【発達障害 子育て】大暴れするADHD息子の育児、今までで一番ツラかったこと

ライター:かなしろにゃんこ。
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ADHD(注意欠如多動症)の診断を受けた小4のときは一番イライラのピーク。学校から帰ると泣きわめいて家具を蹴ったり、グチを言ったり、全身で怒りを爆発させる毎日…。イライラの理由はうまくいかない人間関係でした。母にできることはグチを聞くことだけ?あれから10年。大人になった息子が語る「こうして欲しかった」こととは?

【コラム後半でADHDのお子さんの癇癪、イライラ、不満などをどう受け取ればいいのか、保護者の対処法について専門家の解説を掲載!エッセイと共にご覧ください】

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

モノにあたる!母にあたる!毎日イライラの嵐!大暴れするADHD息子に、日々ブルっていた小4時代

大暴れするADHD息子
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ADHD(注意欠如多動症)と広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)がある息子リュウ太。発達障害の診断を受けた小学4年生のころは、毎日イライラ。家でも大暴れ…。

玄関のドアをバターンと閉めてランドセルを投げ「もうイヤだー‼」と叫びながらの帰宅。怒りモード全開の息子を見て「ひー今日も機嫌が悪いのか…」と日々ブルっていたものです。そんな日は延々と息子のグチにつき合わされます。

イライラの原因はクラスメイトとのケンカや、苦手な友達からのしつこい干渉。それがたまらなくイヤで「もう学校に行きたくない!」というのです。

イライラ・グチグチ…受け止めきれず、ツラい…!

グチを言い続けるADHD息子
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理由は、「〇〇くんと△△くんがこんなこと言ってきた!侮辱されて腹が立った」というものが多く、「反撃すると周りの子や先生からも文句を言われてしまうのが納得いかない」とイライラ…。

ちょっかいを出す子というのはいつの時代もどこにでもいるもの。「相手にしないで無視していれば次第におさまるよ」「しつこい子は無視していればいいよ」とアドバイスしていました。

グチを拒否!発達障害の子のツラさを理解できず、逃げてしまった私

発達障害の子を受けとめられない親
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息子は勝気な子ですから無視なんかできるわけもなく、ケンカとイライラはおさまりません。グチは日に日に長くなっていきます。

そのころの私は発達障害のある子についてきちんと理解していなくて、「イヤなことも学ぶ場が学校なんだ、息子が学校がイヤだと訴えてきても、それは甘えで人間関係から逃げているだけ。毎日学校には行かなきゃ」と思い込んでいました。

ツラそうな報告に次第に私は受け止めきれなくなってきて、息子がグチを言っても「聞きたくない!」と突っぱねてしまうことも。学校の様子が気になって仕方がない”心配性の親”になりたくないという気持ちもありました。
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小4の息子、実は二次障害で、うつになりかけていた…!?

発達障害の二次障害でうつになりかけていた息子
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あれから10年。実は先日、20歳になった息子に、学校を休学したいと相談されたのです。そして、イライラとモノにあたることはもうありませんが、小学校時代のようにグチを言ってくるように…。

「ミゾオチのあたりがキューンとして苦しくなる、小学校のころもなっていたなー」と言うので、よくよく聞いてみると、胸苦しさを親にどうやって伝えていいのか分からずイライラとあたっていたことが分かったのです!

いつも緊張状態が続く中では自分を冷静に見つめ直したり相手を思いやったりする余裕が生まれにくい。そんな環境では、人間関係を学ぶことは難しい。それなのに学校に行くことを強要してしまっていました。息子のイライラを受け止めきれずツラかった私、息子のSOSに気づけなかった…。

息子は20歳なので、自分の体や心の状態とネットにある「うつ症状」の情報を照らし合わせて、今は休んだほうがいいのか判断できるくらいになっていました。でも、小学生のころは自分の心や体のつらさを上手く伝えることもできず、苦しくて眠れない日もあったというではありませんか‼

子ども時代に苦しい思いをさせて気がつかなかったことを知った私。本当にショックでした。そして反省と後悔の気持ちでいっぱいになりました。

「学校、行かなくていいよ」あの頃も、そう言ってあげればよかった

二次障害でうつや不登校になりかけている息子に学校へいかなくてもいいと伝える
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「苦しいなら学校なんて辞めちゃえば?辞めてもOKだよ」と息子に伝えました。小4の息子にも、そう言ってあげられたらよかったのにと思います。

心が楽になる生き方をするのが一番で、それ以上に大切なことなんかないと、今なら思えます。学校なんて元気になればいつでも行けるし、辞めたとしても他にやりたいことが見つかるかもしれない。うつになりそうな状況よりずっといい。学校には絶対に行かなきゃいけないとこだわっていた私は頭の堅い親でした。

「辞めていいよ」と言ったら息子も少し気持ちが晴れて心に余裕ができたからか、進路をどうするか?本当に辞めていいのか?考えることができるようになってきたといいます。

10年たって分かった、グチの意味とは?

ADHDの息子がイライラしてグチをいうのは親にほめてもらい元気になりたかったから
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先日、息子に「なんでそんなに同じグチを繰り返して長々言ってくるの?」と聞いたら

「グチを言いたいときって人間関係で疲れていて自己肯定感が下がってきてるから、親に褒めてもらってアゲアゲにならないと立ち直れないんだよね!褒めてほしいときの目安かな」と教えてくれました。

そうだったのか!グチが長いのは褒めを待っていたのか!

息子の小4時代。私もツラかったけど、息子もすごくツラかったのです。グチの意味に今ごろ気づいた私…ソレ10年前に知りたかったっス‼

ADHDの子どもの癇癪、イライラ、不満……どう受け取るべき?保護者の対処法

子どもが自分のイライラした気持ちや感情を言葉で表現できるというのはとても大事なことで、家に帰って物を投げたり、自分自身を傷つけたり、きょうだいに暴力をふるったりするのではなく、愚痴を言えるというのは、素晴らしいことです。親御さんの気持ちとしては、たとえそれは頭でわかっていても、大きなストレスになると思います。「暴れないで愚痴をいっているのはこの子もそれなりに頑張ってる」と自分にいい聞かせる、今すぐに聞けないときは「ちょっと待ってね」「何分待ってね」「●●しながら聞くけれどいい?」というように、時間をあけたり、家事をしながら聞くなどの交渉をしてもいいと思います。また親も愚痴を言える人や機会をつくる、リラックスする見本を子どもにみせるなど自分自身もつらくならないように工夫できるといいですね。
井上 雅彦先生(鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授)
井上 雅彦先生(鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授)
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(監修:井上先生より)
年を重ねて大人になった今だから言えることに耳を傾けることは大切なことですね。子どもさんも当時のことを言葉にできることで、親御さんに理解してもらえたり、共感してもらえたりすることで、当時の自分の気持ちの整理をすることができるのではないでしょうか。そうすると今の自分についても少し前向きになれるのではないかと思います。親御さんの立場から子育てを振りかえられる場合も、最後はポジティブに今に向き合えるとよいと思います。親御さんも当時はその時その時で一生懸命頑張られていたのだと思います。かなしろさんの子育ては工夫と愛情にあふれていて多くの人が元気をもらっています。結果オーライで当時のご自分をみていただけたらと思います。
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