友だちがいたから挑戦できたアドベンチャー

フリースクールをつくってみた!子どもたち企画の合宿は「マイペース」で大成功!発達ナビライターの奮闘記の画像
Upload By 赤沼美里
最終日の午前中は、アドベンチャーに挑戦!初めての人も、そうでない人も3人組になって2時間以上のコースをまわります。

Sくんは、キャンプ3日前に左手首を骨折。キャンプも来られるか分からない状況でした。ところが、今日のアドベンチャーには左手首を負傷したまま挑戦!友だちに手伝ってもらいながら、無事コース完了しました!

いつも少し偉そうにしゃべるYくんが、今朝はちょっと違います。腰が引けて、動きもかなり緩慢(笑)。でもすべてのコースに一生懸命、挑戦するYくんがかわいらしかった。実は3月に家族旅行で別のアドベンチャーに挑戦していたYくん。今回よりも難易度がずっと低く行程も短かったにもかかわらず、怖くて途中でリタイヤしたそうです。

今回は前にも後ろにも一緒に挑戦する友だちがいました。後ろから愛あるヤジ「何やってんだよ、早く行けよー!」が飛んできたことで頑張れたそう。Yくんに聞くと「来年はアドバンストコースにチャレンジする」と宣言!来年が楽しみです。

子どもたちの個性、「見方」を変えてみると

フリースクールをつくってみた!子どもたち企画の合宿は「マイペース」で大成功!発達ナビライターの奮闘記の画像
Upload By 赤沼美里
最終日、「あぁ、帰りたくない」と何度も口にする子どもたち。

本当だね、すっごく楽しい合宿だったね。みんなの笑顔がキラキラ輝いていたよ。私はみんなを眺めているだけで、なんだか涙が出そうになったよ。

帰りの電車に向かう途中、エスカレーターでSくんと話していたら、急に黙るTくん。しばらくすると「ねぇ!今のアナウンス聞いた?〇〇線は7を【しち】って言ってたでしょ。〇×線は【なな】って言ってたんだよ!」と大興奮で教えてくれました。ワタクシ生まれてウン十年、まったく気づきませんでしたよ。

Tくんはいつもいろんなことに興味がうつり、実際に行動に移しては新しい発見をしていて楽しそうにしています。残念ながらTくんの好奇心は、学校では座っていられないという問題行動としてとらえられていました。でもIFラボの活動では、ずっと座っていないから問題になることはありません。

それに、見方を変えれば、Tくんはほかの人が気づけないことに気づける力があるってこと。合宿中にも、困っている人にすぐ気づいて、さりげなく助け船を出すのは、いつもTくんでした。

Tくんに限らず、私たちスタッフは素敵な個性を見逃さず「素敵だよ」って声をかけていきたいなと再確認するきっかけとなりました。

来年も合宿したいね!

フリースクールをつくってみた!子どもたち企画の合宿は「マイペース」で大成功!発達ナビライターの奮闘記の画像
Upload By 赤沼美里
子どもたちが声をそろえて「楽しかった!来年も行きたい!」と答えてくれた2泊3日の合宿。

1泊をIFラボ、1泊をキャンプ場で過ごした子どもたちに「やっぱりIFラボに泊まっちゃうとテント泊が短かったね。来年は2泊テントが良いんじゃない」と聞くと

「IFラボに泊まるのも超楽しかったから、来年はIFラボ1泊、テント2泊にしたらいいんじゃない!?でも3泊4日でも少ないから、5泊6日にしよう」「いいね!いいね!」という答えがかえってきました。来年はどうなっちゃうんでしょうか?大人の体力が持つかしら(笑)

今回の合宿で子どもたちはどんな風に成長したんだろうって、ずっと考えていました。とりたてて大きな事件も出来事もなく、みんな笑顔で元気に終えられたキャンプだったから。

何か成長はあったかな、といろいろ考えるうち「子どもたちが合宿に参加できたってこと、それ自体が大きな成長だったのではないだろうか」ということに気づきました。

IFラボを宣伝したいといって計画を立ててくれたSくん。お母さんから「すぐに興味がうつってやり始めるけど、最後まで頑張れない」と聞いていました。だけど、骨折をおして参加してくれました。

怪我をしているから、リュックの紐を結べず友だちに頼むのは恥ずかしいと行きしぶってもいたSくん。最終日には、躊躇せず友だちに頼むことができていました。

修学旅行を楽しみにしていたのに、うまく眠れないためにドクターストップがかかって行けなかったTくん。キャンプに参加できるのがうれしくて楽しくて、2日間ともみんなと一緒に寝られました。アドベンチャーで思いっきり体を動かして帰宅した夜も、ぐっすり眠れたそうです。

エネルギー不足でほんの1年前にはキャンプなんて考えられなかったWくん。話の合うお兄ちゃんと一緒にいつも笑顔で過ごしていました。本当に元気がなかったのかな、と思えるほど元気いっぱいに走りまわり3日間を過ごしてくれました。

IFラボキャンプには、子どもたちのいろんな状況と思いがつまっていました。参加の一歩を踏み出せたこと、笑顔で3日間を過ごせたこと、楽しい気持ちを子どもたちで共有できたこと、気の合う仲間がいるんだって思えたこと、帰りたくないって思えたこと…そんな小さな一つひとつが、IFラボキャンプに参加したみんなの成長だったのではないかなと思っています。
話題の本『学校に行きたくない君へ』。横尾忠則さん、樹木希林さんら著名人への体当たり取材の裏側、込めた想い。不登校新聞編集長に聞いたのタイトル画像

話題の本『学校に行きたくない君へ』。横尾忠則さん、樹木希林さんら著名人への体当たり取材の裏側、込めた想い。不登校新聞編集長に聞いた

発達障害を図解つきで分かりやすく説明!分類や原因や相談先、診断など【専門家監修】のタイトル画像

発達障害を図解つきで分かりやすく説明!分類や原因や相談先、診断など【専門家監修】


追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。