保育園での脱走、他害…トラブル対応の救世主!?発達障害むっくんが保育所等訪問支援を受けるまで【第1話】

ライター:ウチノコ
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こんにちは、ADHDと自閉スペクトラム症の診断を持つ小学2年生むっくんの母ウチノコです。4月、新生活への不安や園や学校との連携など悩ましい季節かと思います。そんなときの救世主「保育所等訪問支援」をご存じですか?子どもが集団生活を送る施設を支援員が訪問し、子どもと施設に対して専門的な支援を行うサービスです。今回から4回に分けてむっくんの「保育所等訪問支援」のお話をお届けします。

『保育所等訪問支援』って何?

保育所等訪問支援とは児童福祉法に基づくサービスのことです。保育園や幼稚園、認定こども園、学校、放課後児童クラブなど、子どもが日常的に通い、集団生活を営む施設を専門の支援員が訪問して、子どもの特性に周囲の環境や活動の手順などを合わせていくことで保育や教育の効果を最大限に引き出すサポート体制の構築を目的としています。担任の先生などと意見交換や情報共有なども行ってもらえたり、保護者にも適切なかかわりや支援方法などの情報共有もしてもらえます。

料金は事業所への報酬の1割(1回あたり1000~2000円)が保護者負担となります。ただし2019年の法令変更により、満3歳になって初めての4月1日から3年間は無償で利用できるそうです。
参考:厚生労働省,保育所等訪問支援の効果的な実施を図るための手引書
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000166361.pdf
保育所等訪問支援とは?
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わが家の利用のきっかけ

保育園の未満児クラスに所属していた3歳のときに、むっくんはADHDと自閉スペクトラム症の診断を受けました。私にとってむっくんの保育園生活は順調とは言えず、担任の先生と相談し合うことも度々。何をしたらいいのかもわからないまま、手のかかるむっくんが年少さんになる…私の不安は膨らむ一方でした。
他害や脱走などの問題が
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進級で保育士の配置基準も変わってしまう
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そんな時、主治医から「保育所等訪問支援事業」という制度を教えてもらいました。悩みの突破口が見つかるかもしれない…!そんな気持ちで保育所等訪問支援をお願いすることに決めたのです。
悩みを第三者に相談することができます
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どうやって受けるの?

住んでいる地域や発達支援施設などによって、細かい手順は異なるかもしれませんが、参考までに私の場合として記載します。この手続きはなかなか大変でした!

① 発達支援施設等に相談し支援の必要性を判断してもらう

むっくんは3歳から6歳の間に何度か保育所等訪問支援を利用しています。初回は主治医からの勧めで利用しましたが、二回目以降は事前に保育園に相談、更にむっくんにも伝えて本人の同意をもらってから、主治医や発達支援施設に相談し利用しました。

② 集団生活を営む施設に協力を依頼する

保育所等訪問支援では、通っている施設(むっくんの場合は保育園)に専門の支援員が派遣されることから施設側にも負担が発生します。そのため、利用にあたり施設側の理解と協力が必須です。この協力体制を作ることが私の大切な役割だったように感じています。
私はまず保育園の園長先生と担任の先生に、保育所等訪問支援を利用したいことを伝えました。幸い私の場合はむっくんに理解のある先生方に恵まれており、私の不安や保育園側の困り感も共有できていたため、利用をとても好意的に受け止めてもらえました。
保育所等訪問支援に好意的な園長先生
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③ 役所へ利用希望を伝え、説明を受け、必要書類を受け取る

地域の役所へ行き、手続きの説明を受けました。保育所等訪問支援事業を受けるには、療育手帳や発達支援サービスの受給者証、もしくは主治医の意見書が必要です。むっくんの診断では療育手帳を取得できないので、発達支援サービスの受給者証の取得手続きも並行して行いました。

保育所等訪問支援の利用開始のためには
●役所に提出する「障害児支援利用計画案」
●集団生活を営む施設(むっくんの場合は保育園)にて作成の「意見書」
●発達支援施設にて作成の「保育所等訪問支援実施計画」

といろいろな書類が必要で、正直少し戸惑いました。
提出書類の多さに戸惑う
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④ 保育園の園長先生、担任の先生との面談

保育園に面談をお願いし、支援の必要性や現在の状況を記載する保育園からの意見書を依頼しました。また、役所に提出する障害児支援利用計画案作成に必要な情報を聞き取り、今後の発達支援施設との面談のためにむっくんの集団生活の様子なども詳しく教えていただきました。

⑤ 発達支援施設との面談

発達支援施設へ行き、担当の訪問支援員さんにむっくんの普段の様子を詳しくお伝えしました。
この聞き取り内容を元に、発達支援施設と保育園が連絡を取り合い協議の上、保育所等訪問支援事業計画書を作成するそうです。
聞き取り内容を元に保育所等訪問支援事業計画書を作成
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⑥ 役所へ揃えた書類を提出し、事業の支給申請を行う

⑦ 役所から支給決定後、発達支援施設と事業に対する契約締結

これでようやく訪問日を調整するところまでたどり着きました。
ご覧の通り、保育所等訪問支援を受けるために初回は特にたくさんの手続きに追われます。診断直後の動揺の中、保育園と発達支援施設と役所の間に立ってやり取りすることはとても大変で…くじけそうな気持ちにもなりました。

でも振り返ってみると、あの時期に保育所等訪問支援を受けたことが、私と保育園の関係をより良好にしてくれました。また、むっくんにも集団生活を送る上で強い支えになったと感じており、本当に利用してよかったと思っています。
次回は初回保育所等訪問支援で学ばせてもらった、今でも「私が大切にしていること」をお届けします。
保育所等訪問支援を受けて良かった!
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