そこが困りポイントだったのか…!親にとっても気づきがいっぱい!保育所等訪問支援初回【第2話】
ライター:ウチノコ
こんにちは、ADHDと自閉スペクトラム症の診断を持つ小学2年生、むっくんの母ウチノコです。今回は前回の続き、保育園未満児クラスで受けた、保育所等訪問支援のお話です。むっくんへの有益な情報はもちろん、私も「子どもへの支援を考える」とはどういうことなのかを学べた大切な経験となりました。
前回のお話はこちら
保育園での脱走、他害…トラブル対応の救世主!?発達障害むっくんが保育所等訪問支援を受けるまで【第1話】
いよいよ初回保育所等訪問支援当日!
むっくん3歳、保育園の未満児クラスのときに、私の希望で初めての保育所等訪問支援を受けることになりました。主な依頼内容は「年少さんの生活を見据えての集団生活での困難さへの手立て」でお願いしました。
いよいよ訪問日。支援員さんはむっくんの登園時には訪問されていて、午前いっぱいむっくんの様子を見て下さいました。むっくんは支援員さんの存在に影響を受けて、普段よりもおとなしく過ごしたそうで担任の先生も苦笑い…しかし、さすが支援のプロ!そんな見せかけの様子に惑わされてはいませんでした。
訪問支援員さんからの指摘
支援員さんからはむっくんが抱える集団の中での困難さを色々と教えてもらいました。私も発達障害についての知識が全くなかった頃だったので、とても勉強になったことを覚えています。特に印象に残ったものをいくつか紹介します。
集団から離れて行動してしまう理由
むっくんは突然一人で服を着替えてしまったり、教室から飛び出したりなどの一人行動が目立ちました。その行動について支援員さんは、「むっくんには困った時に大人に助けてもらう選択肢がなく、『助けて』が言えないため一人で何でも対処しようと頑張って、一人で行動しているのだと思います」と教えてくれました。
これは結構ショックでした。今までむっくんの行動を怒ってしまったこともあり、自分が無知であることを痛感。とても情けなく思いました。
これは結構ショックでした。今までむっくんの行動を怒ってしまったこともあり、自分が無知であることを痛感。とても情けなく思いました。
今後の関わり方へのアドバイスとして、本人に発信する力をつける目的で、保育園や自宅で自己発信の練習を繰り返していくことを勧められました。具体的にはむっくんが困っている姿を見たらすぐに「○○だから困っているんだね」と気持ちを代弁する関わりを増やしていくことです。困っているときに「どうしたの?」と聞いても、まだ自分の言葉で話せる発達段階にないため、状況を言葉にして大人が伝えることで、「そういえばいいのか!」と学んでもらうことが目的です。
この時に卒園式のエピソードになった「伝えずに動くと勝手な行動になるけれど、伝えさえすれば勝手な行動にならない」の教えが始まりました。ここから3年かけてむっくんはこの教えを学んでいくことになりました。
最後の大舞台、卒園式!発達障害むっくんの成長した姿に思わず先生方も涙!?
癇癪、他害についての理解
当時、試行錯誤していた他害への対応にも指摘を受けました。それは、「むっくんには感覚過敏があるため、むっくんの場合は先生が他害を防ぐために常に側にいることが、返って不快な刺激となっているように感じます。常に視界に人がいることや、他の子と先生の会話が度々耳に入ってしまうことなどがストレスとなり、些細な事での癇癪や他害に繋がっている可能性が考えられます」という想像もしない指摘でした。
更に「むっくんが困ると、側にいる先生がすぐに手助けしてしまうため、課題である自己発信の機会を奪っています」とも指摘されました。大人側は良かれと思っての行動でしたが、それが本人の成長を妨げ、つらさを大きくしている…。これは第三者だからこその、厳しい指摘だと感じ、とてもありがたく思いました。
更に「むっくんが困ると、側にいる先生がすぐに手助けしてしまうため、課題である自己発信の機会を奪っています」とも指摘されました。大人側は良かれと思っての行動でしたが、それが本人の成長を妨げ、つらさを大きくしている…。これは第三者だからこその、厳しい指摘だと感じ、とてもありがたく思いました。
むっくんの他害を減らすには、側で防ぐよりも一人で安心して過ごす環境を作ることが大切。今後はむっくんが落ち着いているときは先生が側につく回数を減らしていき、刺激を減らし、安心できる時間を確保していくことになりました。
私が不安に思っていた、年少さんになって先生の数が減ることも、むっくんにとって刺激が減るむしろ好ましい状況だと考えられます。と言っていただき、不安が和らいだことを覚えています。また、他害の裏には自分の気持ちが言葉で発信できない影響も考えられるため、自己発信を促す関わりが一番大切だと教えてもらいました。
私が不安に思っていた、年少さんになって先生の数が減ることも、むっくんにとって刺激が減るむしろ好ましい状況だと考えられます。と言っていただき、不安が和らいだことを覚えています。また、他害の裏には自分の気持ちが言葉で発信できない影響も考えられるため、自己発信を促す関わりが一番大切だと教えてもらいました。
当時のむっくんへの支援は、環境調整(周囲の大人も環境の一つ)が何より大切でした。むっくんに必要な環境や関わり方を、親も先生も知って統一できたたことで不適切な環境や関わり方を減らし、むっくんの成長に繋がったように感じています。