12才、凸凹男子が夢見る「理想の学校」とは…?

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母:キミは前「もっと学校が選べるようになったらいいのになあ」って言ってたけれど、具体的にどういうこと?

長男:今のやり方で、楽しくできる子はいいんだけど…。例えば「もっと自由にやりたい」とか、「実際に見てみたい」とか…社会なら修学旅行や社会科見学、理科なら実験を沢山したりとか…。

母:体験中心の?

長男:そう、おれみたいに体験中心の勉強が好きな子もいれば、友達の中でワイワイやるのが好きな子も、1人でじっくりやるのが好きな子もいる。パソコンやゲームで学びたい子もいると思う。いろんな子に対応している学校ができたらいい。

母:なるほど。公立校でもいろんな学び方があっていいよね。

長男:うん。学校はまず、楽しく学べるというのが一番大切だと思う。おれの「理想の学校」は、学年じゃなくてレベルで分ける。例えば、1レベから10レベまであって、「国語はおれ難しいから1レベ」って、国語の時間になったら1レベの教室へ行く。「算数は得意だから、5レベの教室」って。まず最初にテストをして、「今ここらへんだよ」って決めて。

母:それは「習熟度別クラス編成」だね。例えば、算数は10レベだけど、国語は1レベってコトもある?
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長男:うん。算数だけは「めちゃ天才!」みたいな子もいる。そしてレベル別に分けたら、更にコース分けする。パズルコースとか、動画コースとか、体験コースとか…。そんで給食はね、食堂で好きな子と一緒に好きなメニューを食べればいい。それから、スクールバスと、あそびの部屋と…。

母:夢が広がっているね(笑)。キミの理想の学校は、要するに「いろいろ自分で選べる」ってことかな?

長男:そう自分で選べる!自分で何でも選べると、小さな事でもうれしいじゃん。

母:逆に言うと、今、公教育はあんまり選択肢がなくて「ここに住んでいるからこの学校」「教科書はこれ」「今年の担任はこの先生」「今日の宿題はこれ」…って決められちゃうことが多いかな。

長男:もうねえ、効率ばっかり求めちゃって。「公立は効率を求める」。ダジャレできた!だははははは。

母:あはは。でも、未だに大量のプリントが毎日学校から届くのを見ると、効率良くない面もあるかもね。先生達がコピー機の前に並んだり、授業で毎回プリントを配って集めて丸付けする時間に、「個人の努力」以外にもできることはあると思うな。

長男:とにかく公立は、楽しさよりも「みんな同じで」って考えてる人がいるから。

母:自分の意思で選んで学べたら、日本の子ども達は、もっと学校や勉強が好きになるかな?

長男:そう!

勉強がキライな子に、大人達はどうしたらいい?

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母:じゃあ、今勉強がキライだと思っている子には、周りの大人達はどうしたらいいと思う?

長男:その子の性格もあるから、とにかく、いろいろやらせてみる。それで、楽しそうすることとか、集中してたことを沢山やっていく。それで、その子に合ったレベルの内容にする。

母:試しにいろいろやってみると、その子の得意な方法や好きなことが見つかるよね。パズルが得意な子も、ゲームが好きな子も、漫画描くのが好きな子もいて「これだったらできる!」みたいなのがあるよね。

親は、できないことができるようになったら、子どもをほめてあげて

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長男:勉強もね、毎日「できないできない」言われるより「君はできるねえ」って、ほめられてやったほうがいい。「鶏口牛後」って言うでしょ。だから、親のとるべき行動はね、「ほ・め・る」。

母:うん、なるほど。

長男:ほめるのが大事だと思う。時には叱る事も大切だけど、できたことはほめてあげてほしい。できないことも無理に責めずに、できないことをできるようになったら、ほめる。ふざけてる時には、叱って欲しい。できないからじゃなくて、ふざけてる時に叱る。同じ0点でも、ふざけて0点なら叱っていいけれど、がんばって0点だったら、「しょうがないね」ってしてあげて欲しい。それで、一問でもできたらほめる。

母:キミの場合は、具体的になんて言葉でやる気出た?

長男:(受験勉強の)最後のほう、おれ、漢字が結構書けるようになったじゃん。そん時に、かあちゃんが「およよ〜?」って(笑)

母:あはは。かあちゃんも、キミが苦手な漢字を書けるようになったのは、驚いたし、嬉しかったんだよ。

長男:そう、親も一緒に嬉しいと思うから、自分も嬉しい。できないから叱るのは、良くない。否定的になっちゃうと思う。

10分でもいいから、子どもと話す時間を…

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長男:それから、仕事とかで忙しくても、やっぱり親は子どもと話す時間を作ってあげて欲しい。時間は10分、15分でいいから、相談時間を毎日つくる。

母:親と話せる時間があると子どもは安心するよね。親もね、忙しい人もいっぱいいると思うけど…。

長男:でも、10分くらいのスキマ時間はあると思う。子どもも、その決めた時間までは、解放しない。親の都合もある。でも「この時間だけは」っていう。

母:例えば、気になることとか、不安なこととか?

長男:楽しかったことも、嬉しかったことも。それでもう、話す事が尽きたら「一緒にマリオカートやろう」でもいい。ゲームを親と一緒にやるのは、おれ、一番楽しいんだよ。

母:そうだね。子どもがいろんなことを親に話す時間があれば、勉強にも集中しやすくなるだろうね。

今、学校がキライな同世代の仲間達へのメッセージ

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母:今、学校がキライな子も結構いると思うけど、どう思う?

長男:学校キライな理由に、「クラスがぎゃーぎゃー騒がしいから」って子もいると思う。そういう子は、やっぱり家で自分で勉強するのがいいと思う。それなら成績がCだらけでも、親は叱るべきではないトコ。だって、これは、環境がよくない。うるさいのが楽しい子もいるけど、やっぱり、学校ってうるさくなりやすい。

母:確かに、人が多くて集中できない子は、人数が少ない環境なら、勉強が頭に入る可能性があるね。

長男:だから、教室がうるさいとか、先生が怖いとかは、環境が悪いんだから相談しなきゃ。うるさければ、先生に「イヤーマフ使っていいですか」とか、相談する。でも、怖い先生に「先生が怖いです」って言ったら、大変なことに…(笑)だから、スクールカウンセラーか、親に。

母:ははは(汗)。相談する人は選べばいいよね。最後に◯太郎から、今、学校が好きじゃない子に伝えたいメッセージは?

長男:「自分に合ったことを、時間をかけて探して」って、思う。時間をかけて、いろいろ試して、自分のカタチに合うものをやって、そこを拠点にして、興味の輪をどんどんと広げてって欲しい。

母:そうだね。その子の世界が広がっていくといいね。今回、面白い話を、いっぱいありがとうね。
次ページ「学びの主人公は子ども自身だから…」

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