定型発達児の子育てでも
これは障害児に限ったことではありません。
・散らかしているときに叱るのではなく、片付いているときに褒める。
・騒いでいるときに叱るのではなく、静かにしているときもあるのだから、その瞬間を見逃さず褒める。
そうすると叱る回数はグーーーーーンと減ります。
心理学では「負の行動を強化しないで、正の行動を強化する」と言います。
・席に座っている、片づける、静かにしているなどの“正の行動”を評価します。
・立ち歩く、散らかす、騒ぐなどの“負の行動”は知らんふりするか、公共の交通機関など無視できない場合は、そっと注意する程度。
こうして行くと負の行動が減っていくことを実感しています。
・散らかしているときに叱るのではなく、片付いているときに褒める。
・騒いでいるときに叱るのではなく、静かにしているときもあるのだから、その瞬間を見逃さず褒める。
そうすると叱る回数はグーーーーーンと減ります。
心理学では「負の行動を強化しないで、正の行動を強化する」と言います。
・席に座っている、片づける、静かにしているなどの“正の行動”を評価します。
・立ち歩く、散らかす、騒ぐなどの“負の行動”は知らんふりするか、公共の交通機関など無視できない場合は、そっと注意する程度。
こうして行くと負の行動が減っていくことを実感しています。
かまってちゃんの場合
別の例ですが、かまってほしくて負の行動をする子もいます。
「良い行動をしてお母さんに褒められることは、僕にとってとてつもなくハードルが高い。だったら悪い行動をして、お母さんに叱ってもらい構ってもらおう」としている場合です。
人は“認めてもらいたい生物”です。
それは子どもも同じこと。良いことをしても親が気付いてくれないと、問題行動を起こして叱られる形でもいいので「認めてもらおう」と必死になることもあり得ます。
どんなに頑張っても努力しても、そのハードルが高すぎると――親があてがう物差しに追いつくことができず、無視されてしまいます。
これを悟ったとき、次のように発想の転換をしてしまうのです。
「どんなに良い子にしていても僕には褒められたり、認められたりする日は訪れない。だったら、反対に大人が困ることをして自分に関心を寄せよう」
つまり、「100点に近づくよりも、0点に近づく方が手っ取り早い」ことに気が付いてしまうのです。
親の気を引くために“負の行動”をしているケースの場合、それに対して叱る行為は子どもにとっては「悪いことをすれば、親が関わってくれる」ことになり、むしろ願ったり叶ったりなのです。悪い行動は収まるどころか増えていく一方になります。“負の行動を強化している”状態になります。
こういうときはむしろ、悪い行動、例えばわざとお茶をこぼす、本を破るなどの行為をしたときは声をかけず、こぼさないでお茶を飲めた、本を破らずに見ているなどの良い行動をしているとき「こぼさないで飲めたね」「本を破っていないね」と認め、褒める形で関わります。
すると子どもは「悪い行動(負の行動)をしても関わってもらえない、良い行動(正の行動)をすれば関わってもらえる」と学習し、負の行動は自然消滅していきます。
「良い行動をしてお母さんに褒められることは、僕にとってとてつもなくハードルが高い。だったら悪い行動をして、お母さんに叱ってもらい構ってもらおう」としている場合です。
人は“認めてもらいたい生物”です。
それは子どもも同じこと。良いことをしても親が気付いてくれないと、問題行動を起こして叱られる形でもいいので「認めてもらおう」と必死になることもあり得ます。
どんなに頑張っても努力しても、そのハードルが高すぎると――親があてがう物差しに追いつくことができず、無視されてしまいます。
これを悟ったとき、次のように発想の転換をしてしまうのです。
「どんなに良い子にしていても僕には褒められたり、認められたりする日は訪れない。だったら、反対に大人が困ることをして自分に関心を寄せよう」
つまり、「100点に近づくよりも、0点に近づく方が手っ取り早い」ことに気が付いてしまうのです。
親の気を引くために“負の行動”をしているケースの場合、それに対して叱る行為は子どもにとっては「悪いことをすれば、親が関わってくれる」ことになり、むしろ願ったり叶ったりなのです。悪い行動は収まるどころか増えていく一方になります。“負の行動を強化している”状態になります。
こういうときはむしろ、悪い行動、例えばわざとお茶をこぼす、本を破るなどの行為をしたときは声をかけず、こぼさないでお茶を飲めた、本を破らずに見ているなどの良い行動をしているとき「こぼさないで飲めたね」「本を破っていないね」と認め、褒める形で関わります。
すると子どもは「悪い行動(負の行動)をしても関わってもらえない、良い行動(正の行動)をすれば関わってもらえる」と学習し、負の行動は自然消滅していきます。
褒める材料が見つけにくい子
私は長年、小学生に学習塾で指導をしていましたが、勉強も今一つ、授業態度も悪いという “褒める材料が見つけにくい子”がいました。この子を叱っても行動が改善することはありませんでした。
そこで授業中、キョロキョロして集中力がないことを「ちゃんと前を見なさい!」と叱るのは止めて、「雨なのに休まないで来て、頑張っているね。先生は嬉しいよ」と、できていることを見つけて認めるようにしました。
筆箱、ノートなどの忘れ物をしても、そのことには触れず「授業日を忘れずに教室にやってきた」ことだけを喜びました。
他にも
・髪型を褒める
・風呂に毎日入っていることを褒める
・計算問題の答えが全部間違っていても、 数字の書き方を褒める
すると、授業態度は次第に改善していきました。
子どもの行動に課題があるとき、それが「叱られてもいいから、自分だけを見て」という心の叫びからくるものだった場合、叱れば叱るほど事態は悪化することが多々あります。
障害のある子でも同じではないでしょうか。
子どもの行動の原因を見極めて賢い対応をしていくことが大切だと思った出来事でした。
筆箱、ノートなどの忘れ物をしても、そのことには触れず「授業日を忘れずに教室にやってきた」ことだけを喜びました。
他にも
・髪型を褒める
・風呂に毎日入っていることを褒める
・計算問題の答えが全部間違っていても、 数字の書き方を褒める
すると、授業態度は次第に改善していきました。
子どもの行動に課題があるとき、それが「叱られてもいいから、自分だけを見て」という心の叫びからくるものだった場合、叱れば叱るほど事態は悪化することが多々あります。
障害のある子でも同じではないでしょうか。
子どもの行動の原因を見極めて賢い対応をしていくことが大切だと思った出来事でした。
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