突発性難聴の原因とは?症状や治し方、似ている病気など解説【医師監修】
ライター:発達障害のキホン
突発性難聴は、突然片耳が聞こえにくくなる病気です。まったく聞こえない人もいれば、少し聞こえにくい程度の人もいるなど症状はさまざまです。まれに両耳に影響が出ることもあり、耳鳴りやめまいなどの症状を伴うこともあるといわれています。
突発性難聴の原因はウイルス感染やストレスなどいくつか考えられていますが、まだ不明な点も多くあります。
ここでは突発性難聴の原因や症状、似ている病気、治療法について解説します。
監修: 守本倫子
国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科診療部長
小児気道疾患センター長
新潟大学医学部卒。慶応義塾大学耳鼻咽喉科入局し、1999年から国立小児病院に赴任、小児の耳鼻咽喉科を学び始める。その後小児高度専門医療施設の中で小児難聴と小児気道疾患に特に熱心に取り組んでいる。
小児気道疾患センター長
突発性難聴とは?その原因と症状
突発性難聴は、突然耳の聞こえが悪くなる病気です。原因ははっきりとは解明されていませんが、ウイルス感染や内耳循環障害が原因ではないかといわれています。一般的には片耳の聞こえに影響が出ますが、まれに両耳に症状が表れることもあります。
突発性難聴の症状としては、音が聞こえづらくなる、または全く聞こえなくなるという聴覚への影響のほかに、耳鳴りやめまいなどが報告されています。
突発性難聴は早期に治療を受けることにより、多くの方が完治や聴力の改善が見込まれるため、早めに病院を受診することが大切です。
突発性難聴の症状としては、音が聞こえづらくなる、または全く聞こえなくなるという聴覚への影響のほかに、耳鳴りやめまいなどが報告されています。
突発性難聴は早期に治療を受けることにより、多くの方が完治や聴力の改善が見込まれるため、早めに病院を受診することが大切です。
突発性難聴の原因
突発性難聴は、何らかの原因で有毛細胞といって耳の中にあり音を感じ取り脳に伝える器官が傷つくことで起こるといわれています。
原因ははっきりと解明されていませんが、有毛細胞が傷つく原因はいくつかの説があります。
◆ウイルス感染
一つ目はウイルス感染によるものです。ヘルペスウイルスやムンプスウイルスの感染により内耳の有毛細胞が損傷し、結果として難聴につながることがあると考えられています。
◆循環障害
もう一つの原因として考えられているのは内耳循環障害です。
動脈硬化や微小の血栓などで血液循環に影響が出ることで細胞にうまく血液が回らなくなることが原因となって、突発性難聴が引き起こされるのではないかと考えられています。
◆ストレス
突発性難聴の原因としてストレスを挙げることもあります。ストレスにより交感神経が興奮して血管が収縮することで循環障害が生じたり、免疫を下げて先に挙げたウイルス感染が起こりやすくなることで、突発性難聴につながることが考えられます。
また、ストレスだけでなく疲労や睡眠不足も同様に原因となり得るとされています。
原因ははっきりと解明されていませんが、有毛細胞が傷つく原因はいくつかの説があります。
◆ウイルス感染
一つ目はウイルス感染によるものです。ヘルペスウイルスやムンプスウイルスの感染により内耳の有毛細胞が損傷し、結果として難聴につながることがあると考えられています。
◆循環障害
もう一つの原因として考えられているのは内耳循環障害です。
動脈硬化や微小の血栓などで血液循環に影響が出ることで細胞にうまく血液が回らなくなることが原因となって、突発性難聴が引き起こされるのではないかと考えられています。
◆ストレス
突発性難聴の原因としてストレスを挙げることもあります。ストレスにより交感神経が興奮して血管が収縮することで循環障害が生じたり、免疫を下げて先に挙げたウイルス感染が起こりやすくなることで、突発性難聴につながることが考えられます。
また、ストレスだけでなく疲労や睡眠不足も同様に原因となり得るとされています。
突発性難聴の症状
突発性難聴の代表的な症状は病名の通り、突然耳が聞こえにくくなるというものです。朝起きたときや店を出たときなど、ある時突然気がつくというのが特徴です。
突発性難聴を発症すると「まったく聞こえない」から「なんとなく聞こえづらい」まで、聞こえにくさの程度は人によって異なります。
基本的には片耳にのみ起こるといわれていますが、まれに両耳に症状が現れることもあります。ほかに突発性難聴でよく見られる症状は、耳鳴りとめまいです。
突発性難聴を発症すると「まったく聞こえない」から「なんとなく聞こえづらい」まで、聞こえにくさの程度は人によって異なります。
基本的には片耳にのみ起こるといわれていますが、まれに両耳に症状が現れることもあります。ほかに突発性難聴でよく見られる症状は、耳鳴りとめまいです。
◆耳鳴り
突発性難聴ではキーンという高音、ジーというセミの鳴くような音などの耳鳴りが起こることがあります。また、耳鳴りだけでなく飛行機に乗ったときのような、耳の詰まった感じを訴える人もいます。
耳鳴りは突発性難聴の前や初期症状として生じることもあり、耳鳴りに悩んで受診したところ突発性難聴と診断を受けるということもあります。
◆めまい
突発性難聴にはめまいが伴うこともあります。
めまいには、目が回る感覚がある「回転性」、体がフワフワ浮いているように感じる「浮動性」、立ちくらみのような「失神性」などの種類があります。この中で、突発性難聴で表れるのは回転性のめまいが多いといわれています。
突発性難聴ではキーンという高音、ジーというセミの鳴くような音などの耳鳴りが起こることがあります。また、耳鳴りだけでなく飛行機に乗ったときのような、耳の詰まった感じを訴える人もいます。
耳鳴りは突発性難聴の前や初期症状として生じることもあり、耳鳴りに悩んで受診したところ突発性難聴と診断を受けるということもあります。
◆めまい
突発性難聴にはめまいが伴うこともあります。
めまいには、目が回る感覚がある「回転性」、体がフワフワ浮いているように感じる「浮動性」、立ちくらみのような「失神性」などの種類があります。この中で、突発性難聴で表れるのは回転性のめまいが多いといわれています。
突発性難聴の治し方は?
突発性難聴は早期であれば治療することによって聴力の回復が見込まれる疾患です。治療には内服や点滴での薬物治療が一般的ですが、症状に合わせて追加治療を行うこともあります。
発症後すぐや症状が重い場合は入院をすすめられることもあります。
発症後すぐや症状が重い場合は入院をすすめられることもあります。
Q:突発性難聴の薬物療法とは?
A.薬物療法の代表はステロイド薬の投与です。内服や点滴による治療を行います。
ほかに血管拡張薬や血流改善薬、ビタミン剤などを併用することもあります。
突発性難聴は原因がはっきりと分かっていないため、薬物といっても直接病気の元を絶つものではありません。内耳の血液循環を良くし、細胞や神経に栄養を与えて動きを活性化させる働きがあるものを用います。
ほかに血管拡張薬や血流改善薬、ビタミン剤などを併用することもあります。
突発性難聴は原因がはっきりと分かっていないため、薬物といっても直接病気の元を絶つものではありません。内耳の血液循環を良くし、細胞や神経に栄養を与えて動きを活性化させる働きがあるものを用います。
Q:薬物療法以外にはどんな治療法があるの?
A.突発性難聴の治療には高気圧酸素療法を用いることがあります。
高気圧酸素治療器といわれる酸素カプセル内で酸素を吸入します。血液内の酸素量を上昇させることで、低酸素状態の改善や、細菌の繁殖を抑える効果を図り、症状の改善を促します。
高気圧酸素治療器といわれる酸素カプセル内で酸素を吸入します。血液内の酸素量を上昇させることで、低酸素状態の改善や、細菌の繁殖を抑える効果を図り、症状の改善を促します。
Q:突発性難聴で入院することがあるの?
A.突発性難聴の治療は通院でも可能ですが、症状が重い場合は特に入院をすすめられることがあります。集中して治療に努めることができ、安静にもしやすいというのが理由です。
一般に早期に治療を始めたほうが治りが良いとされています。突発性難聴の診断後すぐに服薬や点滴で治療を開始すると考えると、入院は有効な手段といえます。
また、ストレスや疲労も原因の一つと考えられているため、家事や仕事などをせず休養や睡眠をしっかりとって安静にする環境をつくるのにも、入院は有効です。
たとえ重症でなくとも、入院してゆっくり休むことで治療効果も上がりやすくなります。
一般に早期に治療を始めたほうが治りが良いとされています。突発性難聴の診断後すぐに服薬や点滴で治療を開始すると考えると、入院は有効な手段といえます。
また、ストレスや疲労も原因の一つと考えられているため、家事や仕事などをせず休養や睡眠をしっかりとって安静にする環境をつくるのにも、入院は有効です。
たとえ重症でなくとも、入院してゆっくり休むことで治療効果も上がりやすくなります。