メインイベント前にお祭りを早退!自ら決断を下した息子から出た言葉は以外にも!?

ライター:林真紀
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発達障害のある子どもは、他の人と違う時間の過ごし方、他の人と違う楽しみ方があっていい。親子ともどもそのことに気付けたとき、初めて自分の居場所が見えてきました。

息子にとって「お祭り」はとても楽しめるものではなく…。

発達障害のある小学1年生の息子は、聴覚・味覚・触覚などに過敏性があります。そのために、他の人から見たら理解に苦しむようなところでパニックになってしまったり、異常な疲れを感じて動けなくなってしまったりします。

そんな息子の過敏性を、私自身がまだきちんと理解できていなかった頃、どこかへ出かけるたびに私は息子に対してイライラしてばかりいました。
お祭りの大きな音や光の刺激に座り込む息子の様子
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「お祭り」はその最たるもの。

夏祭りは、家族全員とても楽しみにしている行事で、街をあげての準備が始まるたびにワクワクしていました。しかし、そんな気持ちとは裏腹に、出かけるとすぐにパニックを起こす息子。当然、私たち家族にお祭りを楽しむ余地は少しもありません。

「他の家族みたいに、普通にお祭りを楽しみたい」

そんなことを何度願ったことでしょうか。毎回パニックを起こして真っ青になった息子を連れて帰り、はだけた浴衣を脱ぎ捨てて、家族全員家で大きなため息をつく…。それが毎年の恒例行事となってしまっていました。

息子にも他の子どもみたいに、お祭りを楽しめないものか…。そう思いつめるたびに、やり場のない苛立ちが、私の中を支配していました。

今思えば、過敏性の強い息子にとって太鼓、お神輿、屋台、たくさんの人、それらの全てが耐えがたいものであったのでしょう。

聴覚の過敏により、お祭りの太鼓の音は頭が割れそうなほどつらかったのです。濁流のように押し寄せる音と光と人の刺激に、息子は激しい頭痛と倦怠感で座り込んでしまっていたのでした。

自らの過敏性に気づいた息子。訪れた夏祭りで発した言葉は。

「盆踊りが始まるから帰る」という息子に驚く友達の様子
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そんな息子も小学校1年生になり、自分の感覚の特性について自ら気付くことができるようになりました。以前はただただ刺激に翻弄されて泣き叫んでいたけれど、今は「自分のこの感じ方は、自分特有のもの」だと分かってきたといいます。それにつれ、激しいパニックを起こすこともほとんどなくなりました。

そして今年もお祭りの季節がやってきました。地域のみんなが楽しみにしているお祭り。夏休みの最後の一大行事で、お祭りには小学校のお友達も大勢集まります。

息子は、お友達たちとの再会をとても楽しんでいる様子。そして、小学校のお友達が息子にこう言いました。

「盆踊り始まるよ。あっちに行って一緒に踊ろうよ。」

すると、息子から飛び出した言葉は、私の思いもよらぬものでした。

「盆踊り始まるなら、僕は帰る。またね!」

盆踊りこそが夏祭りの盛り上がりの華。それなのに、もう帰るという息子お友達も、お友達の親御さんたちも不思議そうな顔をしています。

それでも息子は気にしません。会場を後にして、さっさと家に帰っていってしまいました。

そうです。息子はちゃんと分かっていたのです。盆踊りが始まれば、大音響の音楽と太鼓の音が鳴り響くということ。そして、その場に自分がいると、頭痛やパニックに見舞われてしまうこと。そして何よりも、それは我慢する必要のないことだということ…!!

他の人と違う楽しみ方があってよい

「今年のお祭りは楽しかった!」とヨーヨーとフランクフルトを持って喜ぶ息子
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毎年毎年、息子がパニックを起こして、家族全員が無言になっていた夏祭り。

今年は息子と私は一番盛り上がっているときに帰宅しましたが、他の家族はお祭りを最後まで楽しむことができました。息子自身も自己嫌悪で終わっていた夏祭り。しかし、今年の息子の口から飛び出したのは「今年のお祭りは楽しかったよ~!!」という言葉でした。

誰も我慢する必要なんてない、誰も無理する必要なんてない、その子に合った楽しみ方をすればいいんだ…。

そう気づいたとき、初めて私も息子も、そして他の家族も、この世界に居場所を見つけたような気持ちになったのでした。家族も、常にみんな一緒じゃなくて良いのです。

家族が4人いれば、それぞれ持って生まれた性質や特性も違うのです。それぞれが無理をしなくて良いように、それぞれのスケジュールで動けば良いのです。

誰かが誰かに無理をして合わせるのではなく、それぞれがほどほどに楽しめるためにはどうしたら良いのか、そう考えながら生活を回していくことの大切さ…。私は今年の夏祭りで気づかされたのでした。
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