発達障害、職場へどう告白する?私が作った「取扱説明書」とは
ライター:ヨーコ
発達障害を告知して働くためには、自分の特性をどう伝えるかがポイントです。ただ一方的に特性を並べ立てても、相手はどうしたらいいのかわかりません。今回は障害者職業センターで作成した資料を元に、自分の障害・特性と向き合った体験をお話したいと思います。
発達障害と診断を受けてから就労するとき、便利なツールがあります
発達障害の診断を受けている成人の方が、障害をオープンにして働く・もしくは一般就労でも上司や親しい人に打ち明けるときに必要となるのが、自分の取扱説明書(ナビゲーションブック)です。
障害や特性については、口頭だけで説明するよりも資料にまとめた方が、相手も理解しやすく情報共有もしやすくなります。
今回の記事では、私の失敗例と障害者職業センターで学んだナビゲーションブックの作り方を紹介したいと思います。
作成の過程では、自分の得意・不得意、向いていること・向いていないことも分かってきますので、これから転職・就職する人にもおすすめです。
障害や特性については、口頭だけで説明するよりも資料にまとめた方が、相手も理解しやすく情報共有もしやすくなります。
今回の記事では、私の失敗例と障害者職業センターで学んだナビゲーションブックの作り方を紹介したいと思います。
作成の過程では、自分の得意・不得意、向いていること・向いていないことも分かってきますので、これから転職・就職する人にもおすすめです。
これでは何も伝わらない…ナビゲーションブックを作成しなかった、私の失敗例からご紹介
まずは、私が一般就労でカミングアウトしたときに会社に渡した資料をご紹介します。結果として、その時のカミングアウトは大失敗に終わってしまいました。
以下が私が実際に作成した資料内容です。
以下が私が実際に作成した資料内容です。
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私は平成25年にアスペルガー症候群〈広汎性発達障害〉と病院の検査結果より診断されています。
アスペルガー症候群とは何かについて解説したサイトから説明を引用します。
--------(引用ここから)----------------------------------------------------
◆アスペルガー症候群とは
(略)
◆アスペルガー症候群の原因
(略)
◆アスペルガー症候群の特徴
(略)
--------(引用ここまで)---------------------------------------------------
検査の結果から分かったこと
・言語力は優れている
・処理する速度は遅めで、マイペースである
・言語のやり取りや扱いは得意であるが、イメージするのは苦手
・耳で聞くだけでは理解しづらい(意味が分からない)ので、メモをとる方がよい
(中略)
・人付き合いは苦手
・視覚的短期記憶が弱く、視覚的探索が弱い
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私は平成25年にアスペルガー症候群〈広汎性発達障害〉と病院の検査結果より診断されています。
アスペルガー症候群とは何かについて解説したサイトから説明を引用します。
--------(引用ここから)----------------------------------------------------
◆アスペルガー症候群とは
(略)
◆アスペルガー症候群の原因
(略)
◆アスペルガー症候群の特徴
(略)
--------(引用ここまで)---------------------------------------------------
検査の結果から分かったこと
・言語力は優れている
・処理する速度は遅めで、マイペースである
・言語のやり取りや扱いは得意であるが、イメージするのは苦手
・耳で聞くだけでは理解しづらい(意味が分からない)ので、メモをとる方がよい
(中略)
・人付き合いは苦手
・視覚的短期記憶が弱く、視覚的探索が弱い
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これでは説明する上司も困ったでしょうし、聞かされた方も何が何だかわからなかっただろうな…と、今では思います。
サイトから引用した一般的なアスペルガー症候群の説明に加え、自分が医師から言われた特性をそのまま箇条書きしただけの資料です。
これでは、いったい私が何に困っているのか、どういう手助けが欲しいのかさっぱりわかりませんよね。
サイトから引用した一般的なアスペルガー症候群の説明に加え、自分が医師から言われた特性をそのまま箇条書きしただけの資料です。
これでは、いったい私が何に困っているのか、どういう手助けが欲しいのかさっぱりわかりませんよね。
障害者職業センターで作ることになった「ナビゲーションブック」とは
カミングアウトで失敗した会社を辞めてから通うことになったのが、障害者職業センターでした。
センターでは、訓練の最終目的として全員がナビゲーションブック作りに取り組みます。
ナビゲーションブックとは、
●障害特性や考え方
●行動の特徴
●それに対して自分はどう対処するのか
●そして企業側に配慮を求めたいこと
…を、まとめたものです。
センターでは、訓練の最終目的として全員がナビゲーションブック作りに取り組みます。
ナビゲーションブックとは、
●障害特性や考え方
●行動の特徴
●それに対して自分はどう対処するのか
●そして企業側に配慮を求めたいこと
…を、まとめたものです。
ナビゲーションブックの作成とは、自己像と利用者像の部分が重なったところが本当の自分であり、その部分を本人自身が理解し、自分でまとめる作業を支援することと言えます。
(厚生労働省 就労移行支援事業所のための発達障害のある人の就労支援マニュアル より)
発達障害はまだ社会では理解されにくい「新しい障害」であり、外から見ても分かりづらい障害なので、周囲の人に理解を求めるには言葉で説明するほか、資料としてまとめておくのが有効です。
そのためには、「自己理解を深める」ことが大切です。
障害特性や仕事をしていく上での課題、対処方法を把握して整理することは、自己理解を深めることにつながり、周りの人や企業に自分のことを分かりやすく伝えるスキルとなります。
企業などに自分の障害や対処方法、配慮してほしいこと、自分のセールスポイントを説明するときに利用します。
そのためには、「自己理解を深める」ことが大切です。
障害特性や仕事をしていく上での課題、対処方法を把握して整理することは、自己理解を深めることにつながり、周りの人や企業に自分のことを分かりやすく伝えるスキルとなります。
企業などに自分の障害や対処方法、配慮してほしいこと、自分のセールスポイントを説明するときに利用します。