列に並べない、呼びかけに無反応...ほかの子と『何かが違う』と気づいた3歳児検診。子ども発達支援センターを紹介されたけれど【障害受容 長男編】
ライター:スガカズ
わが家の長男は、自閉症スペクトラムとADHDです。私が長男に対して、「周りの子どもと比べて違うかも?」と気づいたきっかけは、3歳児検診のときでした。ほかのお子さんはママと手をつないで列に並んで待つことができているのに、長男だけは列に並べず興味のあるものに向かってまっしぐら。呼びかけにも反応しませんでした。私はなかなか長男を捕まえて検診を受けさせることができず手をこまねいていました。
私は長男の3歳児検診で、列に並べない長男を捕まえて検診を受けさせることができず手をこまねいていました。
そのうち、会場が閑散としていき…最後の方でやっと保健師さんと落ち着いて話ができました。そのときに、「よかったら子ども発達支援センターに相談してみてはいかがでしょうか?」と言われました。
私にとっては思ってもいなかった言葉でした。
そのうち、会場が閑散としていき…最後の方でやっと保健師さんと落ち着いて話ができました。そのときに、「よかったら子ども発達支援センターに相談してみてはいかがでしょうか?」と言われました。
私にとっては思ってもいなかった言葉でした。
確かに外出するとひやひやする場面がありましたが、どちらかと言えば癇癪の少ない子でした。
家や保育園では、もの静かで他害もなく、黙々と2~3歳には難しいパズルなど興味のあることに打ち込む子だったので、「この子はものづくりの才能があるのかも知れない」なんて、呑気に考えていました。
自発的に言葉を発しないことも、「話せない訳ではないし、理解力はあるし、この子は大人しいからだ」と思っていました。
とはいえ呼びかけに反応がないことが大半だしなかなか寝ない子だし、外出先で気がつくといなくなっているなんてこともあったので、「うちの子はちょっと育てづらい子なのかも」と潜在的に感じてはいました。
家や保育園では、もの静かで他害もなく、黙々と2~3歳には難しいパズルなど興味のあることに打ち込む子だったので、「この子はものづくりの才能があるのかも知れない」なんて、呑気に考えていました。
自発的に言葉を発しないことも、「話せない訳ではないし、理解力はあるし、この子は大人しいからだ」と思っていました。
とはいえ呼びかけに反応がないことが大半だしなかなか寝ない子だし、外出先で気がつくといなくなっているなんてこともあったので、「うちの子はちょっと育てづらい子なのかも」と潜在的に感じてはいました。
5歳で知能検査を受けました。結果は…
子ども発達支援センターは順番待ちが多いです。長男を見てくださった心理士の方は療育センターにいることが多く、子ども発達支援センターには週に2度ほどしかいないため、1年は待つとのことでした。
ようやく順番がまわってきたのは5歳のころ。
5歳9ヵ月で田中ビネー知能検査Vを受けました。
検査中は、椅子を左右前後に揺らしたり、離席したり…器具が提示されると何もいわずすぐに触ってしまうなどの動きの多さは目立ったものの、声をかけると続行は可能で、全体的に見て意欲的だったようでした。
検査結果は6歳6ヵ月相当。「平均の上」の範囲に位置しました。
相対的にみて特に大きな課題は見受けられないようで、様子見という判断となり、療育の紹介は受けませんでした。
ようやく順番がまわってきたのは5歳のころ。
5歳9ヵ月で田中ビネー知能検査Vを受けました。
検査中は、椅子を左右前後に揺らしたり、離席したり…器具が提示されると何もいわずすぐに触ってしまうなどの動きの多さは目立ったものの、声をかけると続行は可能で、全体的に見て意欲的だったようでした。
検査結果は6歳6ヵ月相当。「平均の上」の範囲に位置しました。
相対的にみて特に大きな課題は見受けられないようで、様子見という判断となり、療育の紹介は受けませんでした。
心理士さんからの検査結果と見解を聞き、当時は「心理士さんがそう言うのであればそうなのだろう」「今回の検査結果はポジティブに捉えて、この子の興味のあることはたくさんさせよう」と思うことにしました。
平和主義すぎるところがあり、共感して結果人に合わせすぎたり変化に対応することが少し苦手な私の悪いクセです。
当時の私にもっと強い信念があったなら、療育につなげることができたのかもしれません。
後に長男の就学後に後悔することになるのでした。
平和主義すぎるところがあり、共感して結果人に合わせすぎたり変化に対応することが少し苦手な私の悪いクセです。
当時の私にもっと強い信念があったなら、療育につなげることができたのかもしれません。
後に長男の就学後に後悔することになるのでした。
長男の発達障害がハッキリとわかったきっかけは、学校からの一本の電話
通常学級で小1の2学期を迎えたころに、担任の先生から呼び出しがありました。
そこで長男が学校生活に適応できていないことを知りました。
・授業中は絵を描いているか、教室の外に脱走する。
・クラスメイトとの関わりを拒絶する。
・特定の音に敏感で、音楽の授業を受けられない。
などの指摘を担任の先生から受けます。
そこで長男が学校生活に適応できていないことを知りました。
・授業中は絵を描いているか、教室の外に脱走する。
・クラスメイトとの関わりを拒絶する。
・特定の音に敏感で、音楽の授業を受けられない。
などの指摘を担任の先生から受けます。
たまたま学校公開の日に、同学年の生徒さんに「ねーねー、この子(長男)キモいんだよ」と率直な意見を言われ、とてもショックだったのを覚えています。
そこでようやく、「自分の子どもは明らかに他の子と違う」「長男にこの先どんなことが起こる可能性があるのか」理解しました。
言われたときは目の前に長男もいましたが、本人自身は「この子」が「どの子」を指しているのか分からなかったし、「キモい」の意味を理解していなかったようで、反応はなく、無表情でその場にいました。
そこでようやく、「自分の子どもは明らかに他の子と違う」「長男にこの先どんなことが起こる可能性があるのか」理解しました。
言われたときは目の前に長男もいましたが、本人自身は「この子」が「どの子」を指しているのか分からなかったし、「キモい」の意味を理解していなかったようで、反応はなく、無表情でその場にいました。
学校から帰宅してからというもの、私の頭の中は疑問でいっぱい。
うちの子が何故?先天的な障害と聞くけど、私のしつけが悪かったの?
妊娠中に「はしか」になってしまったのがいけなかった?私の遺伝?
考えても仕方ない「原因さがし」の日々。
その後しばらく私が子どもの障害を受容するまでメンタルが低迷する期間が続きましたが、
担任の先生、スクールカウンセラー、療育の医師、心理士、作業療法士のお世話になり…小5でようやく特別支援教室に通えることになり、現在中2になりました。少しずつ少しずつ道が開けたという感じです。
うちの子が何故?先天的な障害と聞くけど、私のしつけが悪かったの?
妊娠中に「はしか」になってしまったのがいけなかった?私の遺伝?
考えても仕方ない「原因さがし」の日々。
その後しばらく私が子どもの障害を受容するまでメンタルが低迷する期間が続きましたが、
担任の先生、スクールカウンセラー、療育の医師、心理士、作業療法士のお世話になり…小5でようやく特別支援教室に通えることになり、現在中2になりました。少しずつ少しずつ道が開けたという感じです。
穏やかな発達障害は、優先順位が下がりやすい
うちの長男のようなタイプは社会性秩序だとしても、学校生活を送る中で、どうしても優先順位は低くなりがちです。
学校生活で本人が困ったことがあっても本人は助けを求めないし、学校も明らかに困るようなことがないからです。
通級の見学に行き、トレーニングを受けているお子さんたちの様子を見て、「あぁ。自分の子は優先順位が低いと言われるだろうな」と直感で思いました。
案の定「もっと課題の多いお子さんがいるので…それに空きもないし…」と、やんわり断られました。
こういったときの雰囲気がどうも苦手です。
発達障害だとわかり、支援を受けたくても受けづらい。
今思えば療育センターにも通えているし、担任の先生にも配慮いただいているので、可能な支援は受けているのだろうと思いますが、当時の私は「声を大にして、『わが子により良い支援を受けさせたい!』と言っても、今までと同じように断られるに違いない。長男が今通級を選ばないことでほかのもっと優先順位の高いお子さんが支援を受けられるのかもしれない。それに、期待して断られて落ちこむくらいなら素直に受け入れたほうが自分の精神衛生にもいいはずだ」こんな風に思っていました。
次回はその長男での経験が、年中から小1までトラブル続きだった次男の発達障害がわかったときにも影響したお話です。
学校生活で本人が困ったことがあっても本人は助けを求めないし、学校も明らかに困るようなことがないからです。
通級の見学に行き、トレーニングを受けているお子さんたちの様子を見て、「あぁ。自分の子は優先順位が低いと言われるだろうな」と直感で思いました。
案の定「もっと課題の多いお子さんがいるので…それに空きもないし…」と、やんわり断られました。
こういったときの雰囲気がどうも苦手です。
発達障害だとわかり、支援を受けたくても受けづらい。
今思えば療育センターにも通えているし、担任の先生にも配慮いただいているので、可能な支援は受けているのだろうと思いますが、当時の私は「声を大にして、『わが子により良い支援を受けさせたい!』と言っても、今までと同じように断られるに違いない。長男が今通級を選ばないことでほかのもっと優先順位の高いお子さんが支援を受けられるのかもしれない。それに、期待して断られて落ちこむくらいなら素直に受け入れたほうが自分の精神衛生にもいいはずだ」こんな風に思っていました。
次回はその長男での経験が、年中から小1までトラブル続きだった次男の発達障害がわかったときにも影響したお話です。
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