食事も家事も! 自閉症息子が「できる」ためのベストなタイミングと伝え方―ー大パニックの経験から学んだわが家の方法

ライター:立石美津子
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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038023358

子どもにたとえ発達障害があったとしても、親にはわが子として教えていかなくてはならないことがたくさんあります。ただ、そのタイミングが親目線なのか子ども目線なのかで随分と結果が違ってきます。

わが家の場合、どのようにしているかについてご紹介します。

監修者鈴木直光のアイコン
監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

食事編

息子が口をきちんと閉じないで、ご飯を食べていました。結構音が出ていました。「ペチャペチャ音をさせないで!」と叱ろうと思いましたが…

止めました。

どうして、このタイミングで注意しなかったかと言うと、否定されることに敏感に反応し、叱られるとパニックを起こし自傷するからです。

それに…

この言葉には「具体的にどうしたら音が出ないで食べられるか」が含まれていないからです。

そこで、一瞬、口を閉じて食べていた瞬間をとらえて「口を閉じて噛んでいるね。だから音をさせないで食べることができているね」と伝えました。

そうしたら、そのあと、モグモグと音をさせないで食べていました。

配膳編

鍋から味噌汁を自分でつがせています。

レンジの上によく汁をこぼします。このとき、注いでいる最中に「お味噌汁こぼしているよ」と言うだけで、「否定された!」と感じるのか切れてしまいます。

だから、一切注意しないで‥‥

次にお味噌汁を注ごうとしたとき、こぼす前に「こぼさないようにして、さすが社会人だね」(←社会人というワードに弱い)と言うようにしています。

こうすると親子のバトルも確実に軽減されるように感じています。
料理を盛り付ける息子
料理教室にて こぼさないように気を付けている
Upload By 立石美津子

洗濯物編

洗濯物を干す家事をやらせています。でも、ときには干すのを忘れてしまうこともあります。

息子に「洗濯物干すのを忘れているよ」と言わず、私が黙って干し、翌日さりげなく「洗濯物干そうね」と伝えるようにしています。
洗濯物を干す息子
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うまくいかないダメポイント

子ども側に立てば“あとの祭り、今更注意されたって”の状態なのにもかかわらず、親になるとその視点に立てず、感情が先走ってしまうのか、口うるさく言いたくなります。

更に

・良い行動を無視してしまう。悪い行動だけネチネチ叱る
・よくない行動を起こしたあとに叱る。
・否定するだけ否定して、具体策を出さない


ということをしてしまいます。でも、親の気持ちはそれで済むかもしれませんが、子どもの立場にたったら、本人は不愉快極まりないと思うのです。
適切な声がけと不適切な声がけの例
©あべゆみこ
Upload By 立石美津子

注意喚起するグッドタイミング

家事は手伝っているだけで立派です。お茶を運んでこぼす、タオルをグチャグチャに畳むなど、失敗した直後に叱っても当人は不快になるだけです。その時、注意しないで、次回の同じ場面、味噌汁やお茶をこぼす前に伝えます。

そのときは「ほら!またこぼして!」と失敗したことを指摘するのではなく、「鍋の上でよそうとこぼれないよ」、「ヒタヒタとゆっくり歩くとお茶こぼさないで運べるよ」とどうすればうまくいくか具体的に伝えます。

良かったら参考にしてくださいね。
執筆/立石美津子

(監修:鈴木先生より)
神経発達症のお子さんへの接し方は、やはり「優しく・丁寧に・具体的に・肯定文で」。この4つが基本の柱になります。

例えば、みそ汁の件もそうですが、お子さんは「指示されること」や「否定されること」にとても敏感で、苦手意識を持っています。「ダメ」と言う代わりに、できた瞬間を逃さず褒めるスタンスを大切にしましょう。

意欲を高めるために「がんばりカード」や「できたよカード」を取り入れ、ポイントが貯まったらお出かけできるなどのご褒美を設けるのも効果的です。年齢が小さいうちは加点法(トークン法)で自信をつけ、成長に合わせて減点法(免許制度のような形)にシフトしていくと、自律心も育ちやすくなりますよ。

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