不器用だから調理はできない!?「料理の手伝い」は断固拒否のADHD息子のために、便利グッズを探せ!

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ADHDと広汎性発達障害がある息子は、これまで絶対に調理をしたがりませんでした。トイレ掃除のお手伝いはOKでも夕飯の支度の手伝いは断固としてやりません!男の子だって料理ができないとマズイ時代、覚えてほしい親の心子知らず。やりたくないワケは複数の苦手感からでした。

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料理のお手伝いは断固拒否する息子。そのワケは...

リュウ太くんが小学生の頃の様子。母が「夕飯の支度手伝って」とお願いするが、リュウ太くんは「今は無理」と断る。トイレ掃除は手伝うが料理は手伝わない。
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ADHDと広汎性発達障害がある息子は、これまで絶対に調理をしたがりませんでした。小5、小6のときに家庭科で調理の宿題があったときにしたぐらいで一切やりません。

いつかは自立する日がくる、簡単な調理くらいはしてほしい!そんな思いで夕飯の下処理など少しずつ覚えてもらおうと声をかけても、調理に関するお手伝いは嫌がってしてくれませんでした。

ある日なぜ頑なに嫌がるのか息子に聞いてみました。
調理を手伝いたくない理由について「ぼくが作るよりもお母さんが作ったほうがうまいから」と説明するリュウ太くん。
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●自分が料理することで失敗して食材をムダにするのがイヤ!
●美味しく作れないことが明らかだから美味しく作ってあげられないのは食材がかわいそう。
●手先が不器用で、調理道具が使いにくい。
●包丁が恐い!火も恐い!

不器用で調理器具を使うことに抵抗があったことと、失敗がイヤだったことが主な理由でした。

「僕が作るよりもお母さんが上手に作ったほうが野菜も幸せだよ」というのです。

息子は小さいときから"ご飯を残すのが嫌い"という強いこだわりを持っています。そのこだわりから、失敗作ができても本人の中ではすべて食べなければならず、それだったら最初から調理はしない!と決めてしまったのです。

一度強く思ったことは貫き通す頑固者です。息子は高校生になるまで調理でキッチンに立つことはありませんでした。

もう、仕方ないな~と私も諦めていたのですが、あるテレビ番組を観て、やっぱり息子に簡単なお料理くらいは教えなくちゃ!と思ったのでした。

母の味を覚えてほしい!という親ゴコロ

思い出の味を再現するテレビ番組を観て涙する母。自分の息子にも料理を作れるようになってもらわないとと改めて思う。
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それは、亡き母が作ってくれた思い出のお弁当を、料理を再現するプロに作ってもらうというドキュメンタリー番組でした。

亡き母の作ってくれた味と同じ味で再現された料理を食べた中年の男性は、懐かしんで喜んでいました。

そうか、時代と共に変化していく調味料、母が生きていた時代の物が手に入りにくい問題、記憶を呼び起こして自分で再現する難しさなどがあり、母の味が恋しくなるんだ...ということが伝わるお話でした。

私が死んでも息子が母の味を再現できるように教えなくちゃ!そのためにも簡単な献立を作れるくらいに教えなくちゃ!そしてそれには、まずは不器用な息子に合わせて調理器具の見直しをしていこう!と思い立ちました。

探してみるといろいろある、便利な調理器具たちを活用!

計量スプーンを使うのが苦手で、こぼしてしまうリュウ太くん。不器用でも使いやすい調理器具に変更した。
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息子の苦手や不安を軽減できるいろいろなグッズを探し、取り入れてみました。

・包丁
指を切りそうで恐いという気持ちを軽減するのに、包丁をくだものナイフのような小さい刃のものやキッチンバサミに変えて、実際切っているところを見せるようにしました。

・火
IHホットプレートを使って、焼肉やホットケーキから焼き加減を勉強してもらいました。そしてコンロの火は強火を使わないほうがイイと教えました。家庭料理なら弱火や中火で十分に調理できるものが多いからです。

・菜箸
菜箸だと力の入れ方が分からないのか、「腱鞘炎になる!」というので、トングにしました。

私の時代なら菜箸を使わないことや、野菜の皮むきにピーラーを使うことなども、母やお姑さんに見られたら怒られるところですが、今は便利なものが巷に溢れています。安価で自分に合った道具も見つけられます。

これらを積極的に頼ることは悪いことではない!と思うようになりました。
家で実際に使用している計量カップの写真。
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高校生になると徐々に調理のお手伝いをしてくれるようになりました。

その中で、”昔ながらの計量スプーン”も息子には少し使いづらいと分かってきました。

計量スプーンですりきり量ってお鍋などに調味料を入れる前に、手がプルプルして落としてしまったりします。すりきり1杯の調味料を落とさないように気をつければ気をつけるほど、手に余計な力が入ってしまうからのようでした。こんな簡単なことも一つひとつが大変なのが発達障害のある子なんですね。

だからといって調味料を目分量で入れてしまうと、本当に美味しくないものができてしまいます。急がば回れ!美味しいものを作るコツは下処理とレシピを守ることです。息子に合う計量器具を見つけました!

計量カップを小さくした調味料計量用のカップです。調味料が落ちる心配がなく、目標の鍋などに運べるので便利です。透明なカップなので、小さじってこのくらいなんだ!大さじってこんな量なんだ!と量の感覚もつかむことができます。
プッシュ式のオイルボトルや幅が広いフライ返しを使って、料理をするリュウ太くん。
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息子が小5のときにフライパンに油をどのくらいひいていいか分からない、いっぱい出ちゃったら恐い...と不安がっていたのを思い出して、あの有名な便利グッズのオイルボトル(1プッシュで1回分の油が出るオイルボトル)も導入!それに焼き料理用に幅広のフライ返しも使うことにしました。

探してみると便利グッズって本当にいろんな種類がありますね。息子のために買いそろえていった道具ですが、超便利!!すごい楽チン~!!と私が手放せなくなりました。

今では21歳の息子は、お肉や野菜を炒めてくれて皿にとりわけたり、キャベツの千切りをピーラーで大量にやってくれたりと、本当に少しずつですが調理に慣れていっています。
母に調味料を勧めるリュウ太くん。「リュウ太から調味料を勧められるとは思わなかったわ」と驚く母。
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リュウ太くんが実際に料理をしている手元の写真。
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小学校の頃は怖いと言っていた火も、友だちとキャンプに行くようになって慣れていきました。なんでも経験なんですね(笑)

いつか自立する日がきて、母の味を優に超える美味しいご馳走を作ってくれるといいな~って思います。

このコラムを書いた人の著書

発達障害 僕にはイラつく理由がある! (こころライブラリー)
かなしろ にゃんこ。 (著),前川 あさ美 (監修)
講談社
発達障害の人の会話力がぐんぐん伸びる アイスブレイク&ワークショップ (こころライブラリー)
冠地 情 (著), かなしろにゃんこ。 (著)
講談社
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