「感覚過敏マークを広めたい!」感覚過敏に悩む中学生社長がクラファンスタート!当事者・保護者の声を集めて製作。みんなが知る・話すきっかけへ――思いを語る  

ライター:加藤路瑛
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感覚過敏で学校生活や日常生活に居心地の悪さや居場所のなさを感じていた中学生が、感覚過敏の人が暮らしやすい社会を目指して「感覚過敏研究所」を立ち上げました。過敏さを表現する方法として過敏キャラクターを作成し、キャラクターを使った【感覚過敏マーク】を作りました。

中学生社長、感覚過敏と向き合う

加藤路瑛(かとうじえい)といいます。14歳、中学3年生です。僕は12歳の時に親子起業®️という形で起業して、株式会社クリスタルロードの取締役社長をしています。
株式会社クリスタルロード
https://crystalroad.jp/
起業のきっかけなどは、以前、発達ナビで書かせてもらったことがあるので、その時のコラムをご覧いただけたらと思います。
12歳で起業した中学生社長「読み書きが苦手な僕が、本の出版に挑戦する理由」のタイトル画像

12歳で起業した中学生社長「読み書きが苦手な僕が、本の出版に挑戦する理由」

起業して1年間、メディア運営をしたり、18歳以下専用のクラウドファンディングのプラットフォーム開発・運営などをしてきましたが、ある日、父に「せっかく株式会社を持っているなら、路瑛の困りごとを解決する商品やサービスを作ってみたら?同じように悩んでいる人はいるはずだから。」と言われました。

困っていること…それは感覚過敏です。

食べることが苦手ですが人に理解されません。食べられるものも少ないし、臭いも苦手だし、できれば食べ物を目にしたくない。だから、友達との付き合いや仕事でファミレスやカフェに行くのもとても苦手です。特に臭いで気持ち悪くなります。

レストランだけでなく、給食が終わったあとの教室の臭いや駅を降りた瞬間にわかるその街の食べ物や排気ガスが混ざった臭いが本当に苦手。体調が悪くなります。

人が数人で騒いでいる声が苦手です。教室や雑踏での人のにぎやかな声で頭痛や吐き気がします。ヘッドフォンで音楽を聞いて防御しています。

衣服が重くて着ているのがつらくなります。デニムのような硬い感じの素材も窮屈に感じます。


苦手なものに向き合うのはしんどいです。特に、食べ物の臭いが苦手なのに、それを解決する商品を作るとなれば、その臭いに向き合う必要がある。それは苦痛が大きくて、僕はいやだと思っていました。

しかし、ある日、僕は気がついてしまうのです。僕は年齢やお金を理由に「今」をあきらめない社会をつくろうというビジョンを掲げて活動しています。今は中学生ということもあり、特に子どもを理由に何かをあきらめなくていい社会を作りたいと考えてきました。

僕は、聴覚・嗅覚・味覚などが敏感であることで、できていないことがたくさんあります。それは、仕方がないことだと思っていたけれど、それはあきらめているということなのではないかと思い始めたのです。

「今」をあきらめないで生きよう

そう言っている僕が、実はあきらめて生きていた…

僕にとって衝撃的な気づきの瞬間でした。そして、その勢いで以下のようなツイートをしたのです。
感覚過敏のコミュニティーを作って、そこで感覚過敏の困りごとを解決していく商品を作っていくことを考えていました。

感覚過敏研究所を設立

そして、ツイートして一晩で集まった25名のメンバーでSNSのDM機能でグループを作って、どんな感覚過敏を持っているのか、どんな工夫をして生活しているのかを話しました。

話したい内容が多すぎて、すぐにチャットツールに移動しました。メンバーには中高生もいますし、感覚過敏の子どもを持つ保護者も参加していて、それぞれの視点で話ができてとても面白いし参考になりました。

こうして、感覚過敏研究所を立ち上げることになりました。
感覚過敏研究所イメージビジュアル
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感覚過敏研究所
https://kabin.life/
感覚過敏の人が悩みを相談できるコミュニティーを作るだけでなく、快適にくらせるような商品作りや社会作りに取り組みます。研究所として取り組みたいことは

感覚過敏のある人が相談できるコミュニティーを作る
感覚過敏の困りごとを解消する商品やサービスの商品化
感覚過敏のことを知ってもらう活動
最終的にはテクノロジーで解決する


です。

すぐにできることは感覚過敏の当事者や家族のコミュニティーを作ることでした。2020年1月9日に募集を開始し、3月末で110人以上の方が参加しています。
かびんの森のイメージビジュアル
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感覚過敏コミュニティー「かびんの森」
https://kabin.life/kabinnomori

感覚過敏を表現する、代弁者をつくる

感覚過敏の当事者にも、そして今は無関係な人にも「感覚過敏」を身近に考えてもらうために、感覚過敏のキャラクターを作りました。
感覚過敏の5匹のキャラクター
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過敏の森にすむキャラクターのイメージ
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「かびんの森のどうぶつたち」に活躍してもらって、絵本やアニメ、グッズなどを通して、感覚過敏について知ってもらいたいと計画しています。

特に、自分で感覚過敏であることを認識できなかったり、表現できなかったりする小さい子どもたちに好きになってもらえるキャラクターにしたいです。
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感覚過敏マークを広めたい

そんなかわいいキャラクターを使って「感覚過敏マーク」を作成しました。
5種類の感覚過敏マーク
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感覚過敏があることのヘルプマークというよりも、マークをつけることで自分を勇気づけたり、「これ何?」と質問されて、「実はね」と感覚過敏について話せるきっかけになればいいと思って作成しました。

さらに、当事者の意思表示だけでなく、誰もが付けられる感覚過敏応援団のマークも作成しました。
感覚過敏応援団のビジュアル
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感覚過敏マークを使った缶バッジ&キーホルダー

缶バッジのデザイン
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身につけやすいように、感覚過敏マークの缶バッジを作成しました!缶バッジだけでなく、キーホルダーにできたり、写真のようにスタンドして飾ることもできます。

誰もが気軽につけて、誰もが知っている。
「あ、苦手な音あるんだ」
そんな気軽な感じの世の中になればいいと思います。


感覚過敏は実は身近な問題です。感覚過敏を知らない人や、自分が感覚過敏であることを知らずに苦しんでいる人もいます。

感覚過敏マークを通して、たくさんの人に感覚過敏を知ってもらい、日常生活にあたりまえにある音や臭いが苦手な人がいることを相互理解できる社会になり、感覚過敏の理解が深まり、周囲に言えずに悩んだり苦しんでいる人が、バッジを付けることで逆に気分があがるようなマークにしたいです。究極はマークがなくても誰もが生きやすい世の中になることですが、その最初の段階としてマーク付けは効果があると僕は思っています。

特に、子どもたちのために

リュックやランドセルにつけているところ
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僕が「感覚過敏」という言葉に出会ったのは中学1年生の時でした。それまでは、自分の感覚が普通だとか過敏だとか考えたこともありませんし、音や臭いに対する過敏さや違和感のようなものを表現できず、何が辛いのか、何に困っているのか自分でもわかりませんでした。

小学生以下の人は同じような状況かもしれません。特別な理由がないのに不登校になってしまう生徒の多くに感覚過敏があるのではないか?という考えもあるそうです。学校には行けていても、我慢していたり、居心地の悪さに苦しんでいるかもしれません。

マークを「付けたい」「付けてもいいかな」と思ってくれる子どもたちが、感覚過敏バッジを付けることで、ちょっと気持ちが元気になったり、友達や先生に自分のつらさを話すきっかけができてほしいと思います。

しかし、友達に「これ、何?」と質問された時に、うまく説明ができなかったり、説明したけど伝わらなくて悲しい思いをしないように、「子ども向けの感覚過敏マークの説明書」「親向けの感覚過敏マークの説明書」「学校の先生向けの感覚過敏マークの説明書」を用意しようと思います。ネットでダウンロードできるようにします。(内容はこれから検討します。)

勇気を持って、マークを付けてくれた人たちが、「付けてよかった」と思ってもらえるマークにしていきます。
お守りのようにつけてもらいたいというメッセージ
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と言っても、全ての人のために

この感覚過敏マークはキャラクターを使っていますし、色もカラーなので、抵抗なく付けられる人は限られているかもしれません。試作品をヘルプマークと一緒につけて外出してくれる大人もいます。
ヘルプマークとセットでつけている様子
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まずは、年齢に限らず、「付けたい」と言ってくださる方々に付けていただきたいと思います。

そして、実は、カラーが苦手な人のためのモノトーンのマークと、さらにはキャラクターが苦手な人や実用性を重視したい人向けにピクトグラムも計画しています。

最初のステップとしては、人目につきやすいこの感覚過敏マークを広めていく活動をします。そのために、缶バッジやキーホルダーから取り組みたいと思います。マークを公開してから、印刷して使いたいというお問い合わせが来ていますが、マークの使用については、検討中です。

感覚過敏は当事者や家族だけの問題ではないと考えています。まず、自分が感覚過敏だと気づかずに苦しんでいる人も少なくないと思います。そして、感覚過敏は、うつ病や認知症、交通事故などの脳の損傷によって起きることもあります。さらに、自分の周囲に感覚過敏の人がいるかもしれません。このように、感覚過敏は全ての人に無関係ではありません。

感覚過敏応援団のマークをつけることで、感覚過敏がある人の応援や理解を目に見える形で表現することもできます。
さまざまなバッグやリュックにつけているイメージコラージュ
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感覚過敏マークの普及を応援お願いします

感覚過敏マークの普及を目指して、クラウドファンディングに挑戦します。リターンは感覚過敏マークの缶バッジ(キーホルダー)です。ぜひ、一度、プロジェクトを見ていただけたら嬉しいです。
「感覚過敏マークを広めたい!」感覚過敏に悩む中学生社長がクラファンスタート!当事者・保護者の声を集めて製作。みんなが知る・話すきっかけへ――思いを語る  の画像
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クラウドファンディングのチラシも作ったので、興味のある人にお渡しいただけると助かります。
チラシ(PDF)
https://kabin.life/wp-content/uploads/2020/04/markcr.pdf

おわりに

僕は『感覚過敏』を世界中の人に知ってもらいたいと思っています。「感覚過敏」という言葉も概念も知らない人が多いので、自分が感覚過敏だと自覚していない人もいます。

まずは、『感覚過敏』を知ってもらうための活動として、感覚過敏マークの啓発・普及活動をします。過敏さのある人が自分の過敏さを表現でき、それをそのまま受け止められる人が増えるのが目標です。

社会全体が多様性を認め、それぞれが居心地のいい居場所を見つけられればいいなと思います。これは感覚過敏に限ったことではなく、あらゆる人に当てはまることです。1人でも多くの人が多様性を認められるようになれば、どんどん居心地がいいと思う人が増えるはずです。

どんな人でも過ごしやすい社会、暮らしやすい社会を僕はみんなと一緒に完成させたいです。僕は「感覚過敏」という他人とは共有が難しいテーマからアプローチします。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
【専門家監修】感覚過敏・鈍麻への対応ガイド。発達障害の子どもが「嫌がる・気づかない」理由のタイトル画像

【専門家監修】感覚過敏・鈍麻への対応ガイド。発達障害の子どもが「嫌がる・気づかない」理由

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