いつか来る親離れの日を目指して。障害のある息子の世界を広げた「移動支援」の使い方

ライター:シアン
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息子は、重度知的障害者です。現在は、障害福祉サービスを利用して、生活介護事業所に通所しています。
毎日の通所に加え、昨年の秋から、地域生活支援事業の移動支援サービスを利用しています。
この移動支援サービスを受けることで、息子の生活は、より充実したものへと大きく変化しました。
今回は、息子の生活がどのように変わって行ったのか、お話したいと思います。

息子の日々の生活の流れ。平日の過ごし方がどうしても単調に…

息子には、重度の知的障害があります。

身体は健康ですが、言葉は二語文程度で、意思表示はできるものの、人との会話やコミニュケーションが難しい状況です。

特別支援学校を卒業し、就労継続支援B型事業所に8年間通所していましたが、3年前に東京都から九州に転居したのを機に、生活介護事業所に移りました。

朝9時過ぎに、事業所の送迎車に乗って家を出て、夕方4時半に帰宅するまで、事業所内で活動して過ごしています。現在は、大好きな刺繍や、刺し子、織り機を使って、作品を仕上げています。

事業所から帰宅すると、夕食までの間、息子はiPadを使いネット動画を見たりして過ごしています。その後は、夕食を食べて就寝まで、日々の生活に追われる毎日です。

休日には、家族で外出し、買い物や食事に出かけます。息子も買い物が大好きで、いろいろな店に行くのを楽しみにしています。

息子の帰宅後の生活をもっと充実させたい

買い物が大好きな息子。

でも、休みの日以外は、特別に用がある場合でなければ、施設から帰宅後に出かけることはありません。夕飯の支度や家事がある私は、息子と出かける余裕もなく、毎日が過ぎていってしまいます。

この空いた時間に、何か習い事や運動などを入れることはできないかと考えたりもしましたが、送迎や待ち時間などを考慮すると、我が家の現在の状況では難しく、断念せざるを得なかったのでした。

大好きな買い物に移動支援が利用できるかも!

私は、このことを相談支援事業所に話してみました。

施設から帰宅後の2, 3時間を、もっと息子の喜ぶような時間にできないものか。
息子の大好きな買い物に付き添ってくれるような支援はないだろうか……


すると、地域生活支援事業の一つである移動支援を受けられると教えてくれました。

息子の外出も、移動支援を利用すれば、ヘルパーさんに付き添って貰うことができるとのことです。

すぐに息子の支援計画に移動支援を利用することを加え、区役所の障害福祉課に申請をしました。

こうして、息子は移動支援を受けられるようになったのでした。
次ページ「初めてのヘルパーさんとの外出は、徒歩で行ける場所」

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