アスペルガーの娘は集めるのがお好き?そんな娘の我慢の秘策とは
ライター:GreenDays
アスペルガーの特性の一つに「収集癖」が挙げられることがあります。たとえそれが他の人から見ればまったく意味のないものであったとしても、当人にとってはキラキラとしたかけがえのない宝物だったりするのです。娘の場合はというと…
どこにでもある石が宝物!?
アスペルガー症候群のある娘がまだ幼稚園生だった頃の話です。ある日、園から帰ってきた娘のポケットがパンパンに膨らんでいました。
私「ポケットに何が入ってるの?」
娘「あのね、今日もとってもいい石を見つけたの!」
私「石?お庭にいい石があったの?」
娘「うん!鉄棒の後ろの方にね、すごくいい石がごろごろ転がってたんだよ!先生が持って帰っていいって!」
自由時間に園庭でお友だちと遊ぶこともなく、ただひたすら砂場で砂を触っていた娘が、その日を境に毎日石を持って帰ってくるようになりました。なんの変哲もない、どこにでも転がっているようなただの小さな石ころです。
ポケットを大切そうに撫でながら、「今日もいい石があったよ!」と話す娘の顔は今までになくキラキラとしていて、私もとっても嬉しくなりました。
「あなたにとって大切なものは、もちろんママも一緒に大切にするからね!」
そういって2人で家中の引き出しを探って空き瓶を見つけ、そこに娘が拾ってきた石ころを保管することにしました。
来る日も来る日も、1人で園庭の隅にしゃがんで“いい石”を探す娘の姿を想像して切なくなったこともありました。でも、それが本人にとってステキな時間ならば、別にお友だちと一緒に遊ばなくてもいいか・・・・と思えるほど、娘が宝物の入った瓶を見る姿は輝いていたのです。
私「ポケットに何が入ってるの?」
娘「あのね、今日もとってもいい石を見つけたの!」
私「石?お庭にいい石があったの?」
娘「うん!鉄棒の後ろの方にね、すごくいい石がごろごろ転がってたんだよ!先生が持って帰っていいって!」
自由時間に園庭でお友だちと遊ぶこともなく、ただひたすら砂場で砂を触っていた娘が、その日を境に毎日石を持って帰ってくるようになりました。なんの変哲もない、どこにでも転がっているようなただの小さな石ころです。
ポケットを大切そうに撫でながら、「今日もいい石があったよ!」と話す娘の顔は今までになくキラキラとしていて、私もとっても嬉しくなりました。
「あなたにとって大切なものは、もちろんママも一緒に大切にするからね!」
そういって2人で家中の引き出しを探って空き瓶を見つけ、そこに娘が拾ってきた石ころを保管することにしました。
来る日も来る日も、1人で園庭の隅にしゃがんで“いい石”を探す娘の姿を想像して切なくなったこともありました。でも、それが本人にとってステキな時間ならば、別にお友だちと一緒に遊ばなくてもいいか・・・・と思えるほど、娘が宝物の入った瓶を見る姿は輝いていたのです。
しかし、園からお持ち帰り禁止を受けた娘は…
しかし幼稚園の方から「たとえ石だとしても園の所有物を持ちかえるのは禁止します」という旨が伝えられ、娘にとっての自由時間は砂場に座って、ただ砂を触るだけのものに逆戻りしてしまいました。
私「石は園の所有物だから、これからは持って帰ってはいけないことになったの」
娘「え!?先生はいいって言ってくれたのに」
私「先生も毎日あなたが石を持って帰ることは想像してなかったんだよ。宝探しのつもりで石を見つけて、自由時間が終わったらお庭に戻せばいいんじゃないかな?」
娘「せっかくいい石を見つけても帰りにお庭に置いて帰らなければいけないのはすごく悲しいから、それなら初めから探さない!」
何度か話をしてみましたが、娘の態度は頑なでした。思い返せば、お友だちと一緒に遊べなかったのも、他人から見ればどうでもいいようなものに価値を見出して集めたがるのも、アスペルガーの特性であったのだと思います。でも、当時の私には何の知識もなく、ただせっかく見つけた幸せな時間の過ごし方がダメになってしまって残念だなという強い思いがあっただけでした。
私「石は園の所有物だから、これからは持って帰ってはいけないことになったの」
娘「え!?先生はいいって言ってくれたのに」
私「先生も毎日あなたが石を持って帰ることは想像してなかったんだよ。宝探しのつもりで石を見つけて、自由時間が終わったらお庭に戻せばいいんじゃないかな?」
娘「せっかくいい石を見つけても帰りにお庭に置いて帰らなければいけないのはすごく悲しいから、それなら初めから探さない!」
何度か話をしてみましたが、娘の態度は頑なでした。思い返せば、お友だちと一緒に遊べなかったのも、他人から見ればどうでもいいようなものに価値を見出して集めたがるのも、アスペルガーの特性であったのだと思います。でも、当時の私には何の知識もなく、ただせっかく見つけた幸せな時間の過ごし方がダメになってしまって残念だなという強い思いがあっただけでした。
所有物がダメならこれはどうだ!幼い娘がたどり着いた答え
ある日、娘がまた目を輝かせて私に言いました。
娘「ねえ、ママ!ポケットになにが入っていると思う?」
私「えっ?パパと公園に行っていい石を見つけてきたの?」
娘「違うよ!誰かのものは勝手に持って帰ったらダメなんでしょ?だからコレだったらいいでしょ?すごくステキなの!!」
そういって娘がとり出したのは、道端に落ちていたラムネの包み紙。透明のセロファンで出来たその包み紙は、きれいな色が大好きな娘の心を鷲掴みにしたようでた。
それ以後「ゴミは持って帰っても叱られない。道もきれいになってちょうどいい!」と色々なものを拾ってくるようになりました。あまりに不潔なものは処分しますが、それ以外の物は娘にとっての宝物ですので、大きな瓶がいっぱいになるまで集めては一緒に眺めて楽しんでいました。
そのうち、幼稚園で工作をした後に床に落ちている毛糸の切れ端やおりがみの切れ端を集めて、先生の許可を得てから持ちかえるようになりました。
「誰かの所有物を持ちかえってはダメ」というルールを理解すると、そのルールを厳格に守ろうとするアスペルガーらしい特性がまたここでも見えていたように思います。
いくつかの空き瓶が満杯になり、箱や引き出しもいっぱいになった頃、「このままではお家がゴミ屋敷になっちゃう!」と娘と話し合うことに。そして、その段階で思い入れが薄くなっているものは写真を撮った後に思い切って処分しました。
以後、「写真に残せば納得して処分できる」という図式が出来上がったようです。あちこちから集めてきた娘のお宝は、物を整理する練習にもつながると感じています。
娘「ねえ、ママ!ポケットになにが入っていると思う?」
私「えっ?パパと公園に行っていい石を見つけてきたの?」
娘「違うよ!誰かのものは勝手に持って帰ったらダメなんでしょ?だからコレだったらいいでしょ?すごくステキなの!!」
そういって娘がとり出したのは、道端に落ちていたラムネの包み紙。透明のセロファンで出来たその包み紙は、きれいな色が大好きな娘の心を鷲掴みにしたようでた。
それ以後「ゴミは持って帰っても叱られない。道もきれいになってちょうどいい!」と色々なものを拾ってくるようになりました。あまりに不潔なものは処分しますが、それ以外の物は娘にとっての宝物ですので、大きな瓶がいっぱいになるまで集めては一緒に眺めて楽しんでいました。
そのうち、幼稚園で工作をした後に床に落ちている毛糸の切れ端やおりがみの切れ端を集めて、先生の許可を得てから持ちかえるようになりました。
「誰かの所有物を持ちかえってはダメ」というルールを理解すると、そのルールを厳格に守ろうとするアスペルガーらしい特性がまたここでも見えていたように思います。
いくつかの空き瓶が満杯になり、箱や引き出しもいっぱいになった頃、「このままではお家がゴミ屋敷になっちゃう!」と娘と話し合うことに。そして、その段階で思い入れが薄くなっているものは写真を撮った後に思い切って処分しました。
以後、「写真に残せば納得して処分できる」という図式が出来上がったようです。あちこちから集めてきた娘のお宝は、物を整理する練習にもつながると感じています。