その問題行動は「発達障害のせい」じゃなかった?16歳になった娘が語った意外な理由

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発達障害がある娘は、物心つく前から食事をまとめてとることができず、少し食べては席を立ち、戻ってきてはまた少し食べるを繰り返し、一度の食事に3時間近くかかることもありました。16歳(高1)になった現在も食事を中断することは続いていて、人よりかなり時間をかけて食べています。それを発達障害の特性が理由と思い込んでいた私。しかし、ある日娘の口から思いもよらぬ真相が語られたのです。

ヨーコ
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ときには3時間も。食事に時間がかかる娘

娘は昔から食事に時間がかかる子でした。少しだけ食べては席を立ち、しばらく遊んだりトイレに行ってからまた少し食べるというのを繰り返し、ひどいときには3時間くらいかけて食べていたのです。

叱ってみたり、保育園の先生のアドバイスに従ってみたりと、いろいろ試してみたのですがどうしても治りませんでした。

16歳になった今では、ヘルパーさんがつくり置いてくれるおかずを、親子それぞれ自分のタイミングで食べるという生活に落ち着いています。娘は冷凍食品や自分で作ったものを食べることもあります。配膳を自分でするわけですから、自分が食べたいものを食べられる量だけよそっているはずですが、今でも食事を中断してパソコンに向かったり、トイレにこもったりする行動は変わりません。

どうしてなのか?ふとした会話の中で、その答えを本人の口から聞くことができ、私は自分の考えの至らなさを思い知らされることとなりました。

周りのアドバイスで親子ともにつらかった幼児・小学生の頃

娘が3歳くらいの時のことです。娘の食事の様子について保育園の先生に相談したら、「お母さん、そんな食べ方を許していたらダメですよ。少しずつよそって、30分たったら片づけてしまって下さい!」ときつい口調で言われてしまいました。

ちょっと悲しくなりながらも実践してみたのですが、娘の食べ方は変わらず、後からお腹が空いたとグズグズいうことが続きました。しつけのためだけに毎日何時間も時間をかけるのは私の精神が削られたので、1週間もしないうちにギブアップ。「お腹が空いた」とぐずる娘を見るのがつらかったということも大きかったですね。「私が甘すぎるからダメなのか?」と悩む日々が続きました。

小学生になってからは、お盆やお正月に実家で家族が集まって食事するときに、私の弟(娘にとっては叔父)に「お前の食事態度はふざけている!」と怒られて、よけいに食事が喉を通らなくなってしまうことも。そのせいで実家で会食することを嫌がるようになり、高校生になった今でも私の弟とは顔を合わせようとしなくなりました。祖父母にも食事中に何度も席を立って戻らないことはいい顔をされず、「どうしてなのかねぇ」と困惑されていました。

私も含め、娘に発達障害の診断がつく小学4年生になるまでは、誰も娘の食事がスムーズにいかない理由を理解できずにいたのです。

感覚過敏やこだわりのせいだと思っていた

娘が発達障害とわかってからは、感覚過敏やこだわりのせいかと思うようになりました。

娘はご飯の食感にとてもこだわりがあり、よそったご飯は「すぐ」食べてしまわなければ気が済みません。冷めたご飯やおにぎり、冷凍ごはんを解凍したものも嫌がり、出来合いのお総菜も「変な味がする」と言い、食べないのです。

今でもそれは基本的には変わっていません。だから家ではよそいたてのごはんと主菜だけ食べていったん食事を終えます。そしてしばらくたってからおやつ感覚で副菜を食べるのです。それが、食事に時間がかかる一因にはなっていると私は考えています。

でも、原因はそれだけではありませんでした。
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鍵は"胃腸"にあった!16歳になった娘の口から語られた真実

ある日、私が糖尿病の食事指導の一つとしてよく噛むように言われていることを話しているうちに、「あなたは昔から食事に時間をかけすぎると言われていたんだよね」という話題になりました。

すると娘は、「私は一度に食べたらお腹が一杯になって苦しくなるねん。そんな状態で食卓に座り続けているのがつらいからパソコンしたりして気を紛らわせているだけど。小さなころのことは覚えてないなぁ」と言ったのです。

保育園の頃「30分たったら食事を下げてください」と先生に言われた話をすると、「食事を始めるとすぐに便が出そうになってトイレにこもってしまうんだけど、ママはそんな時に戻ったら食事を下げられていたらどう思う?悲しいやろ?」と言っていました。

「でも、給食はちゃんと食べられていたよね?どうして?」と聞くと、「あの頃はなぜか適応できていたんだよなぁ。どうしてかは自分ではわからないけど」とのこと。

そういえば小学校の給食試食会で娘のクラスの給食風景を見たのですが、いただきますの前に「減らしてほしい人は来てください」と先生が声を掛け、みんなぞろぞろと配膳のところに並んで食べきれない分を自分で戻しているのです。これにはびっくりしたとともに、「何ていい時代になったんだ」と感動すら覚えました。そういう配慮もよかったのかもしれません。

心と胃腸は結びついている

思い出してみると、娘は小さなころから排便に難がある子でした。おむつは小は3歳になってすぐに取れましたが、大は5つ近くになるまではいたままでしかできない。おむつがとれても、絵本を読みながら私がトイレのそばにいないと出ない。外出先では個室に一緒に入って物語を語ってやるか、歌を歌ってあげないと出ない。ショッピングセンターのトイレや駅のトイレで歌ったこともありました。

小学校に上がってからも、小1のとき先生に「先生、私、本を読みながらじゃないとうんちできない」と自分で訴え、特別に服に隠して本を持ち込ませてもらっていたようです。

小学2年生で担任が変わってからは、その配慮を受けられなかったのかも知れないと思って本人に聞いてみたのですが、覚えてないと言われてしまいました。ひょっとしたら、それも不登校の理由の一つなのかもしれないと思ったのですが…。

彼女の心は胃腸と常に結びついていて、今も腹痛を安定剤と胃腸科の薬とを使いこなしながらコントロールしています。どちらが効くかは本人にはわかるそうで。それでも、映画に行ったときは両方飲んで真っ青になりながら鑑賞してました。外出用のカバンにはいつもあらゆる薬が入っています。

ちなみに娘が通う通信制サポート校の先生も「うちの生徒たちは腹痛持ちの子がすごく多いです」と仰ってました。

心のSOSは真っ先に身体に出るもので、特に胃腸にくることが多いように思います。先生の言葉には大きく頷かされるものがありました。

最後に

私は娘に発達障害の診断がついた時点で思考停止して、「ああ全部発達障害のせいだったのか」と考えてしまっていたように思います。

子どもの困った行動は「子どもの困っている気持ち」を表現していることが多いと気づきだしたのは最近のことです。今回のことも発達障害という切り口からだけでは見えてこないこともあると思うのです。

確かに根底には発達の凸凹があるのかもしれません。だけど、本人が生まれついた体質や気質、それからきた困り感に周りがどう応えてきたのか、必要な配慮は受けられたのか、ということの方が大切なのではないでしょうか。

原因は一つとは限らないし、その時分かるとは限りません。親だって判断を誤ることもあるでしょう。だけど、「まずは目の前の子どもの困り感を減らしてあげること」を一番に考えてあげたいと思いました。
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