そべっていたあの子が、靴を濡らさず水たまりを堪能する術を自ら考え、堂々と実行していたなんて…。

「成長したなぁ」と、感動してしまいました。脳内大喝采です。

ADHDの長男の頭の中は、いつも楽しいアイデアで溢れています。この長靴も、そんな彼の面白アイデアのひとつだと思っています。

帰宅後、長男に「雨が降った次の日に、水たまりで遊べるように長靴履いて行ったんだね！」と伝えました。もちろん褒め言葉です。

すると長男、

「へへっ。」

と、満面のドヤ顔をしてくれたのでした（笑）。