無頓着にもホドがある!?アスペルガーな小3娘のおしゃれ事情

ライター:GreenDays
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アスペルガー症候群の特徴に「服装に無頓着」という項目が挙げられることがありますが、小3の娘もその特性を持っています。ちぐはぐな服装でも、子供のうちはまだカワイイですが、TPOに合わせた服装選びができるようになるためには、どんなサポートがあるのでしょうか?

女の子は幼いころからオシャレに夢中!って聞くけど…

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「まだ幼稚園生なのにオシャレにとっても気をつかってるみたいで、毎朝鏡の前でお洋服をとっかえひっかえ試着してるの。マニキュアは塗るし、お化粧もマネしてタイヘンよ!」

女の子のお母さんからそんなお話を聞くたび、「我が子にもいつかそんな日が来るのね!」と心待ちにしていました。

あれから数年…。

アスペルガーの診断を受けている娘は小学3年生になりましたが、オシャレ心に火がつく気配はいまだ一向にありません。

それどころか、着替えるという行為そのものが、娘にとってはこの上なく面倒くさい作業のようです。
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つい先日、「身だしなみを整えてね」と声をかけると、Tシャツ1枚とハイソックスを持ってきて着替え始めました。

私「その組み合わせで本当にいいの?」

娘「いいよ!だって、ママはこの間、Tシャツにズボンだと私のお尻が目立つからやめた方がいいって言ったでしょ?だからハイソックスにしたんだから、文句言わないで!」

私「文句を言ってるわけじゃないんだけど…、何か忘れてない?

娘「忘れたりしてないよ!これでいいったらいいの!」

私「それでいいんならいいけど、着替えたら1度鏡の前に立って、おかしい所がないかどうか確認してみてね。」

数分後、パンツ丸出しの姿で鏡の前に立った娘。
「ギャー!エッチ!見ないで!」と叫び声をあげていましたが、どちらかというとあなたが露出しているのですよ、ということを丁寧にお伝えしました。

どうしてこんなことになってしまうのでしょうか?

無頓着?いいえ、自分の服を適切に選ぶことができない理由があるんです

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アスペルガーの特性の1つに「服装に無頓着」というものがあります。
「人からどう見られているか」ということに意識が向かない傾向があるため、大人になってからもTPOに合わせた服装をするのが難しいこともあるようです。

娘と思考回路が似ている私も、自分が着る洋服を決めるというのはとても苦手です。
子どもたちに着せる洋服は、「この組み合わせはおかしい」とか「この色はあまり似合わない」という判断がすんなりできるのですが、これが自分のことになるとサッパリわからなくなるのです。

この組み合わせでおかしくないのか、この丈で大丈夫なのか、何1つ、判断できなくなるのです。オシャレを楽しめる人がいるということが信じられず、クローゼットや鏡の前でただただ不安を感じるばかり。

その結果、1度組み合わせて誰にもおかしいと指摘されなかった組み合わせの服ばかりを選ぶようになり、「いつも同じような服を着ているね」と言われるようになります。なぜ、自分のことになると判断が難しくなるのでしょうか。

答えは簡単です。
自分がその服を着て動いているところを想像することができないからです。

鏡の中で不安げに正面を向いて立っている自分の姿が全てなのです。同じ服を着ていても、かしこまって立っている時と動いている時とでは、印象がかなり違います。客観的に自分がどう見えるか、それがわからないので判断のしようがないのです。

今のところ娘は困っていないみたい。でもいつか、助けを求めたときには…

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娘も私と同じように、今のところ「その洋服を身に着けている自分」というのを全く想像できていないようです。

ピンクのTシャツにピンクのパンツ、ピンクの靴にピンクのコートを着て、まるで林家パー子さんのようになっている時もある娘。
今は1つひとつ「それはおかしいよ」「こういう風に組み合わせてみるといいよ」と説明しています。

サポートをする前に、「今自分が何につまづいているのか」「どんなことが苦手なのか」に気づいてもらう段階ですね。
娘が「自分は洋服選びが得意ではない」ときちんと認識できた後で、いずれは娘がそれぞれの洋服を着ている写真をアルバムのようにして、クローゼットに置いてみようかと思っています。

私は出産前、スーツで人前に立つ仕事をしていましたが、その時には毎朝洋服選びで苦労しないよう、No.1~No.6までのスーツを用意していました。ハンガーに番号を振り、その番号順にスーツを着て出かけるのです。

週5日の出勤でしたので、1着多めの6着を用意し、同じ曜日に会う人にいつも同じスーツだと思われないようにしていました。

その頃は、私もアスペルガーの傾向があるとは思ってもいなかったので、洋服選びも満足にできない自分がふがいなかったのです。ただ今となって思い返せば、自分なりに工夫して、なんとか自分をサポートできていたのではないかと思います。
次ページ「つい先回りしがちな私たち。でも、ちょっと待って!」

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