子どもに難しい生活習慣づけ!手描きの『毎日やることカード』でASD娘がタスク管理できるようになるまで

2021/08/17 更新
子どもに難しい生活習慣づけ!手描きの『毎日やることカード』でASD娘がタスク管理できるようになるまでのタイトル画像

子どもに生活習慣を身につけてもらうのは、定型発達のお子さんでもなかなか難しいもの。食事、睡眠、排泄などの基本的なものは保育士さんなどのプロの手助けを得てこなせたとしても、勉強の習慣や、家事を少しずつ身につけることまでは手が回らないということもあるのではないでしょうか。今回はわが家での取り組みをご紹介します。

寺島ヒロさんのアイコン
寺島ヒロ
12236 View
監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、大学院修了後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

生活習慣をつけるのは難しい!

睡眠障害がひどい娘(ASDあり)は、起きる時間がまちまちなので、何時に何をやるという生活習慣のつけ方ができません。起きてすぐ顔を洗って歯磨き、朝ごはんという流れのあるものはまだよいのですが、次に寝るまでの間にどこかでやらなければいけないものについては、どうしても「ふんわり」してしまうよう…。

本人も「何かやり残したことがあるんじゃないか」と寝る前に不安になり、眠れなかったりするんです。「睡眠時間を整えれば、すべて解決するよね?」という話なのですが、それが一番難しいのです。

ママお手製「毎日やることカード」登場!

一日のうちで「これだけはやっておけ」ということをただ書いたカードを作った
Upload By 寺島ヒロ
何かやるごとにカードをひっくり返し、全部伏せたらコンプリート!
Upload By 寺島ヒロ
中学1年(12歳)の冬休みから使い始めた「毎日やることカード」。中学3年(14歳)のGW終わりまで、1年半ぐらい活躍しました。

最初はやったりやらなかったり、またひっくり返すのを忘れたりしていましたが、半年ぐらい続けたら習慣化してきました。

わからなくなったら見る、そのためだけのカードだから…

やってみて意外と大事なポイントだったなと思うのが、このカードの内容が「やらないといけない」ことではないということ。カードがペラペラの紙に手描きでぱっぱと描いたものだったことも、よかったのではという気がします。これらが、適度な緩さを生んで、いっちゃんも構えずに「書かれていることをやったらひっくり返す」という作業に気軽に取り組めたようです。
実際に使っていたカードの写真
これが実際のカード。ほんとうに雑ですみません!
Upload By 寺島ヒロ

嬉しい誤算?自分でタスクをやりくりできるように!

目的は親の決めたタスクをこなすことではなく、いっちゃんが「まだやらないといけないことがあるんじゃないか?」と思って、不安にならないようにしたいということだったので、やってないことを叱ったり、急いでやらせたりはしませんでした。
 
そのうち、いっちゃんはカードを見ながら「今日はほかにやりたいことがあるのでこれはやらない」「今日はこれとこれを端折って、明日のために早く寝る」などと、自分で決めて、カードを伏せて置くようになりました。もちろん何もない日はちゃんとタスクをこなします。
 
意図してやったことではありませんでしたが、カードをいっちゃんが自分でやりくりすることで、少しずつスケジュールを管理する力も身についてきたようです。

執筆/寺島ヒロ
(監修:初川先生より)
やることを視覚化しておくと、本人も周囲も確認できるのでとてもいいですね。本人にとって周囲からの余分な声掛けも減るので、自分で自分の行動をコントロールできている感覚も育つと思います。ASDのあるお子さんに限らず、ADHD傾向のお子さんにも有効です。そして、「絶対にすべての項目をやらねばらない」という設定ではなく、あくまでも確認用として導入したことも思春期以降のお子さんであったり、こだわりに転化しそうなお子さんにはよかったのだと思います。カードを自分で運用できるまでに育っているのは何よりです。
ADHD息子の「忘れてた」が「毎日やること」に!?もうひとつの特性を活かす母の声かけで、変化が起きて…!のタイトル画像

関連記事

ADHD息子の「忘れてた」が「毎日やること」に!?もうひとつの特性を活かす母の声かけで、変化が起きて…!

子どもが「初めて」に挑戦するときに最適!絵カードの使い方とはのタイトル画像

関連記事

子どもが「初めて」に挑戦するときに最適!絵カードの使い方とは

発達障害の娘のライバルはパパ!?「家事はママだけの仕事」を変えてくれた、わが家のお手伝い大作戦のタイトル画像

関連記事

発達障害の娘のライバルはパパ!?「家事はママだけの仕事」を変えてくれた、わが家のお手伝い大作戦

発達ナビPLUSバナー
当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。

この記事に関するキーワード

あわせて読みたい関連記事

あわせて読みたい関連記事

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。