【発達障害と思春期2】“成功体験”がつまづきの原因になる?娘の胸に秘められた葛藤

ライター:荒木まち子
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娘・のりには発達障害があり、慣れない環境がとにかく苦手です。しかし高校生ともなると、比較的早く学校にも慣れ、積極的に学校生活を楽しんでいるようにみえました。一方で母に対しささいなことでキレるなど、反抗的な態度をとるようにもなり…特性ゆえの「こだわり」や「思い込み」「感情のアップダウン」…フクザツなのりの様子、第2話です。

順調にスタートしたように見えた高校生活

高校の授業参観で、教師の問いに手を挙げ答えようとする発達障害のある娘
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娘・のりには発達障害(広汎性発達障害、自閉症スペクトラム、ADD、LD)があります。

特に「初めての事」に対して大きな不安を感じやすく、見通しがたたない状況がとても苦手です。高校入学直後の定期テストや学校行事、学内でのグループ班長としての活動の前などには、不安で体調を崩すこともありました。

しかし、辛い思いをしても自分の課題に向き合い、それを一つ一つクリアしていったのです。高校生活に慣れた頃ののりは、今までの学校生活で一番自信に満ちているようにみえました。
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【発達障害と思春期】学校の外に自分の“居場所”を見つけた娘。しかし…

のりは始業前、放課後と美術部の活動に参加し、今まで以上に趣味の絵画などの"ひとりで創り出す世界"にのめり込んでいきました。

また部活動以外でも創作活動に精を出し着実に成功体験を積んでいるようでした。

しかしこの成功体験の積み重ねが、後に思いがけない変化をもたらすとは…。母には想像できませんでした。

家で常にイライラする娘

高校1年生の冬頃になって、のりは徐々にイライラすることが増え、ちょっとしたきっかけで、無言で「キレる」ようになりました。
探し物が見つからずイライラして、探すのを手伝っていた母が「休憩しよう」と声掛けするも、怒って物を投げる高校生の娘
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その様子は、障害に対する周囲の理解が得られていなかったり、いじめられたりしていた小学校時代のイライラとは全く違う種類のものでした。

私の理解を超えたところでの、複雑な怒りをぶつけているように感じられたのです。のりの気持ちがわかるようでわからず、母ももやもやとしたストレスを感じていました。
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イジメっ子との再会。そのとき娘は自分自身の変化を振り返り…

学校の授業などではキレてない…らしい。

来る日も来る日も、ささいなことでキレるのり。

学校の先生にものりの家庭での様子を伝え、解決方法を探ろうとしましたが、「学校ではキレる様子は見られない」とあっさり返されました。
美術部の活動中に顧問の助言を受け、納得いかなかったもののその場では何も言わず家に帰ってきてから不満を言う高校生の娘。先生に直接伝えたら?と母が諭すも、娘は自分の性格上言えないし、言っても無駄だという。
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