人の会話に割り込むのは「衝動性」が原因?でも6歳の息子の場合は…

ライター:林真紀
人の会話に割り込むのは「衝動性」が原因?でも6歳の息子の場合は…のタイトル画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28174008261

息子は人が会話をしているとすぐに邪魔をして割り込んできます。この行動はADHDの「衝動性」の観点から説明をされることが多いですが、息子の行動を見ていると、実は別の理由があるようなのです…!

すぐ人の会話に割り込む、ADHDのある6歳の息子

発達障害のある6歳の息子は、誰かが会話をしていると、すごい勢いで突進してきて会話に割り込んできます。

私と夫の会話、私とママ友の会話、私と医師や療育の先生との会話、私と娘の会話…。私が誰と話していようと、会話が盛り上がって楽しくなり始めると、ダダダダダッと近づいてきて

「お母さんあのねあのねあのねーーーー!!」
「あのねあのね、お話しやめて、僕のはなしを聞--いーーーてーーー!!」

と息子が大声でがなり立て始めます。

「今お母さんはお話し中でしょう」と諭しても効果ゼロ。一緒に話していた人たちもみんなうんざりしてしまい、仕方なく話を切り上げることが多いです。

原因はADHDの衝動性?でも息子の様子は少し違うようで…

息子は社会生活のいろいろな場面でつまづいてきましたが、きっちり「ルール化」してあると、やるべきことがスッと頭に入って出来るようになることが多いのです。

だから「人がお話ししているときは割り込んで入ってはいけません」というのことも、「ルール」として息子に何度となく言い聞かせてきたのですが、なぜかこればかりはどうしても頭に入りません。1年近く言い続けましたが未だに守れないでいます。

発達外来の診察のときも、療育のときにも息子のこの行動について相談しました。

しかし答えはいつも「ADHDの衝動性からきているのでしょう」というものでした。

息子は療育でも日常生活でも、衝動性をなるべくコントロールできるように頑張っています。以前よりもかなり衝動性は落ち着いてきているはずなのです。ですから、私はなぜこの行動だけ衝動性が残ってしまっているのか分かりませんでした。

息子の言葉を聞いてピンときた!会話に割り込む理由は衝動性ではなく…

しかし考えているうちに、やはり息子の「会話に割り込む」という行動は、衝動性だけが原因ではないのではないかと思うようになったのです。

そのヒントは、「幼稚園バスに乗るととても疲れる」という息子の言葉にありました。

息子が幼稚園バスに乗るとき、誰もいないシートを真っ先に陣取って、外をボーっと眺めていることが多いです。お友達の喋り声が頭に響いてひどく頭痛がしてくることが多いため、誰もいない席で外を眺めながら疲れを最小限に抑えるようにしているのだそうです。

毎日ギリギリの状態で幼稚園バスに乗ってくる息子を見たとき、「もしや…息子には、人の喋り声が普通の人よりもうるさく感じるのではないだろうか…!」と私は気付いたのです。

このことを考えていたとき、私は成人発達障害の当事者の方から聞いた体験談を思い出しました。

どこかから聞こえてくる人の雑談が、全てはっきりと聞こえてきてしまい、集中力が維持できなくなってしまうこと。

どこかから聞こえてくる会話の全てが、しっかり漢字変換までされて頭の中に乱立してしまい、頭の中がごちゃごちゃになっていくこと。

それが原因で、毎日がひどく疲れること。そして他の人たちがみんなそれを我慢しながら生活しているのだと思い込んでいたこと…。

この当事者の方の体験談を思い出したとき、息子の行動の謎について、パズルのピースが全てはまったのでした。
児童支援最大化バナー
PLUSバナー

聴覚過敏×言語優位な特性に、息子自身が苦しんでいるサインだった

息子は発達障害の特性で聴覚過敏があり、周りの人が普段気にしていないような音でもひどく嫌がることがあります。そのようなときは、頭痛がして身体がひどく疲れるらしく、真っ青になってしまいます。

それに加えて、言語優位型の息子は「言葉へのこだわり」がとても強く、人との会話で知らない言葉があると、いちいち電子辞書で定義をチェックするようなところがあります。会話の中で分からない言葉が出てくると、スルーできません。

息子にとっては私と夫の会話や、私とママ友の会話は、いわゆる「大人の会話」です。分からない単語がいっぱい出てくるはずです。そうすると、息子はそれをスルーすることができません。気になって気になって聞かずにはいられなくなるのです。さらに、聴覚過敏の息子にとって、私と誰かが話している声はとても不快なもののようです。だから、話が盛り上がり始めると、必死に邪魔をしてくるのでしょう。

息子は「自分の話したいことをおしゃべりする衝動性が抑えられない」からではなく、「他人の会話が気になってスルーできず、しかも、うるさく感じる」という理由から会話に割り込んで自分を守っていたのです。

発達障害の子どもが、人の会話に割り込んでしまうというのは「衝動性」の観点から説明されることが多いですが、もしかしたらうちの息子のように、聴覚過敏や言葉こだわりといった別の要素が絡んでいる可能性もあります。

親子のどちらかが限界がこないように、会話のボリュームや場所などをうまく調整できると良いなと思います。
  友達と遊ばない6歳の息子。その理由は大人の想像とは違って…のタイトル画像

友達と遊ばない6歳の息子。その理由は大人の想像とは違って…

ニュースを読み上げるかのように話す発達障害の息子。そこには彼なりの言葉との格闘が…のタイトル画像

ニュースを読み上げるかのように話す発達障害の息子。そこには彼なりの言葉との格闘が…

児童支援最大化バナー
PLUSバナー


年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。