スクールカウンセラーとは? 具体的な仕事内容から相談できること、相談する時のコツをご紹介!【専門家監修】
ライター:医師・専門家監修|発達障害・支援のキホン
スクールカウンセラーとは、学校内で子どもや保護者などの心のケアや支援を行う人です。教員とともに子どもや保護者をサポートするほか、教員への助言・コンサルテーションも行っており、近年学校現場でニーズが高まっています。この記事ではスクールカウンセラーの仕事や支援の事例、相談方法などを解説します。
監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
スクールカウンセラーとは?
スクールカウンセラーとは、学校内において児童や生徒、その保護者に対して、臨床心理に関する専門知識を生かしながらサポートしていく専門家を言います。心理・発達面において悩みや困り感を持つ人たちを、専門的な知識や技法を使って支援する役割を担っています。
近年は事件や事故が発生したときに被害児童・生徒のサポートを行ったり、教職員の悩みに対する心のケアや、研修を行う自治体もあり、より幅広い業務が求められています。
近年は事件や事故が発生したときに被害児童・生徒のサポートを行ったり、教職員の悩みに対する心のケアや、研修を行う自治体もあり、より幅広い業務が求められています。
スクールカウンセラーは、平成7年(1995年)に国が打ちだした「スクールカウンセラー活用調査研究委託事業」により各学校に配置され始めました。その後、いじめ問題や東日本大震災をはじめとする災害の発生、貧困問題などから、子どもの心をケアする重要性が広まり、全国の公立学校で、スクールカウンセラーの配置が進められてきました。
平成30年時点でスクールカウンセラーは26,139校の公立小中学校に配置されていています。令和1年までには30,664校に配置し、原則としてスクールカウンセラーを全公立小中学校に配置する計画となっています。
また私立の小中学校・高等学校は、公立小中学校がスクールカウンセラーに関する事業を始める前からスクールカウンセラーを配置し始めています。そのため、小中学校全体として、スクールカウンセラーが配置されている割合は年々増えてきています。
平成30年時点でスクールカウンセラーは26,139校の公立小中学校に配置されていています。令和1年までには30,664校に配置し、原則としてスクールカウンセラーを全公立小中学校に配置する計画となっています。
また私立の小中学校・高等学校は、公立小中学校がスクールカウンセラーに関する事業を始める前からスクールカウンセラーを配置し始めています。そのため、小中学校全体として、スクールカウンセラーが配置されている割合は年々増えてきています。
スクールカウンセラーの仕事内容って?
具体的に、スクールカウンセラーはどんな仕事をしているのでしょうか。
児童・生徒や保護者に対するカウンセリング
スクールカウンセラーとして最も中心的な仕事が、児童・生徒や保護者へのカウンセリング対応です。
カウンセリングは児童生徒・保護者からの希望で行われたり、担任教員からの紹介で行われたりとさまざまです。
児童生徒の場合、相談内容は友人関係に関するものが多く、他には家庭での悩み、学習に関すること、担任教員との関係などがあります。相談は、休み時間や放課後などを中心に、予約をして実施されたり、自由来室として相談室が開放されている際に直接相談室を訪問して始まります。(※各校によって相談の仕方はさまざまなので、スクールカウンセラーや担当の先生、あるいはスクールカウンセラーだよりなどの配布物をご確認ください)
また、発達障害があり学校生活で困り感を抱いている子どもへのサポートや、昨今のコロナ禍や災害、環境変化などによるストレスに対して心のケアなど、様々な支援を直接行う場合もあります。
保護者の場合、学校や家庭での気になる行動や発達面に関する相談、登校渋りや不登校の相談、子どもの友人関係の相談が多く扱われます。
担任教員には直接言いにくい悩みも、第三者であるスクールカウンセラーになら話しやすいのではないでしょうか。スクールカウンセラーは、心理の専門的な立場から立場から、お子さんが楽しく充実した学校生活を送るためにどうしたらいいか、保護者の方と一緒に考えます。スクールカウンセラーには守秘義務があるので、話した内容の秘密は守られます。また希望すれば、スクールカウンセラーと担任の先生が連携することも可能です。秘密にするのではなく、積極的に連携してほしい場合はその旨伝えましょう。
カウンセリングは児童生徒・保護者からの希望で行われたり、担任教員からの紹介で行われたりとさまざまです。
児童生徒の場合、相談内容は友人関係に関するものが多く、他には家庭での悩み、学習に関すること、担任教員との関係などがあります。相談は、休み時間や放課後などを中心に、予約をして実施されたり、自由来室として相談室が開放されている際に直接相談室を訪問して始まります。(※各校によって相談の仕方はさまざまなので、スクールカウンセラーや担当の先生、あるいはスクールカウンセラーだよりなどの配布物をご確認ください)
また、発達障害があり学校生活で困り感を抱いている子どもへのサポートや、昨今のコロナ禍や災害、環境変化などによるストレスに対して心のケアなど、様々な支援を直接行う場合もあります。
保護者の場合、学校や家庭での気になる行動や発達面に関する相談、登校渋りや不登校の相談、子どもの友人関係の相談が多く扱われます。
担任教員には直接言いにくい悩みも、第三者であるスクールカウンセラーになら話しやすいのではないでしょうか。スクールカウンセラーは、心理の専門的な立場から立場から、お子さんが楽しく充実した学校生活を送るためにどうしたらいいか、保護者の方と一緒に考えます。スクールカウンセラーには守秘義務があるので、話した内容の秘密は守られます。また希望すれば、スクールカウンセラーと担任の先生が連携することも可能です。秘密にするのではなく、積極的に連携してほしい場合はその旨伝えましょう。
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児童・生徒の行動観察
カウンセリング対象の児童・生徒はもちろん、すべての子どもたちが快適に学校生活を送ることができているかどうかを見るため、子どもたちの生活現場である教室へ実際に足を運びます。どんな場面で当該児童生徒がつまずいているか、逆にどんな場面ではうまくいっているのか、教室の環境がどう児童生徒に作用しているのかなどを専門的な視点から行動観察することも、スクールカウンセラーの大切な仕事です。
授業や休み時間の様子だけでなく、可能な場合はクラブ・委員会活動などさまざまな場面を観察することで、当該児童生徒の様子だけでなく、クラスの雰囲気や環境、風土も含め、実際の場面を観察することがしやすいのがスクールカウンセラーの活動の良さです。
授業や休み時間の様子だけでなく、可能な場合はクラブ・委員会活動などさまざまな場面を観察することで、当該児童生徒の様子だけでなく、クラスの雰囲気や環境、風土も含め、実際の場面を観察することがしやすいのがスクールカウンセラーの活動の良さです。
教員に対するカウンセリング、研修の実施
スクールカウンセラーは、教員の相談に乗っています。教員とスクールカウンセラーが一緒に児童生徒の気になる面について考え、スクールカウンセラーから助言することをコンサルテーションといいます、コンサルテーションでは、支援が必要な児童生徒・保護者に対し、教員がどうサポートしていけばよいのかに関するアドバイスが主な内容です。
ほかにも、特別支援教育や不登校などについて、教員研修の講師を務めることもあります。
ほかにも、特別支援教育や不登校などについて、教員研修の講師を務めることもあります。
児童・生徒の学校生活の見学、観察
カウンセリング対象の児童・生徒はもちろん、すべての子ども達が快適に学校生活を送ることができているかどうかを見るため、子ども達の生活現場へ実際に足を運ぶことも、スクールカウンセラーの大切な仕事です。
授業や昼休みの様子だけでなく、クラブ・委員会活動、学童保育にも足を運び、子ども達の様子を確認し、学校生活を送る環境として適切かどうか確認します。
授業や昼休みの様子だけでなく、クラブ・委員会活動、学童保育にも足を運び、子ども達の様子を確認し、学校生活を送る環境として適切かどうか確認します。
問題発生を予防するための活動
スクールカウンセラーは、心のケアが必要になった対象者の支援だけでなく、何か問題が発生するのを防ぐためにさまざまな活動をします。
例えば、「スクールカウンセラーだより」のような配布物を作り、スクールカウンセラーという子どもたちや保護者に相談窓口の認知を広めたり、児童・生徒などにアンケート調査をし、心と体の状態について簡単なスクリーニング(チェック)を行ったりします。
休み時間に相談予約の入っていない場合には、「自由来室」として、相談室を開放しているスクールカウンセラーも多くいます。これは、いざ相談しようと思った際に相談しやすくするために、休み時間を落ち着いて過ごしたい・ちょっと一息ほっとしたい時などに、特段の相談内容がなくても、スクールカウンセラーに話しに行けるようにしているものです。
また自治体によっては、スクールカウンセラーによる全員面接が必須であるところもあります(例 東京都は公立学校では小5・中1・高1の児童生徒へ全員面接を実施しています)。これは、いじめや不登校等の問題を未然に防ぐため、相談相手としてのスクールカウンセラーの紹介という意味合いも含めて実施されています。
スクールカウンセラーをゲストティーチャーとする心の授業や、保護者向けの講演会や地域の啓発講座などの講師をスクールカウンセラーが担うこともあります。
例えば、「スクールカウンセラーだより」のような配布物を作り、スクールカウンセラーという子どもたちや保護者に相談窓口の認知を広めたり、児童・生徒などにアンケート調査をし、心と体の状態について簡単なスクリーニング(チェック)を行ったりします。
休み時間に相談予約の入っていない場合には、「自由来室」として、相談室を開放しているスクールカウンセラーも多くいます。これは、いざ相談しようと思った際に相談しやすくするために、休み時間を落ち着いて過ごしたい・ちょっと一息ほっとしたい時などに、特段の相談内容がなくても、スクールカウンセラーに話しに行けるようにしているものです。
また自治体によっては、スクールカウンセラーによる全員面接が必須であるところもあります(例 東京都は公立学校では小5・中1・高1の児童生徒へ全員面接を実施しています)。これは、いじめや不登校等の問題を未然に防ぐため、相談相手としてのスクールカウンセラーの紹介という意味合いも含めて実施されています。
スクールカウンセラーをゲストティーチャーとする心の授業や、保護者向けの講演会や地域の啓発講座などの講師をスクールカウンセラーが担うこともあります。
スクールカウンセラーはどんな人がやっているの?
基本的にスクールカウンセラーになる人は、公認心理師、臨床心理士、精神科医、大学教員のいずれかが多いです。公立学校のスクールカウンセラーの募集・採用は、各都道府県・指定都市ごとに行っています。
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スクールカウンセラーにどんな相談ができるの?
スクールカウンセラーには、学校生活、学習、発達に関する悩みだけでなく、その背景にある家庭環境の問題や、個人の心身の問題など幅広く相談できます。
つまり、お子さんに関わること、お子さんが生活する環境(学校、家庭)における気になることであれば、概ねスクールカウンセラーに相談してよい事柄です。スクールカウンセラーに相談していいかわからない場合は、その悩ましいと思うことから相談し、その中で、スクールカウンセラーがより適した相談機関・窓口や医療機関などを紹介することもできます。
相談していいのかどうかで悩むよりは、まずは気軽に問い合わせてみるくらいの気持ちを持ってみるとよいかもしれませんね。
つまり、お子さんに関わること、お子さんが生活する環境(学校、家庭)における気になることであれば、概ねスクールカウンセラーに相談してよい事柄です。スクールカウンセラーに相談していいかわからない場合は、その悩ましいと思うことから相談し、その中で、スクールカウンセラーがより適した相談機関・窓口や医療機関などを紹介することもできます。
相談していいのかどうかで悩むよりは、まずは気軽に問い合わせてみるくらいの気持ちを持ってみるとよいかもしれませんね。
スクールカウンセラーとの相談ケース例
ここで、よくある「スクールカウンセラーとの相談の始まり方」について紹介します。
※実際のケースを基に、大幅に改変した架空事例です。
よくあるのは、保護者からスクールカウンセラーとの面談を希望する場合です。
※実際のケースを基に、大幅に改変した架空事例です。
よくあるのは、保護者からスクールカウンセラーとの面談を希望する場合です。
【事例1】小1女子Aさん:登校渋り
小1のAさんは、学校では大きな問題もなく楽しそうに過ごしているように見えます。しかし、5月ごろから夜になるとAさんが「明日学校行きたくない…」と泣き始めることに、お母さんは心配をしていました。朝になってもぐずぐずしながら準備をし、どうにかこうにか学校まで送って行く日々でした。学校が近づくにつれ、ぐずぐずしていた様子も見えなくなり、夜からのことを感じさせない様子で校門を入っていきます。そして家に帰ってくるときは、元気よく「ただいまー!」と帰ってきます。
担任の先生に電話で話を聞くと、「え、そうなんですか?朝の支度もてきぱきできているし、学校来ちゃうと平気なんですかね…」と意外そうな様子でした。
お母さんはこのまま学校が嫌いになってしまったらどうしよう、休み始めたらどうしようと不安になり、スクールカウンセラーとの面談を希望する旨、担任の先生に伝えました。
*
スクールカウンセラーとの面談では、Aさんの幼いころの様子も聞かれました。
「幼稚園の時は、お母さんと分かれるのはスムーズでしたか」
「新しい場所に行くことや新しいことをするのは好きなお子さんですか」
そういった話の中で、お母さんはAさんCちゃんが幼稚園に入園したての時期や学年が変わった後、行事の前や当日はよく泣いて大変だったことを思い出しました。家族で出かけるときも、よく知っている場所に行くのは好む一方で、初めて行く旅行などはぐずぐずしやすく、楽しそうな遊具のある場所に行ってもお父さんやお母さんのそばを離れることはなく「平凡な休日を好む子なんだなと思ってました(笑)」と話しました。
Aさんの様子をよく聞いてみると、前夜からの渋りが特に強いときと、そうでもない日とあることも見えてきました。算数、国語、図書がある日の前は比較的渋りが少なく、生活、学活のある日の前はよく泣いていたのです。スクールカウンセラーは、「もしかしたら、授業で何をやるのかよくわからない日は不安になってしまうのかもしれないですね。そのあたりのことを担任の先生に伝えて、翌日の授業で何をするか予告してもらうようにしましょうか」と提案しました。
担任の先生はその後、翌日の連絡をする際に、「生活では、アサガオの観察をします。アサガオの絵を描きます」と簡単な予告をみんなにしてくれるようになりました。また、運動会が近づき、普段とは違う時間割で授業をする際も、時間割の変更と、「明日はかけっこの練習をします」「明日はダンスの練習を教室でやります」など、具体的に予告するようにしてくれました。
お母さんも学年だよりを見ながら、Aさんに予告をしたり、宿題のついでに教科書の次のページもちらっと一緒に見るようにして、「次は足し算やるってー」と授業内容もだいたいどんな内容をやるのかを知らせるようにしてみました。
そんな対応をしているうちに、夜ぐずぐずすることはありますが、泣くほどではなくなり、朝も少しずつ準備がスムーズになってきました。登校する道すがら、Aさんから「今日は図工で〇〇をやるんだよ」と楽しみにしている発言も見られてきました。
しばらくして、お母さんは再度スクールカウンセラーに予約を入れてもらうよう、連絡帳で担任の先生に伝えました。スクールカウンセラーとの面談では、「うちの子は新しいものや何が起きるかわからないものが不安だったのですね。予告するようになって、だいぶ落ち着いてきました。ありがとうございました。また気になる様子が見られたら、また相談させてください」。お母さんの中でも、心配な様子が見られたら相談しようということが安心材料となり、Aさんが不安になっても受け止められそうな気がしてくるように感じられました。
担任の先生に電話で話を聞くと、「え、そうなんですか?朝の支度もてきぱきできているし、学校来ちゃうと平気なんですかね…」と意外そうな様子でした。
お母さんはこのまま学校が嫌いになってしまったらどうしよう、休み始めたらどうしようと不安になり、スクールカウンセラーとの面談を希望する旨、担任の先生に伝えました。
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スクールカウンセラーとの面談では、Aさんの幼いころの様子も聞かれました。
「幼稚園の時は、お母さんと分かれるのはスムーズでしたか」
「新しい場所に行くことや新しいことをするのは好きなお子さんですか」
そういった話の中で、お母さんはAさんCちゃんが幼稚園に入園したての時期や学年が変わった後、行事の前や当日はよく泣いて大変だったことを思い出しました。家族で出かけるときも、よく知っている場所に行くのは好む一方で、初めて行く旅行などはぐずぐずしやすく、楽しそうな遊具のある場所に行ってもお父さんやお母さんのそばを離れることはなく「平凡な休日を好む子なんだなと思ってました(笑)」と話しました。
Aさんの様子をよく聞いてみると、前夜からの渋りが特に強いときと、そうでもない日とあることも見えてきました。算数、国語、図書がある日の前は比較的渋りが少なく、生活、学活のある日の前はよく泣いていたのです。スクールカウンセラーは、「もしかしたら、授業で何をやるのかよくわからない日は不安になってしまうのかもしれないですね。そのあたりのことを担任の先生に伝えて、翌日の授業で何をするか予告してもらうようにしましょうか」と提案しました。
担任の先生はその後、翌日の連絡をする際に、「生活では、アサガオの観察をします。アサガオの絵を描きます」と簡単な予告をみんなにしてくれるようになりました。また、運動会が近づき、普段とは違う時間割で授業をする際も、時間割の変更と、「明日はかけっこの練習をします」「明日はダンスの練習を教室でやります」など、具体的に予告するようにしてくれました。
お母さんも学年だよりを見ながら、Aさんに予告をしたり、宿題のついでに教科書の次のページもちらっと一緒に見るようにして、「次は足し算やるってー」と授業内容もだいたいどんな内容をやるのかを知らせるようにしてみました。
そんな対応をしているうちに、夜ぐずぐずすることはありますが、泣くほどではなくなり、朝も少しずつ準備がスムーズになってきました。登校する道すがら、Aさんから「今日は図工で〇〇をやるんだよ」と楽しみにしている発言も見られてきました。
しばらくして、お母さんは再度スクールカウンセラーに予約を入れてもらうよう、連絡帳で担任の先生に伝えました。スクールカウンセラーとの面談では、「うちの子は新しいものや何が起きるかわからないものが不安だったのですね。予告するようになって、だいぶ落ち着いてきました。ありがとうございました。また気になる様子が見られたら、また相談させてください」。お母さんの中でも、心配な様子が見られたら相談しようということが安心材料となり、Aさんが不安になっても受け止められそうな気がしてくるように感じられました。
また、こういった形での相談の始まり方もあります。
【事例2】小2男子Bさん:授業に集中していない、学習のつまずき
小2男子Bさん。お母さんは家で宿題をやらせることでとても困り感を持っていました。机に向かわせるまでに一苦労、計算ドリルは比較的取り組むものの漢字や音読はすぐに嫌がり親子でケンカになることもしばしば。勉強が苦手でも楽しく元気に学校へ行ってくれたらまずはそれでよいと考えていたので、1年生の時はそこまで気になりませんでした。しかし、あまりにも手がかかり続けるため、お母さんも疲れてきています。
授業参観での様子は、家とも似て、席にはついているものの、近くの子と話していたり、手いじりしていたり、周りの子が2年生になり集中するようになってきたのとは対照的に、落ち着きのないままであるように見えました。担任の先生も、Bさんの席を一番前にして声をかけやすくしているようですが、Bさんが問題を解く場面になるとすぐに「先生先生!」と先生を呼ぶ様子も見て、大丈夫なのかと心配になりました。
夏の個人面談の時に、お母さんは担任の先生に「うちの子、なんか授業に集中できてないし、家で宿題やらせるのも大変で…。大丈夫なんでしょうか」と相談してみました。
すると、担任の先生からは、「集中が続かないのも気になりますが、何か書く作業をするときに特に取り組みが悪くなるように感じています。うちのクラス、よくスクールカウンセラーの先生が見に来てくれるのですが、スクールカウンセラーの先生に相談してみませんか?」と話されました。
お母さんはそんなことになるとは思っていなかったので、戸惑ってしまいました。
担任の先生は、「スクールカウンセラーの先生とは、よくクラスの子のことで助言をもらったりしているんですけど、今度Bさんの様子をじっくり見てもらって、そのあとで、私とお母さんとスクールカウンセラーの先生とで、一緒に話をしませんか。私もクラスの中でBさんにどんな手立てをしたらもっと取り組みが良くなるのか聞いてみたいので」と続けました。お母さんは、「じゃあ、それなら…」と三者面談について承諾しました。
*
2学期が始まってしばらくした日の放課後、その三者面談が開催されました。
「お母さん、初めまして、スクールカウンセラーの○○と申します。今日はお時間いただきありがとうございます」と挨拶ののち、担任の先生の司会で面談が始まりました。お母さんが今Bさんのどんな様子に心配を感じるのか、担任の先生が今教室の中で集中して学習に取り組むためにどんな工夫をされているのかなどをお母さんや担任の先生がそれぞれ話しました。
それを聞いてスクールカウンセラーは「なるほど、ありがとうございます。先日、Bさんの様子を見たのですが、Bさんは先生が話をしているときは比較的よく聞こうとしていました。でも、先生が板書をし始めると私語や手いじりが増えて、板書を写すときになると、より一層…という様子でした。先生に声をかけられて、ノートに写そうとしても、1文字ずつ書いていてとても時間がかかっていました。漢字ドリルは、なぞりは丁寧ではないですが、そこまで抵抗なく書いていますが、書き順が毎回違っていました。なぞりでない、白いマスに自分で書くときになると、書かなかったり、書いても線の数が多かったり少なかったりしていました。そういう様子から、もしかしたら読み書きでつまずきがあって、その結果、抵抗感が増したり、取り組みが悪くなったりしているのかもと思ったのですが、どうですか」
お母さんには、家での様子に思い当たる節があり、それを話しました。担任の先生も「確かに、読み書きはすごく時間がかかるお子さんかもしれないですね…」と。その後、スクールカウンセラーの先生からは、「個別にBさんと話したり、書く様子を見させてもらったりする時間を放課後に取ることはできますか」と提案があり、お母さんも「お願いします」と承諾。次回は、スクールカウンセラーとお母さんがその様子を話すことにしました。
*
スクールカウンセラーは、Bさんと放課後15分ほど相談室で話したり、読み書きのつまずきの様子を見たりという時間を設けました。その後、またお母さんと面談。
読みがスムーズでないことや、スムーズにひらがなを書けない様子、一方で数字や計算は比較的うまく使えており、計算問題はそこまでつまずいていないこと、そして、個別で15分という設定でもやや注意がそれがちで周りの音や物に気を取られがちな様子などをスクールカウンセラーは、報告しました。
そこから、読み書きが苦手なことについて、また、音や物など周囲の刺激に反応しやすいことについて家でできる対応を一緒に考えつつ、詳細なアセスメント(何がどの程度つまずいているか客観的に知る)をしてもらうために、外部機関(教育支援センター/教育相談/医療機関/民間機関など)での検査を提案し、お母さんも、「Bが何かで困っていてそうなっているのなら、私も対応が知りたいです」と快諾。
その後は学校での様子をスクールカウンセラーから伝えたり、お母さんの家での対応をしてみてどうだったかを聞いたり、また他機関を問い合わせてみてどうだったかを共有するために、その後、月一程度で継続的に面談を行っています。
スクールカウンセラーと担任の先生が連携することもお母さんは許可したので、適宜スクールカウンセラーと担任の先生はBさんの様子について話しているそうです。お母さん、担任の先生、スクールカウンセラー、その三者がそれぞれの立場からBさんの様子を見て、できる手立てを考え実践しながら、一緒になって継続的に見守っている。そんな構図ができています。
授業参観での様子は、家とも似て、席にはついているものの、近くの子と話していたり、手いじりしていたり、周りの子が2年生になり集中するようになってきたのとは対照的に、落ち着きのないままであるように見えました。担任の先生も、Bさんの席を一番前にして声をかけやすくしているようですが、Bさんが問題を解く場面になるとすぐに「先生先生!」と先生を呼ぶ様子も見て、大丈夫なのかと心配になりました。
夏の個人面談の時に、お母さんは担任の先生に「うちの子、なんか授業に集中できてないし、家で宿題やらせるのも大変で…。大丈夫なんでしょうか」と相談してみました。
すると、担任の先生からは、「集中が続かないのも気になりますが、何か書く作業をするときに特に取り組みが悪くなるように感じています。うちのクラス、よくスクールカウンセラーの先生が見に来てくれるのですが、スクールカウンセラーの先生に相談してみませんか?」と話されました。
お母さんはそんなことになるとは思っていなかったので、戸惑ってしまいました。
担任の先生は、「スクールカウンセラーの先生とは、よくクラスの子のことで助言をもらったりしているんですけど、今度Bさんの様子をじっくり見てもらって、そのあとで、私とお母さんとスクールカウンセラーの先生とで、一緒に話をしませんか。私もクラスの中でBさんにどんな手立てをしたらもっと取り組みが良くなるのか聞いてみたいので」と続けました。お母さんは、「じゃあ、それなら…」と三者面談について承諾しました。
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2学期が始まってしばらくした日の放課後、その三者面談が開催されました。
「お母さん、初めまして、スクールカウンセラーの○○と申します。今日はお時間いただきありがとうございます」と挨拶ののち、担任の先生の司会で面談が始まりました。お母さんが今Bさんのどんな様子に心配を感じるのか、担任の先生が今教室の中で集中して学習に取り組むためにどんな工夫をされているのかなどをお母さんや担任の先生がそれぞれ話しました。
それを聞いてスクールカウンセラーは「なるほど、ありがとうございます。先日、Bさんの様子を見たのですが、Bさんは先生が話をしているときは比較的よく聞こうとしていました。でも、先生が板書をし始めると私語や手いじりが増えて、板書を写すときになると、より一層…という様子でした。先生に声をかけられて、ノートに写そうとしても、1文字ずつ書いていてとても時間がかかっていました。漢字ドリルは、なぞりは丁寧ではないですが、そこまで抵抗なく書いていますが、書き順が毎回違っていました。なぞりでない、白いマスに自分で書くときになると、書かなかったり、書いても線の数が多かったり少なかったりしていました。そういう様子から、もしかしたら読み書きでつまずきがあって、その結果、抵抗感が増したり、取り組みが悪くなったりしているのかもと思ったのですが、どうですか」
お母さんには、家での様子に思い当たる節があり、それを話しました。担任の先生も「確かに、読み書きはすごく時間がかかるお子さんかもしれないですね…」と。その後、スクールカウンセラーの先生からは、「個別にBさんと話したり、書く様子を見させてもらったりする時間を放課後に取ることはできますか」と提案があり、お母さんも「お願いします」と承諾。次回は、スクールカウンセラーとお母さんがその様子を話すことにしました。
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スクールカウンセラーは、Bさんと放課後15分ほど相談室で話したり、読み書きのつまずきの様子を見たりという時間を設けました。その後、またお母さんと面談。
読みがスムーズでないことや、スムーズにひらがなを書けない様子、一方で数字や計算は比較的うまく使えており、計算問題はそこまでつまずいていないこと、そして、個別で15分という設定でもやや注意がそれがちで周りの音や物に気を取られがちな様子などをスクールカウンセラーは、報告しました。
そこから、読み書きが苦手なことについて、また、音や物など周囲の刺激に反応しやすいことについて家でできる対応を一緒に考えつつ、詳細なアセスメント(何がどの程度つまずいているか客観的に知る)をしてもらうために、外部機関(教育支援センター/教育相談/医療機関/民間機関など)での検査を提案し、お母さんも、「Bが何かで困っていてそうなっているのなら、私も対応が知りたいです」と快諾。
その後は学校での様子をスクールカウンセラーから伝えたり、お母さんの家での対応をしてみてどうだったかを聞いたり、また他機関を問い合わせてみてどうだったかを共有するために、その後、月一程度で継続的に面談を行っています。
スクールカウンセラーと担任の先生が連携することもお母さんは許可したので、適宜スクールカウンセラーと担任の先生はBさんの様子について話しているそうです。お母さん、担任の先生、スクールカウンセラー、その三者がそれぞれの立場からBさんの様子を見て、できる手立てを考え実践しながら、一緒になって継続的に見守っている。そんな構図ができています。
スクールカウンセラーに相談するには?
実際に、「スクールカウンセラーに相談したい!」と思ったら、どのように申し込み、カウンセリングを受ければよいのでしょうか。
以下では、多くの学校が実施している、カウンセリングまでの流れを紹介します。ただし、学校ごとに、スクールカウンセラーに相談を依頼するための方法は異なりますので、必ず自分の子どもの学校のスクールカウンセラーに関する決まりなどを確認するようにしましょう。
スクールカウンセラーに相談したいと思ったら、多くの学校ではまず、事前に問い合わせてカウンセリングの予約をする必要があります。多くの学校はスクールカウンセラーが来校する日を決めています。
以下では、多くの学校が実施している、カウンセリングまでの流れを紹介します。ただし、学校ごとに、スクールカウンセラーに相談を依頼するための方法は異なりますので、必ず自分の子どもの学校のスクールカウンセラーに関する決まりなどを確認するようにしましょう。
スクールカウンセラーに相談したいと思ったら、多くの学校ではまず、事前に問い合わせてカウンセリングの予約をする必要があります。多くの学校はスクールカウンセラーが来校する日を決めています。
カウンセリングの予約をするには、担任教員またはスクールカウンセラー担当教員へ連絡帳や電話にて問い合わせるか、「スクールカウンセラーだより」のなどの配布物に記載している連絡先へ、直接連絡する必要があります。
多くのスクールカウンセラーは、定期的に学校の様子や心のケアに関するアドバイス、カウンセリング可能日時などを記載した「スクールカウンセラーだより」をつくっています。このような配布物をチェックして、スクールカウンセラーのスケジュールを確認するようにしましょう。
カウンセリングの日程が決まったら、限られた時間で悩みや話したいことを満足に話し合うことができるように、前もって話したいことを考えたり、メモなどに簡単にまとめておいたりするとスムーズです。
多くのスクールカウンセラーは、定期的に学校の様子や心のケアに関するアドバイス、カウンセリング可能日時などを記載した「スクールカウンセラーだより」をつくっています。このような配布物をチェックして、スクールカウンセラーのスケジュールを確認するようにしましょう。
カウンセリングの日程が決まったら、限られた時間で悩みや話したいことを満足に話し合うことができるように、前もって話したいことを考えたり、メモなどに簡単にまとめておいたりするとスムーズです。
まとめ
スクールカウンセラーとは、学校現場で臨床心理の専門知識に基づき、児童生徒・保護者・教員に対してカウンセリングや助言、心のケアを行う専門家です。
心理の専門家に無料で比較的気軽にアクセスできるのはスクールカウンセラーを利用する際のメリットです。そして実際の子どもの学校場面での様子を見てもらうことが出来ることもスクールカウンセラーの持つ強みです。
学校で何か相談するとなると、最も身近な担任教員が思い浮かぶ方も多いでしょう。教員はお子さんと学校生活を共に送る教育の専門家です。スクールカウンセラーは心理や発達の専門家です。それぞれの視点の違いを活かしつつ、相談することは子育てにおいてとても心強く感じられるのではないでしょうか。
保護者のみでスクールカウンセラーと話すことも可能なので、子どもの学校生活や家庭での過ごし方など不安に思った際に相談してみると、解決の手立てが見つかるかもしれません。子どもの学校生活、不安だけど誰に話したらよいかわからない…あるいは担任教員には相談しづらい悩みがある…そんなときは、スクールカウンセラーに一度相談してみてはいかがでしょうか。
※この記事は2017年11月1日に公開をしましたが、専門家の監修を受け内容のアップデートを行ったうえで、2021年8月16日に改めて公開をしました。
心理の専門家に無料で比較的気軽にアクセスできるのはスクールカウンセラーを利用する際のメリットです。そして実際の子どもの学校場面での様子を見てもらうことが出来ることもスクールカウンセラーの持つ強みです。
学校で何か相談するとなると、最も身近な担任教員が思い浮かぶ方も多いでしょう。教員はお子さんと学校生活を共に送る教育の専門家です。スクールカウンセラーは心理や発達の専門家です。それぞれの視点の違いを活かしつつ、相談することは子育てにおいてとても心強く感じられるのではないでしょうか。
保護者のみでスクールカウンセラーと話すことも可能なので、子どもの学校生活や家庭での過ごし方など不安に思った際に相談してみると、解決の手立てが見つかるかもしれません。子どもの学校生活、不安だけど誰に話したらよいかわからない…あるいは担任教員には相談しづらい悩みがある…そんなときは、スクールカウンセラーに一度相談してみてはいかがでしょうか。
※この記事は2017年11月1日に公開をしましたが、専門家の監修を受け内容のアップデートを行ったうえで、2021年8月16日に改めて公開をしました。
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