水筒、財布、そしてスマホ!成長しても変わらず「うっかり」なADHD息子だけど、あるコトに成長が見られて

ライター:かなしろにゃんこ。
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物の管理が苦手なADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太は16歳からスマホを利用しはじめて7年間の間に修理と買い替えをくり返しています。
注意欠如が重度と診断された息子が注意できない特性ゆえに選んだ方法はADHDならではの2台持ちでした。

ADHD息子は16歳でスマホデビュー!でも、昔から物の管理がとにかくニガテで...

これまでにいろいろな物をなくしたり壊したりしてきたリュウ太
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ADHDと広汎性発達障害がある息子は16歳でアルバイトをするようになってから自分でスマホを維持するようになりました
小さいときから物の管理が苦手で、過去に水筒を3つなくしたり、財布をなくしてしまったりとおっちょこちょいな子でした。
物もよく壊していて、小5のときにはランドセルの肩ベルトを本体に繋ぐ背カンという金具が壊れて修理に出したことも...物の扱いに注意できないのも息子の特性でした。

そんな子がスマホを持つとどうなるのか!

スマホ歴7年で、画面割れ4回に水没4回!

初めての自分のスマートフォンを喜ぶリュウ太
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落下破損防止のカバーを付けたり、画面保護のシートを付けたりと工夫はしていましたが、息子のうっかりを補えるものではありませんでした。

現在22歳、スマホ歴7年ですが、落下の回数は数知れず、画面がバキバキに割れること4回、水没4回と事故が多い多い!トホホホです。
「スマホを落としちゃいけない場所で、ふと『今やっちゃいそうだな~…なんてネ☆』と思うと、ナゼか本当に落としちゃうんだよね~、これがADHDあるある」と笑いながら言います。

やってしまいそうだと考えると不思議とそう導かれてしまうことは確かにあります。

このドジエピソードを『少し先の未来を予知する男』というタイトルで親子で笑い話にしています。
スマートフォンが水に落ちる様子
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スマートフォンを落としてはいけない場所で、「今落としそう」と思うと本当に落としてしまう
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他にも「オイルの中に落としたときはオイルまみれになっちゃったから急いで水で洗わなきゃ!って、いやいやいや精密機械を水で洗ってどーする!...と自分にツッコんで冷静に布で拭いて復活させたよ」など、数々のスマホ武勇伝を持っています。

自動車整備士として働く息子、仕事中に洗濯をする作業では、胸ポケットに入れていたスマホがスルリと水にダイブしてしまったこともあるそうです。
「スマホは活きのいい魚のように水に落ちる(笑)」と言います。

うっかりを何度も繰り返すことでさすがに注意するようになり、スマホを持つ手に力を入れることや置く場所を気をつけることなどが多少できるようになりましたが、やっぱりうっかりはあるようです。

"うっかり"はどうしようもないから...慌てないために重要なことは?

スマートフォンを壊したときの対処方法を把握しているリュウ太
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息子は「注意することを忘れるときがあるADHDだからどうしようもない!大切なのはくり返してしまうことを受け入れることだ」と言います。

修理等々経済的にキツイけれど、故障したときにパニックにならないような気持ちをつくっていくしかないということでした。
そんなことから新品は避け、中古の機種を2台とiPadを持ち、不測の事態に備えているそうです。

こんなことがあっても私が怒らないのは、リュウ太の場合は自分でバイト代やお給料からスマホ使用料を支払っていたからですが、親が支払う場合は頻繁に買い替えはツライですよね。

とはいえ若いと収入も少ないので、息子も買い替えでお金がないときは「マネー貸してくれ~」と泣きついてきます。
自分で維持すれば操作や管理に気をつけると思ったのですが、ADHDの特性ではそういう気持ちの持ちようはあまり関係なく壊します!(泣)

注意できない特性なのだから、"うっかり"を責めても仕方がないですよね…うん、諦めよう。

お子さんにスマホを持たせているご家庭では防水仕様の機種や落下防止のアクセサリーを使いながら破損リスクを減らしているご苦労があるかと思います。
「また壊しそうだから中古のスマートフォンにしよう」と考えるリュウ太
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故障したときに慌てないように、中古のスマートフォンを2台持っておき、備えているリュウ太
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私の知人の会社員のADHDの男性も、会社の中で財布と携帯電話を頻繁になくすと言います。

「これは治るものではなく一生付き合っていくしかない、だから2つずつ所持して紛失した際に業務に支障が出ないように工夫している」と言っていたことを思い出しました。

どんなときも慌てないために備えることはADHDのある人のライフスキルなのだと思いました。
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