「やろう!」という意思が原動力!トイレが怖かった中学生は…

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「意思決定支援」とは“合理的配慮を含めた、障がいをもつ方への権利擁護・虐待防止のプロセス”のこと。かみ砕いて言うと“当事者本人の意志を大切にする支援”です。簡単そうに見えて実は難しいこの支援については、長い間先輩お父さんお母さんや支援者の方々が議論を重ねてきました。「意思決定支援」をスムーズに行うために、子どもが小さいうちからしておくと良い事って…?

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意思決定の力で変身!!

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まるで別人!別人28号モード

今回のカルタの「別人28号」は、成人した自閉症の娘さんを持つ先輩お母さんであるTさんの言葉です。

「苦手なことでも自分の意思が入っている時“自分で決めたこと”は頑張れるのよね。まるで別人のようにテキパキ動けたり早足で歩けたり^^

私は『別人28号』って呼んでるの。」

Tさんの娘さんの意思決定エピソード

Tさんの娘さんにはこだわりや癇癪、視覚の過敏があり、トイレの黒や赤のピクトグラムが特に苦手でした。

将来トイレに入れないのは困ると考えたTさんが、娘さんが中学生の時に外出先でトイレにチャレンジしたところ、娘さんは恐怖で「絶叫&大暴れ」だったそうです。

その後はピクトマークの無いトイレを調べたり、長時間の外出を控えたりしていたそうですが、ある時、どうしても我慢できなかった娘さんは自らトイレに行くことを決め、下を向き震えながらもトイレに向かったそうです。

足早に戻った後、緊張から解放され深いため息をつく娘さんの姿を見た時、Tさんは「こんなに嫌な事でも、自分の決めたことは頑張れるんだな」と思ったそうです。

いくら意思決定が大切だからといっても…

いくら本人の意思が大切、といっても

・うちの子はまだ小さいから意思表示ができない
・子どもの意思ばかり優先していたら生活のリズムが乱れてしまう
・我儘な子になってしまいそう

と心配される方もいらっしゃるかもしれません。

その場合は絵カード、写真などを使っていくつかの選択肢を示し、本人に選ばせると良いと思います。最初はうまくいかないかもしれませんが、お子さんに分かりやすい方法を探して繰り返し試していくうちに身についていくはずです。

「自分の要求を表現する手段を知ること」
「自分で選ぶこと」
「選んだことが実現すること」

を理解すると癇癪やパニックはぐっと減るはずです。

意思を表現する手段を身に付けることの大切さ

子ども自身が

1.自分の気持ちを表現する(親以外の第三者に伝える)手段
2.自分の意思が認められることによる自己肯定感
3.自分で決めた事に対する自己責任感

を身に付けることは、進路を決める時や自我が芽生える思春期、親亡き後にどう暮らしていくかを決める時にとても大切になってきます。

親や支援者主体ではなく、本人の意思を尊重した支援こそが当事者にとっての一番の幸せだからです。

ちなみに発達障害の我が子(高校2年)は現在1と2に苦戦中です。

早期発見・早期療育が大切だと思う理由のひとつ

早期発見・早期療育したからといって自閉症や発達障害が治るわけではありません。

しかし、早くから子どもの特性を理解することで、その子に合った「意思表示の手段」を探すことができます。また支援者(理解者)と繋がることで、子どもが安心できる環境を小さいうちから作ることもできます。

早期発見・早期療育は、本人が望む支援=「意思決定支援」の為にも欠かせないものだと思います。
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