初めてのヘルパーさんとの外出は、徒歩で行ける場所

息子に割り当てられた移動支援の月の時間数は、20時間。

週に一度、買い物に出かけたとしても、一回に5時間は利用できる計算です。

付き添ってくださる事業所のヘルパーさんも決まり、いよいよ、買い物に出かけることになりました。

家族や、施設の職員さん以外の人との初めての外出です。

ヘルパーさんは、予定時間に家まで迎えに来てくださり、息子と一緒に外出し、買い物を終えると自宅まで送ってくださいます。息子にも、ヘルパーさんにも負担にならないように、最初は家から徒歩で行ける場所を選びました。

自宅から徒歩で 約10分のコンビニに出かけ、買い物をし、大好きなアイスクリームを食べて帰宅する計画にしました。
当日、息子は、少し緊張した面もちでしたが、ヘルパーさんと元気に出かけて行きました。

ヘルパーさんのお名前や、当日の行動の予定は、前もって息子に繰り返し説明をしています。

事前に、どんな事をするのか息子に説明をすることで、息子も状況を理解し、不安も少なくなります。ヘルパーさんにも、息子の行動の様子や性格など、できるだけ詳しくお話ししました。

さて、どんな顔をして帰ってくるか…

私は、期待と心配の入り混じった気持ちで、帰りを今か今かと待ちわびました。
30分後、息子は息を切らし、少し顔を赤らめて、ヘルパーさんと帰宅しました。

手には、コンビニで買ったフライドチキンの包みを持って…

「お帰り!どうだった?」と尋ねる私に
「楽しかった…」と小さな声で、恥ずかしそうに息子は答えてくれました。

移動支援は息子の生活に潤いと成長の機会をつくってくれた

あれから、9ヶ月…
息子は、ヘルパーさんとの外出を元気に続けています。

月に2回、近い場所での買い物と、少し離れた場所での外食を楽しんでいます。買い物は場所が近いので、1時間以内で帰宅しますが、外食は、食事時間が長い事もあって、3時間くらいで帰宅しています。

ヘルパーさんにも慣れて、今では外出を心待ちにしていて、「次はどこに行こうかな…」と、とても楽しみにしているようです。

移動支援を利用するようになり、息子の生活は楽しみが増え、充実感のあるものへと大きく変化しました。また、家族や施設の職員ではない、ヘルパーさんとの新しい関わりが増え、コミュニケーションの力も少しずつ育っているように感じます。

現在は、月に2回のペースですが、いずれは回数や場所、行動の計画も増やして、20時間を有効に使いたいと考えています。

重度知的障害のある息子は、将来的には、家族と離れて入所生活を送る事になると考えていますが、その近い将来のためにも、多くの人との関わりを持ち、コミュニケーション能力を高めていく機会を増やすことが大切だと思います。

手探りで始まった移動支援でしたが、息子の毎日の生活を潤し、喜びと楽しみが増えたことで、とても有意義なものになっていることに感謝しています。
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