ASD兄妹、梅雨になると絶不調!思うようにいかない毎日だけど、母が焦らず対処できる理由

ライター:寺島ヒロ
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わが家の18歳の息子と12歳の娘は2人ともASD(自閉症スペクトラム)があります。同じ診断名でも、特性の現れ方は兄妹それぞれ。

今回は、発達障害のある人によく見られるという、季節の変わり目の体調不良、特に春から夏にかけての「梅雨不調」について書いてみたいと思います。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

育児日記で気づいた…わが子は梅雨に不調になる!?

梅雨の足音がバシャバシャと聞こえてまいりました!季節の変わり目は体調を崩しやすいとは言いますが、発達障害があるとそれがより顕著な気がします。うちの息子と娘はどちらも、特に梅雨のこの時期に不調に見舞われることが多くあります。
息子が生まれたときからつけていたイラスト日記を見返し、毎年同時期に体調を崩すことに気づく母。
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鼻水、発熱、手足口病など、梅雨の時期に毎年おこる息子の体調不良の様子。
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梅雨の時期には毎年子どもたちの体調不良が続き、病気にかかることもあることを思い返す母。
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幼い娘の成長日記
妹いっちゃんも梅雨の時期には毎年、不機嫌、睡眠不足、突発性発疹などの体調不良に見舞われる。
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眠れない、起きられない、体が言うことをきかない…!

妹いっちゃんはあまり「病気」という状態までになることはないので説明しにくいのですが、やはり「不調」としか言いようのない時期が梅雨のころにやってきます。特に悩ましいのが、睡眠がうまくとれなくなることです。

まず、夜眠れなくなります。眠ろうと布団に入るのですが、頭がさえて眠れないというのです。そして当然の帰結ですが、朝起きられなくなります。

起きられないといっても通常の寝坊と違い、呼びかけにも応じない完全な"寝落ち"状態。意識があるときでも、起こそうとするとそっくり返って抵抗され、無理に体を立たせたりすると泣きわめいて布団に戻ります。(そしてまた寝てしまう...)

起きたとしても大変機嫌が悪く、食欲もありません。そんな状況で起きているときは、たとえ学校に行っても、家でテレビを見ていても、後で聞くと内容をほとんど何も覚えていません。

本人もある程度自覚があるらしく、「起きなければ」「学校に行かなければ」と思っているのに、体が言うことをきかないとのこと。

ゴソゴソと工作をしたり、ピアノを弾いたりと好きな活動をしていることもあるのですが、それは「いつもの自分」を取り戻すための必死の行動で、決して遊びではないのです。得意なはずのことも思ったようにできないようで「ギーーー!!」と怒声が…。
朝起きられない、機嫌が悪いなど梅雨の時期に不調を訴える妹いっちゃんの様子。
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年を重ねるうちに不調の波は小さくなって…

兄のタケルも、幼いころは梅雨の時期に1~2週間寝込んでいました。しかし、12歳ぐらいからだんだんと寝込むことが減ってきました。18歳の今でも梅雨に入るころの2~3日は頭痛と吐き気に悩まされてはいますが、頭痛薬を飲みながら登校しています。

妹のいっちゃんも、去年と比べると今年は5月下旬に学校に行けている日数が多くなっています。2人とも成長するにつれて少しずつ不調の波が小さくなっているように感じるので、ある程度は身体の発達を待つという姿勢も必要なのかな…と思っています。

朝起きられない!不登校!という事態を目の当たりにすると親も慌ててしまいがちですよね。私もこの時期は寝ている娘を横に、始業時間を指そうとする時計の針をじっと見ています。心中は穏やかではないです(笑)。

それでも、育児の記録をつけていたことで「そろそろ来るな」という心づもりができ、だんだん落ち着いて対処できるようになってきたと思います。

執筆/寺島ヒロ

専門家コメント 鈴木直光先生(小児科医)

神経発達症(発達障害)のある方の20%以上に、起立性調節障害が併存していると言われています。また反対に、起立性調節障害のある方の20%以上が神経発達症を併存しているというデータもあり、両者は密接な関わりを持っています。 起立性調節障害のお子さんは季節の変わり目、特に4~6月にかけて不調のことが多いようです。

朝起き不良、立ち眩み、車酔い、頭痛などが主な症状で、ひどいと親御さんが心配されている不登校にもなりかねません。実際に、来院された不登校のお子さんの診察時には、背景に起立性調節障害が隠れていないかと疑うくらいです。この症状は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることが原因で起こり、かつては、「自律神経失調症」の一種と大まかに括られることもありました。起立テストを行うことで診断が可能です。立ちくらみなどの症状に対しては、起立性低血圧の治療薬・ミドドリンなどを服用することで、症状を和らげることが期待できます。(監修:小児科医 鈴木直光先生)
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