親にも“カームダウンエリア”は必要

落ち着ける場所で過ごします
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1人の時間は誰だって欲しいもの

発達障害のある子どもには“カームダウンエリア”が必要だとされることがあります。カームダウンエリアとは「気持ちを落ち着かせることのできる場所」のことで、刺激から離れて落ち着くことのできるスペースを用意するのが一般的なようです。リラックスできるグッズを置いたりすることもあります。

カームダウンエリアを普段から用意しておくことで、不安・癇癪・パニックなど“感情やストレスが高まって辛い時”はそこへ避難して落ち着くことができます。私自身、発達障害があり過度の刺激からパニックを起こしてしまうことも珍しくないため、必要に迫られてカームダウンエリアを作っているところがあります。

そんな私ですが、「刺激から隔離された場所で気持ちを落ち着かせること」は発達障害のあるなしにかかわらず、誰にでも必要なことなのではないかと思います。動物だって構われ過ぎたらノイローゼになったり弱ったりします。人間も同じことの筈です。

しかも人間の子育て期間は長く、発達障害の傾向のある子どもはモラトリアム期間が長くなることも少なくありません。「長い距離を歩くためには休憩が必要だ」と考えることは、大切なことなのではないかと私は考えています。

1人になりたいのは、あなたのことが嫌いだからではないということ

積極的な休憩をとるにあたって予めコウに伝えてあるのは、「コウのことが嫌だから1人になりたいわけではないんだよ」ということです。

「アイスが大好きでもお腹いっぱいなら食べられない。スキーが楽しくても疲れてきたら滑れない。それと同じことかなと思う」と話すと、コウは「そっか。それは嫌いになったのとは違うし、回復するのに時間が必要だね」と頷きました。

“あなたの疲れと私の疲れは違う”ということ。そして、“あなたの気分と私の気分は違う”ということの理解が難しいASD・ADHDのコウです。

そんな彼が他人と「程よい距離のいい関係」を築けるように…そして、今一緒に暮らす家族であるコウと私が仲良く暮らせるように、「1人の時間」を大切にしつつ一緒の時間を過ごしていけたらいいなと思っています。
「ちょっと復活!ラーメン作るよー。」「わーい!コーンも入れて!」
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