虐待かもと思ったらどうする?判断基準、相談機関など…子どもを救うためにできることをご紹介します

虐待かもと思ったらどうする?判断基準、相談機関など…子どもを救うためにできることをご紹介しますのタイトル画像

虐待の相談件数は年々増えています。件数が多いということは、それだけ関心が高まっている証です。ところで、皆さんは虐待かもしれない場面に出会った際にどう対応すればよいかご存知ですか?方法が分からない、勇気が持てない、など様々な不安要素を抱えている人も多いのではないでしょうか。今回は皆さんが苦しんでいる親子を救えるように、虐待の見つけ方や対処の方法をご紹介します。

発達障害のキホンのアイコン
発達障害のキホン
36573 View
目次

虐待とは

児童虐待防止法の表現を借りると、虐待とは「特定の相手に対して、その人の人権を著しく侵害し、心身の成長及び人格形成に多大な影響を与えること」です。

その対象になりやすいのは児童、高齢者、障害者などの社会的な立場が弱いとされる人たちです。

平成27年度に厚生労働省が発表した統計によると、虐待の疑いが専門機関に連絡された件数(通告件数)は高齢者が28,328件、障害者7,768件、児童103,260件であり、児童に対する虐待の通告件数が一番多い結果になっています。

また、平成29年8月17日に発表された平成28年度の児童虐待相談対応件数は122,578件で、その数も年々増加している傾向がわかります。この記事では最も通告件数が多い児童虐待について説明していきます。

児童虐待の通告件数が増加している背景には2つの要因が挙げられます。1つ目はメディアの報道により関心度が高まったこと、2つ目には法律の改正により通報が義務付けられたことです。

通告件数の多さからわかる通り、いまや児童虐待は稀な出来事ではありません。子育ての孤立や貧困など、現代の子育て環境は過酷で、かつて考えられていたような「一部のひどい親」だけが行うというものではなくなってきています。つまり誰にでも、虐待という不適切な親子関係に陥る可能性があるのです。

いつ自分の身の回りに起きても大丈夫なように、正しい知識を持っておきましょう。虐待につながりそうな親子の存在にいち早く気づき、適切な支援につなげることで、救われる親子がいるかもしれません。

虐待の種類

虐待はその手段によって、いくつかの種類に分類されています。ここでは厚生労働省が「児童虐待の定義と現状」で使っている分類を紹介します。

1.身体的な虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などで縛るなど

2.心理的な虐待
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうこと(ドメスティック・バイオレンス/DV)など

3.性的な虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなど

4.ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど
これら4種類の虐待は単独で起こるだけでなく、複合的に起こることもあります。また、法律の条文に載っていなくても、子どもの健康的な心身の発達を阻害する可能性がある言動は虐待に値します。次の章で紹介する基準をもとに、柔軟に判断することが子どもたちを救うのです。

どこからが虐待なの?

専門機関が虐待かどうかを判断する指標として、児童虐待防止法の定義が使われます。


一  児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二  児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
三  児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
四  児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

出典:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO082.html
つまり、前の章で挙げた身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクトの項目に当てはまるような言動が見られる場合に、虐待と判断されるのです。

けれども、法律上の定義だけでははっきりと判別できない事例も多いことが事実です。虐待としつけの間には線引きが難しいグレーゾーンが存在し、第三者からは見分けがつきにくいこともあるでしょう。

虐待の判断で重要なポイントは、子どもの視点に立って考えることです。親はしつけや教育のためと思っていても、子どもが耐えがたい苦しみを感じ、心身の成長に悪い影響を与えそうなときは虐待として考えるべきという専門家も増えています。
 
また、もし、虐待かどうか判断しかねるときは、児童相談所にまずは相談しましょう。虐待かどうかの判断をするのは児童相談所です。虐待でなかったとしても、故意によるものでなければ通告をした人自身の責任は問われません。

なので、通告の段階では主観的な判断であってもよいのです。むしろ、虐待かどうか判断しかねるような段階で早めに専門機関につながることで、支援の手により虐待が未然に防げることもあります。

虐待の影響

虐待は子どもの心身に非常に大きな影響を与えます。この章では、虐待の影響を分類ごとに説明します。

身体的な影響

身体的影響は、さらに2つに大きく分けられます。
 
一つは、外的な傷害です。外的な傷には打撲、切り傷、やけどなど目に見える傷と、骨折や頭蓋骨内出血などの見えない傷があります。また、目に見える傷であっても衣服に隠れる場所にあるため発見が遅れてしまう場合があります。

外傷が重い場合には、重い障害が残ったり死に至る可能性があるため、いち早く気付けるように注意する必要があります。

二つ目は発育の遅れです。十分な食事を与えられなかったり、愛情を注がれなかったために栄養障害や発育の遅れが生じることを言います。逆にストレスで過食になったり、感覚が鈍くなり、外傷を負っても気付かないこともあります。

知的発達への影響

虐待を受けた子どもの中には、家庭内が安心できる環境ではないこと、十分に学校に通うことができないこと、また、保護者から知的発達に必要な関わりをしてもらえないために、知的な発達面に異常が生じることがあります。

知的な発達の異常は、認知機能(知覚、記憶、思考、判断)の低下、衝動性や多動性により発達障害だと誤解される可能性もあります。

心理的な影響

本来、最も愛情を注いでくれるはずの保護者から傷つけられることで心理的な問題が生じることも多々あります。

親子間の愛着関係を築くことができなかったため、対人関係の構築に問題が生じます。「人を信用できない」「仲良くなってもすぐに関係を壊してしまう」「否定されることが怖くて自分の意見が言えない」などの困りごとが生じます。これらは子どもが大きくなって社会生活を送る上で大きな障害となるでしょう。

つまり、虐待の影響はその場限りではなく、子どもが成長してもずっと続くことがあるのです。

他にも、自己評価の低下や行動コントロールの困難さが原因となり、暴力的・衝動的な行動や非行に走ることがあります。

偽成熟性も特徴的な症状です。精神的に不安定な大人と関わることで自分が大人の役割を果たさなければいけないように思い、大人びた行動にでることを言います。一見成熟しているように見えても思春期頃に問題行動が出てくることもあります。

また、強い心理的ストレスによる記憶喪失や解離性障害、不眠など、日常生活に支障をきたしてしまう精神疾患に至るケースもあります。
解離性障害とは?そもそも解離って?原因や症状、治療方法や自閉症スペクトラムとの関連も詳しく解説しますのタイトル画像

関連記事

解離性障害とは?そもそも解離って?原因や症状、治療方法や自閉症スペクトラムとの関連も詳しく解説します

解離性健忘とは?記憶を失ってしまうの?解離性障害のひとつ解離性健忘の原因・症状・治療法などを解説のタイトル画像

関連記事

解離性健忘とは?記憶を失ってしまうの?解離性障害のひとつ解離性健忘の原因・症状・治療法などを解説

このように、虐待は子どもの心身に多大な影響を残し、その回復のためには長期間の治療やケアが必要になるのです。手遅れにならないように、周囲がよく気を配ることが必要です。

なぜ虐待が起こるのか

虐待が起こりやすくなるリスク要因として、「子どもによるもの」「保護者によるもの」「社会/環境によるもの」という3つの要素が挙げられます。

1つ目は、子どもによる要因です。発達障害、身体的な障害、精神疾患など、その子が持つ特性によって、保護者がその子のことを育てにくく感じることもあります。

もちろん、これらの要因は子どものせいではありませんが、特別なケアが必要だったり、愛着形成やコミュニケーションをとりにくかったりといった育児の難しさが、過剰なしつけや保護者自身のストレスにつながりやすく、虐待のリスクが高まることがあります。

2つ目は、保護者による要因です。様々な要因により、保護者が子どもを受け入れられないことがあります。

具体例としては、望まない妊娠、子育てに関する知識不足、保護者自身の発達障害、虐待を受けて育った経験、などです。

子育ての途中につらい記憶がよみがえってきたり、子どもに注意を払いたくても気付けないことが多かったり、教育のしかたがわからなくて暴力的な言動やネグレクトを引き起こしてしまうことがあります。

3つ目は、社会/環境による要因です。貧困家庭やひとり親家庭などの場合には、保護者が環境に関心を向ける余裕がなく、社会的に孤立してしまう場合があります。このような家庭は保護者が生活を維持することに精いっぱいなため、子どもへの関心が向きづらく無自覚のうちにネグレクトにつながってしまうことがあります。

孤立している家庭は周囲とのコミュニケーション、サポーティブな関係、頼れるサービスが身近にあることで家庭内トラブルのリスクが大きく減ると言われます。本人や周囲の人々がリスクを認識しつつ、支え合える関係を築いておくことが重要です。

虐待のサイン

家庭内に虐待が起こっている場合、子どもや保護者の様子に異変が生じるはずです。周囲がその変化にいち早く気づくことで深刻な虐待に至る前に早期発見し、食い止めることができるでしょう。

子どもの様子

1.身体的な変化
□不自然な傷や同じような傷が多い
□原因がはっきりしないケガをしている
□治療していない傷がある
□極端な栄養障害や発達の遅れが見られる

2.表情
□表情や反応が乏しく活気がない
□ボーっとしている
□おびえた泣き方をする
□養育者と離れると安心した表情になる

3.行動
□食事に異常な執着を示す
□衣服を脱ぐとき異常な不安を見せる
□ひどく落ち着きがなく乱暴、情緒不安定である

4.他者との関わり
□他者とうまく関われない
□繰り返し嘘をつく
□態度がおどおどしている
□親や大人の顔色をうかがう
□誰かれなく大人に対して警戒心がうすい(なれなれしい、ベタベタする)
□保護者が迎えにきても帰りたがらない
□他者との身体接触を異常に怖がる

5.生活の様子
□衣服や身体がいつも不潔である
□基本的な生活習慣が身についていない
□予防接種や健康診査を受けていない
□年齢不相応の性的な言葉や性的な行動が見られる
□夜遅くまで遊んだり徘徊したりしている
□家に帰りたがらない

保護者の様子

1.子どもへの関わり方
□子どもへの態度や言葉が拒否的、無関心的である
□子どもの扱いが乱暴である
□子どもに理想を押し付けたり、年齢不相応な要求をする
□体罰の正当化や偏った養育方針(しつけかた)をもっている
□きょうだいに対して差別的である

2.他者への関わり方
□他者に対して対立的、否定的な態度をとる
□特に、理由も無く関わりを避けたり、連絡が取りづらい
□説明の内容が曖昧でコロコロ変わる
□子どもに関する他者の意見に被害的・攻撃的になる

3.生活の様子
□近隣との交流を拒否し孤立している
□不衛生な生活環境である
□小さい子どもを家に置いたままよく外出している
□夫婦関係や経済状態が悪い
□夫婦間の暴力が認められている

4.保護者自身のこと
□ひどく疲れている
□精神状態が不安定である
□性格的な問題として、被害観が強い、偏った思い込み、衝動的、未成熟など
□いつもお金に困っている様子がある
□家族関係のトラブルを抱えている
もちろん、この基準に当てはまるからといって、虐待が起こっているとは限りません。その子どもの特性を踏まえて変化に注目してみましょう。たとえば「今まで活発だった子が急にふさぎこんでしまった」「お友達と遊ぶことが好きだったのに、最近は一人でボーっとしている時間が多い」などです。親子の様子に著しい変化や違和感がないか、確認しましょう。

変化に気付くためには、周囲の注意深い観察が必要です。ぜひ、上の項目を意識しながら子どもたちを見守ってみてください。

虐待の可能性があるときは?

素早い通告が子どもの命を救います!

虐待から子どもを守るためには、虐待のリスクに周囲が気づき、早期に関係機関に通告することが最も大切です。

速やかな通告がされないと、行政機関も虐待の防止に向けた活動を行うことができず、虐待を受ける子どもの生命や心身に大きなダメージを与える危険性が高くなります。

そのため、虐待の通告はとても重要な役割を担っており、児童虐待防止法では通告を国民の義務と定めています。

児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。

出典:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO082.html
「もし違ったらどうしよう」とためらってしまうかもしれません。

しかし虐待かどうかの判断は児童相談所が行うので、通告者が虐待であるかどうかを判断する必要はありません。少しでも虐待の可能性がある場合、そのリスクを見落とさないためにも、より多くの情報が必要です。そのため「一般の人の目から見て主観的に子どもの安全・安心が疑われる場合」であればためらわず通告してください。

もし仮に通告の後で虐待の事実がないと判明したとしても、虐待の事実がないことを知りながらあえて通告したという場合などを除けば、法的責任を問われることはありません。

どこに通告すればいいの?

まずは「189」に電話相談!
「189」は、児童相談所や市区町村が「いちはやく」児童虐待に対応できるよう、厚生労働省により設けられた全国の児童相談所の共通ダイヤルです。「189」に電話をかけると最寄りの児童相談所につながります。

児童相談所に電話をすると、専門家が子どもの状況や、「いつ、どこで、どのような異変を確認したのか」などの聞き取りを行います。
「189」への相談は24時間365日いつでもすることができます。電話の通話料金は相談者の負担となりますが、相談料などはいっさいかかりません。

また、相談者の氏名や相談内容に関する秘密に関しては口外されないよう定められているため、相談者にとって安心して相談しやすい環境が整えられています。児童相談所に担当者に対して氏名を明かしたくない場合は、匿名での相談もおこなうことができます。

虐待の通告への対応を含め、その後の親子への支援は児童相談所が担当します。

虐待の通告は親も救う

虐待の疑いがある子どもを見つけても、「自分の子どもなんだから、これ以上のことはしないだろう」「通告したら、親子の関係をより悪化させてしまうのではないか」「親から告げ口をしたと恨まれないか」と不安に感じ、通告に踏み切れないこともあると思います。

そう感じるときに思い出してほしいのは「虐待の通告は子どもだけではなく、親も救う」ということです。通告は罰することではなく、必要なサポートや支援につなげるための手段です。

前述の通り、虐待が起きている家庭は孤立状態にある場合が多く、困りごとを共有できずにいます。通告によって行政が虐待の存在に気付ければ、保護者が子どもへの向き合い方を見直し、自らの困難さへの対処をすることにつながるのです。

通告後はどんなサポートがあるの?

虐待が発見されたら、近くの児童相談所か行政の相談窓口に通告されます。通告が受理された後、保護者や児童本人にヒアリングして重症度・緊急度の審査が行われます。審査の結果を踏まえて、児童の一時保護を含めた措置を検討します。

在宅支援

在宅支援とは、子どもの生活拠点は家庭のままにして、家族への支援を行うことです。在宅支援が行われる場合は、虐待のリスクはあるが「止めたい」という保護者の意思が確認できるときや、保護者を支援することで問題の改善が期待できるときなどです。児童相談所や自治体、民間団体など様々な機関から広い支援を受けることができます。

1.ペアレントトレーニング
ペアレントトレーニングとは、行動療法的な考え方を使って保護者自身が子どもとの関わり方を学んでいく方法です。

子どもを自分の思い通りに操作するために暴力や暴言に頼る方法ではなく、より良い関係の中で親子関係を築く方法を学びます。

2.ピアカウンセリング
ピアカウンセリングとは、子育てに困りごとを抱えている保護者同士が話し合うことで困りごとを共有し、支え合う関係性を築くことです。
境遇が似ている人と気持ちを共有することで、自分自身の行動を受け止め、許容することができるようになります。

3.支援団体と保護者の面談
主に児童相談所と行政の担当課による家庭訪問や面談です。話を聞いたり、困りごとの相談に応じることで、保護者が孤立してしまうことを防ぎつつ、子どもに対する行動を客観的にとらえられるように促します。

4.幼稚園、学校内での見守り
主に教職員によるモニタリングを行います。「ちゃんとご飯食べてる?」などの質問を通して子どもが健やかに育っているか、虐待の再発は無さそうかの変化を観察します。児童相談所から指示があれば、追加の支援も行われます。

5.地域での見守り
児童委員の人が家庭訪問等を通して、家庭内の状況を見守ります。

社会的養護

親子を分離する必要があると判断された場合は、児童福祉施設や里親に預けられます。子どもの保護を保護者が拒否するときは、児童相談所が裁判所に申し立てをし、裁判所の命令によって児童を保護することになります。

今までは児童福祉施設に預けられることが多かったものの、2017年8月に厚生労働省が被虐待児の施設受け入れよりも、里親の受け入れを増やす方針を発表しました。この方針は、家庭に近い環境での発育が必要な子どもの選択肢を広げることが狙いです。こういった世相の変化によって、子どもの特徴に合った、支援の幅が広がっていくことになるでしょう。

子どもが保護されている間には、保護者に向けた関係機関からの支援が受けられます。支援によって親子関係の再構築が望める場合、家族が再び一緒に暮らすこともあります。

子どもに虐待しそうになったときは

「自分が虐待をしてしまうのではないか」「自分が虐待をしているのではないか」、また「どうしても自分をコントロールできない」などと悩む保護者の方も少なくないようです。

そういった悩みを抱える保護者向けのサポートがあります。

子育ての悩み相談や地域で受けられるサポートを知りたい場合は、児童相談所のほか各市区町村の役場(役所)にある「児童福祉課」「子育て相談課」で対応してもらえます。情報収集や気軽に話せる相手がほしい場合はサポートをしている団体に連絡してみるとよいでしょう。

社会福祉法人子どもの虐待防止センター(CCAP)が、研修を受けた相談員による電話相談を行っているほか、ケースによっては虐待などの悩みをもつ保護者同士が自分の体験を語ることによる治療的グループケアなども行っています。

また、社団法人子どもの虐待防止センターでは、電話での相談を受け付けているとともに、育児スキルトレーニングの教室の実施なども行っています。このように信頼できる専門機関とつながることで、育児のストレスを減らすことが期待されます。
自分の感情をコントロールできない人には、アンガーマネジメントを学んでみることもおすすめです。アンガーマネジメントとは、イライラや怒りの感情と上手に付き合うための心理教育です。自分のイライラや怒りの原因を理解し、ポジティブな方向に持っていくための訓練をします。

自分や子どもにあるリスク要因を認識し、感情が高ぶったときの対処法をあらかじめ考えておくと自分の感情をコントロールしやすくなります。アンガーマネジメントは日本アンガーマネジメント協会が行っている研修や、関連図書で学ぶことができます。

困っているときにどのように対処するか、どこに相談するのかを知っておくことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。
大人の癇癪(かんしゃく)とは?怒りの対処法「アンガーマネジメント」、関連する病気・障害、相談先などのタイトル画像

関連記事

大人の癇癪(かんしゃく)とは?怒りの対処法「アンガーマネジメント」、関連する病気・障害、相談先など

まとめ

虐待は、保護者が故意に子どもに危害を加えるというイメージがあります。しかし、実際には虐待をしたくてしている保護者は少ないのではないでしょうか。

もちろん子どもを傷つける行為自体は決して許されるものではありません。しかし、その背景に目を配ると、実は子育てに悩んでいて、どうすればいいのか分からずに虐待をしてしまっている人も多いのです。

子育ての悩みと言っても子どもの問題や保護者自身の問題、社会や環境にある問題など、様々な要素が複雑に絡み合っているために本人では解決が難しい場合がほとんどでしょう。

そのような困りごとを抱えている家族を救うためには、周囲の人の通告が一番重要な役割を担っています。通告と言うと、その過程に与える影響が気になりためらってしまう人もいるのではないでしょうか。

けれども、通告は”悪い親“を罰するためではなく、困っている家庭を救うための手段です。親子の支援と早期発見が子どもの健やかな成長には必要です。虐待について知り、勇気を持って行動に移せる人が増えてほしいと思います。
ルポ 児童相談所: 一時保護所から考える子ども支援 (ちくま新書1233)
慎 泰俊
筑摩書房
ネグレクト(育児放棄)とは?ネグレクトの判断基準は?もし見つけたらどうする?のタイトル画像

関連記事

ネグレクト(育児放棄)とは?ネグレクトの判断基準は?もし見つけたらどうする?

愛着障害とは? 愛着障害の症状・治療法・愛着を築く方法をご紹介します!のタイトル画像

関連記事

愛着障害とは? 愛着障害の症状・治療法・愛着を築く方法をご紹介します!

機能不全家族とは?影響を受けるとアダルト・チルドレンになる?原因、相談先や家族の立て直し方をご紹介のタイトル画像

関連記事

機能不全家族とは?影響を受けるとアダルト・チルドレンになる?原因、相談先や家族の立て直し方をご紹介

家庭内暴力とは?息子・娘が親に暴力をふるう理由・原因、解決方法や相談先を紹介しますのタイトル画像

関連記事

家庭内暴力とは?息子・娘が親に暴力をふるう理由・原因、解決方法や相談先を紹介します

当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。
あわせて読みたい関連記事

あわせて読みたい関連記事

発達障害のキホンを知る

発達障害のキホンを知る

この記事を書いた人

発達障害のキホン さんが書いた記事

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?原因、症状、治療、PTSDに似た発達障害の症状まで解説のタイトル画像

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?原因、症状、治療、PTSDに似た発達障害の症状まで解説

PTSDは、つらいできごとがトラウマとなり、さまざまな症状を発症する疾患です。発症すると、そのできごとに関わる人・場所を過度に避けたり、考...
発達障害のこと
300091 view
2018/12/09 更新
子どもの癇癪(かんしゃく)とは?原因、発達障害との関連、癇癪を起こす前の対策と対処法、相談先まとめのタイトル画像

子どもの癇癪(かんしゃく)とは?原因、発達障害との関連、癇癪を起こす前の対策と対処法、相談先まとめ

大声で泣き叫んだり、暴れたりする子どもに困っている…。一旦気持ちが爆発するとなかなか収まらない癇癪ですが、子どもが癇癪を起こす背景には必ず...
発達障害のこと
1186114 view
2018/12/07 更新
難病の軽症高額該当で、医療費助成の対象外でも支援が受けられる?制度該当条件などを詳しく解説します!のタイトル画像

難病の軽症高額該当で、医療費助成の対象外でも支援が受けられる?制度該当条件などを詳しく解説します!

難病法には重症度基準が設けられ、病状の程度が一定以上の人は、医療費助成の対象となります。しかし、指定難病の診断を受けていても、治療により症...
身のまわりのこと
9800 view
2018/12/04 更新
放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。