お支度や片付けも、発達障害むっくん仕様に。目指すは、生活習慣が自然と身につく家!想定外だったこと・思わぬ効果も。【住まいづくり後編】

ライター:ウチノコ
お支度や片付けも、発達障害むっくん仕様に。目指すは、生活習慣が自然と身につく家!想定外だったこと・思わぬ効果も。【住まいづくり後編】のタイトル画像

こんにちは、ADHDと自閉スペクトラム症の診断を持つ6歳児むっくんの母です。前回に続き住宅建築にあたり気を付けたことを描いていきます。今回はちょこっと先の将来を見据えて考えたことです。

前回のあらすじ

むっくんの就学を意識し始めたころ、にぎやかすぎる兄弟を叱ってばかりの生活に追い詰められ一軒家を建てることに。
前編では、それまでの生活での困りごとを意識して工夫したポイントを紹介してきましたが、後編では、ちょこっと先の将来を見据えて意識したことについてです。
騒音や飛び出し…ヒヤヒヤする生活から脱却したい!叱らず笑顔で過ごせる、発達障害むっくん仕様の住まいづくり【前編】のタイトル画像

騒音や飛び出し…ヒヤヒヤする生活から脱却したい!叱らず笑顔で過ごせる、発達障害むっくん仕様の住まいづくり【前編】

ちょっと先の未来を意識した間取りと設備

子ども目線の生活導線

現在6歳のむっくんは、もうすぐ小学生になります。これから生活習慣について声かけが必要なシーンも増えてくるだろうと考え、間取りでカバーできそうなことは取り入れるようにしました。

登校前や帰宅後の流れが、毎日の難関になりそうだと考え、玄関まわりの間取りは工夫しました。
玄関入ってすぐに「上着を掛ける場所」「荷物置き場」を作り、学校へ持っていく持ち物、靴下、ハンカチなども収納できるように。更に洗面台も作りました。

意味を持つ場所が次々と目に入るので、声を掛けずとも自然に習慣を整えることにつながるといいなと考えています。
玄関の間取り
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集中しやすく、リラックスできる環境

感覚が敏感なむっくんは、刺激の強い場所では疲れてしまいます。
自宅を落ち着ける場所にするため、壁紙や床は模様や強い色が入らないよう気を付け、インテリアも同系色に。シンプルな内装で視覚から入る刺激を減らすよう心がけました。

また、将来勉強に使ってほしい子ども部屋は北側に配置。
理由は日の光が強く入らず変化が少ないこと、更に我が家の場合は道路に接していない方角が北側だったので、音の刺激も減らせるということで決めました。(勉強するかどうかは別問題ですが…)
壁やインテリアの模様などに刺激されイライラするむっくん
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苦手な片づけを少しでも学べるように

モノの管理や片付けがものすごく苦手なむっくん。私にとって将来一番心配なことはコレかもしれません。
そこで、モノの管理や、自分が管理できる量の上限などを学びやすい環境になるよう意識しました。

我が家のモノはどこに何をしまうか決めたうえで設計し、備え付け家具のみで賄えるようにしてあります。
私が管理できるモノの上限量がそれだけであること、後付け家具はない方が部屋の情報量が減らせるという理由もありますが、全てのモノが決まった場所に収まっている環境で育ててあげたいという思いもありました。

「どこに何をしまうのか」を明確にして、「入りきらないものは増やさない」「増やしたいなら前のものを減らし、スペースを作ってから」ということを日々の暮らしの中から学んでいけたらいいなと思っています。
おもちゃを決まった場所にしまうむっくんと母
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また頻繁に片づける必要のある衣類は、管理の楽なハンガー収納のみで全て賄えるよう、一人100cmのクローゼットスペースを確保しました。
私自身の家事時短にもなりますし、衣類が増えすぎてしまったことにも気が付けます。

将来むっくんが自分で衣類管理する時も、このやり方が適していると考えて習慣化に繋げたいと思っています。現在も衣類がハンガーで並ぶことで視覚的に全て確認でき、比較もしやすく、衣類を選ぶ負担が減らせているようです。
洗濯物をハンガーにかけたまましまう母
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住んでみたら…、予想外の効果

部屋や階ごとに役割が分けられた一軒家での生活で、今まで大変だったお風呂や就寝がスムーズになりました。
我が家は間取りの都合上、1階リビング、お風呂は2階にあるのですが、2階に行く=お風呂→寝るという習慣ができたのです!

今までの賃貸アパートでは、遊ぶ部屋と眠る部屋が同じ、お風呂の後はリビングで着替える、など一つの部屋に複数の役割を持たせる生活をしていたので、余計に切り替えが難しかったのかもしれません。
遊ぶ部屋と寝室がわかれた新居の様子
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また、入眠に時間がかかるむっくんですが、以前より入眠時間が短縮されました。家が広がったことで、動く距離が増えエネルギーが発散できているのかもしれませんし、周囲からの音など刺激が減ったことも要因かもしれません。
次ページ「こればっかりはうまくいかなかった…」

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