発達障害小3娘に「空気の読み方」どうやって教えたらいい?わが家で実践、パターン学習!

ライター:SAKURA
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広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)の娘は、「空気を読む」のが苦手です。相手の気持ちを想像し、気持ちを読み取る…将来必要となるであろうそれを、私なりに教えていくことにしました。母娘の空気の読み方への取り組みをご紹介します。

「空気を読むこと」が苦手なASD(自閉スペクトラム症)のお子さんへのサポート方法について、専門家の解説と共にご覧ください。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

「空気を読む」ことができない原因は?ASD(自閉スペクトラム症)の子どもの特性やサポート方法

発達障害の一つであるASD(自閉スペクトラム症)には、以下のような特性があると言われています。

・社会性、対人関係やコミュニケーションの困難
・行動や興味に対する偏り

特に「社会性、対人関係やコミュニケーションの困難」については、以下のような困難さにつながります。

1. 社会的コミュニケーションの困難さ
例)他の人の感情の読み取り、予測が難しい、思い込みが強い、共感性が乏しい など

2. 非言語的コミュニケーションの困難さ
例)相手の目を見て話さない/話すことが苦手、声が大きすぎたり小さいすぎる、他人との身体的な距離感が分からない など

3. 発達水準に相応した仲間関係を築くことの困難さ
例)遊びのルールへのこだわり、皮肉やお世辞が理解できない、曖昧な表現が理解できない、字面通り言葉を捉える など

ASD(自閉スペクトラム症)は先天的な遺伝的要因に加えて、さまざまな環境要因が影響し合って生じた脳機能障害が原因と考えられています。周囲の理解や周りの環境づくりなどを進めることで、本人の困りごとを解消し、得意なところを伸ばすことで発達を促すことができます。

空気を読むことが苦手なASD(自閉スペクトラム症)のあるお子さんへ、どのようなようなサポートをするといい?

「空気を読む」という抽象的な行動を教えようとするのではなく、各場面ごとにパターン別の対応方法を教えることを最初に行い、できようになるにしたがって相手の態度や表情などを手がかりにタイミングや言い回しを変える、のように順を追ってステップアップしていくのが良いと思います。
井上 雅彦先生(鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授)
井上 雅彦先生(鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授)
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以下からは、「空気を読むこと」が苦手な広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のあーさんを心配したSAKURAさんが、どのようにサポートをしたかをお伝えします。専門家のコメントと併せてご覧ください。

空気を読むって?

広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)の娘(小学3年生)には、コミュニケーションが苦手という特性があります。

小さいころは人との関わり方がよく分からず、相手の言葉を聞かず、会話が一方通行だったり、自分だけが理解している謎の文章を話したりしていました。
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定期的な言語訓練や日々の療育で、少しずつ人との関わり方を学んでいき、今では会話もスムーズになった娘ですが、いまだに苦手なことがあります。

それは「空気を読む」ということ。その場の雰囲気から、自分が何をすべきか…すべきではないか…相手がしてほしくないことや、望んでいることを察することです。

謝って許されたら、それでいいと思ってしまう娘。

たとえば、パパに叱られたとき…
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いいよと言われた直後に、ケロッとして「ゲームしてもいい?」と言ってしまいます。

こういった場合、きちんと謝られたらもちろん相手は「いいよ」と許すけれど、大事なものを落とされたことが嫌だったという気持ちはすぐにゼロになる訳ではありません。表情や相手の雰囲気からそれが読み取れていれば、申し訳なさそうな顔をしたり…少し時間を空けてから話しかけたりします。

でも娘にとっては、
「いいよって許してもらったから、もう終わりでしょ?」ということなのでしょう。

空気を読む意味も、理屈もよく分からないのかもしれません。

娘の特性を知っている私たちが相手なら、ある程度は容認できます。しかし、学校で友だちと同じような状況になったとき、相手の嫌な気持ちは倍増してしまうかもしれません。

「空気を読む」というのは、私自身誰から習った訳でもありません。経験から少しずつ学び、あ…今のはまずかったかな…と感じたり、人の行動を見ながら状況を判断していくものです。娘も経験する中で少しずつ学んでいくだろうと思いながら見守っているとき、私はあることを思い出しました。
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