障害のある兄を想う弟の小さな叫び。親としてどう向き合う?
ライター:シュウママ
7歳の長男は、難病を背負って生まれてきました。その後自閉症という診断も下り、家族は先行きの見えないトンネルをさまようような悲しさを抱えていました。そんな中、定型発達の双子の次男が、明るくおしゃべりだったこともあり大きな安らぎをもたらせてくれる存在でした。
障害があり、体の小さい双子の兄を屈託なく受け入れていた次男
現在7歳になる長男は難病を持って生まれ、その後自閉症という診断も下りました。それゆえ、双子の定型発達の次男を含め、同学年の子どもたちに比べると体が小さく幼く見えます。
子ども達が幼稚園にあがる前、私は二人を連れてよく近所の公園へ行っていました。当時、長男はコミュニケーションをとることがまだ困難で、こだわりが強かったため滑り台から離れようとしません。次男はそんな長男の背中にぴたりとくっつき、一緒に滑ろうとします。
周りからは体の小さい長男と定型発達の次男が双子だとは見えないのでしょう。遊ぶ次男に、ベンチに腰かけたおばあさん、赤ちゃんを抱っこした女性、いろんな人が話しかけてきました。
「お兄ちゃん大きいねえ。いくつになるの?かわいい弟君がいて良かったね」
その度に次男はいつも笑顔で答えていました。
「違うよ。僕が弟であっちがお兄ちゃん。病気だから体が小さいんだよ」
次男は自分より小さい「お兄ちゃん」の存在を幼い頃から見つめ続け、当然のように受けとめていました。まわりにも説明すればわかってもらえる、そう信じていたのでしょう。
子ども達が幼稚園にあがる前、私は二人を連れてよく近所の公園へ行っていました。当時、長男はコミュニケーションをとることがまだ困難で、こだわりが強かったため滑り台から離れようとしません。次男はそんな長男の背中にぴたりとくっつき、一緒に滑ろうとします。
周りからは体の小さい長男と定型発達の次男が双子だとは見えないのでしょう。遊ぶ次男に、ベンチに腰かけたおばあさん、赤ちゃんを抱っこした女性、いろんな人が話しかけてきました。
「お兄ちゃん大きいねえ。いくつになるの?かわいい弟君がいて良かったね」
その度に次男はいつも笑顔で答えていました。
「違うよ。僕が弟であっちがお兄ちゃん。病気だから体が小さいんだよ」
次男は自分より小さい「お兄ちゃん」の存在を幼い頃から見つめ続け、当然のように受けとめていました。まわりにも説明すればわかってもらえる、そう信じていたのでしょう。
小学校に入学した次男。ある日お友達に聞かれたのは……
そんな次男が小学校に入学して間もない頃のことです。黒板の横に貼られた入学式の写真を見て、休み時間にクラスの子どもたちが騒いでいました。
「わあ、このお母さんかわいいね」「あ、このお父さん、頭つるつるだ~」
その時、ある一人の男の子が、写真を指さしていいました。
「わあ、このお母さんかわいいね」「あ、このお父さん、頭つるつるだ~」
その時、ある一人の男の子が、写真を指さしていいました。
そこには長男を抱っこした夫と私が写っていました。
それを聞いた次男は
「弟じゃなくて、僕のお兄ちゃんだよ。僕たち双子だもん」
といつものように答えました。
「弟じゃなくて、僕のお兄ちゃんだよ。僕たち双子だもん」
といつものように答えました。
「嘘じゃないよ、小さくても僕のお兄ちゃんなんだ!」
「嘘だあ。だってこの子小さいじゃん。それに抱っこされてるし」
他の子にそう言われても次男は、
「本当だよ。病気だから体が小さいんだよ」
といつも通りに話しました。
けれど子ども達は、
「嘘つき~!こんな小さい1年生がいるわけないじゃん」
と次男の話を信じようとしませんでした。
他の子にそう言われても次男は、
「本当だよ。病気だから体が小さいんだよ」
といつも通りに話しました。
けれど子ども達は、
「嘘つき~!こんな小さい1年生がいるわけないじゃん」
と次男の話を信じようとしませんでした。