ADHDやLDのある子を育てるママが書いた本、ABAについて基礎から学べる易しい専門書などーー3冊をご紹介
ライター:発達ナビBOOKガイド
今月は、ご家庭でADHDやLDといった障害のあるお子さんを育てるママがご自身の子育て体験をまとめた書籍や、応用行動分析学について基礎から学べる書籍など、計3冊を集めました。
子育てが楽しくなるヒントがいっぱいの、ADHDのお子さんとの日々『さんかくの本』
ADHDのある男の子コタくんのママが、コタくんのかわいい言動の数々やにぎやかな日々の様子を綴った「さんかくの本」。苦手なこともいつかできるようになることを信じて「スモールステップを共に楽しんでいる」というコタくんママ・カワムラヒサコさんが綴るエピソードは、日々の小さなできごとの中で成長を喜び、コタくんのかわいいところを探す視点を大切にしていることが伝わってくるものばかり。
コタくんの様子に合わせて日々さまざまな関わり方の工夫を取り入れているようですが、それらはこの本の中では"参考にしたいハウツー"としては語られておらず、子どもの「できた!」に繋がったときの家族の純粋な感動に焦点が当てられています。こんな視点で子どもと過ごせたら毎日がより楽しくなるかも!と気づかせてくれるような一冊です。
コタくんの様子に合わせて日々さまざまな関わり方の工夫を取り入れているようですが、それらはこの本の中では"参考にしたいハウツー"としては語られておらず、子どもの「できた!」に繋がったときの家族の純粋な感動に焦点が当てられています。こんな視点で子どもと過ごせたら毎日がより楽しくなるかも!と気づかせてくれるような一冊です。
さんかくの本
秀和システム
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発達性学習障害の兄妹、それぞれの特性との向き合い方は――『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』
3人きょうだいの長男フユくんに続いて、妹のナツさんも発達性学習障害と診断された千葉さん家族。発達性学習障害とは?学校のテストはどのように乗り越えている?高校に合理的配慮は求められる?など、基礎知識から学齢期に直面するお悩みへの対応まで、お子さんに発達性学習障害があることが分かったら知りたい内容を幅広く取り扱う書籍です。
フユくんとナツさんはきょうだいながら自身の障害についての捉え方が異なり、対処方法や周囲への配慮の求め方などもちがっています。当事者の思いにあわせた支援や環境設定の大切さがよく分かると同時に、全く違う考えのふたりと向き合う母だからこそ感じる、正解がない子育ての難しさも伝わってきます。今だけでなく将来まで見据えたサポートについて考えさせられます。
フユくんとナツさんはきょうだいながら自身の障害についての捉え方が異なり、対処方法や周囲への配慮の求め方などもちがっています。当事者の思いにあわせた支援や環境設定の大切さがよく分かると同時に、全く違う考えのふたりと向き合う母だからこそ感じる、正解がない子育ての難しさも伝わってきます。今だけでなく将来まで見据えたサポートについて考えさせられます。
「うちの子は字が書けないかも」と思ったら
ポプラ社
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強度行動障害のある方への対応をABAの理論に沿って学ぶ『施設職員ABA支援入門』
支援現場で働く人に向けて、ABA(応用行動分析学)の基礎から、支援の実践方法までを図やイラストを交えながら解説した、初めてABAに触れる人でも読みやすい書籍です。問題となる行動はなぜ起きるのか、代わりとなる行動をどう教えるのか、代わりとなる行動と望ましい行動の違いは?など...ABAについて初めて学ぶ方も、少し知っているけれど支援の現場でどう実践したら良いか分からないという方も勉強になる内容ばかりです。
プロンプトの例やトークン・エコノミーについてなど、具体的な支援の手立てに繋がる内容についても詳細に説明されています。例としてあげられている場面もどれも具体的なので、日々の支援と結びつけながら学ぶことができそうです。
プロンプトの例やトークン・エコノミーについてなど、具体的な支援の手立てに繋がる内容についても詳細に説明されています。例としてあげられている場面もどれも具体的なので、日々の支援と結びつけながら学ぶことができそうです。
施設職員ABA支援入門:行動障害のある人へのアプローチ
学苑社
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ABA(応用行動分析)とは? 支援はどこで受けられる?家庭でもできる?【専門家監修】
LD・SLD(限局性学習症)とは?症状や特徴、診断方法について【専門家監修】