3歳で診断、実母に報告すると「1歳半で自閉症だと思ってた」!気を遣って指摘できなかったと知り…

2021/11/22 更新
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私はほぺろう以上に癇癪の激しい子を見たことがありません。ほかにもクルクル回り続けたりクレーンで要求したり…今思うと もっと小さなころからほぺろうはほかのお子さんと全く違っていたし、周りの人からひと目で「あの子は障害があるな」と思われていても不思議じゃなかったと思います。お恥ずかしいですが、それなのにわが子の障害に気づかなかった、そして受け入れたくなかった私のことをお伝えしようと思います

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ぼさ子
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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。

なぜ人から慰められるのか分からなかった、ほぺろう1歳ごろ

自閉症と知的障害がある、わが家の息子ほぺろうは現在保育園の年長さん。発語はいまだにありません。

そんなほぺろうですが、0歳台は「一度泣いたら激しい」とは思っていましたが平均的な発育を遂げていました。ところが1歳を過ぎたあたりからほぺろうは、発語がないことについては「男の子だから」「知り合いの男の子もそうだった」と慰められ、癇癪が激しいことについては「子どもだから」「まだ小さいから」と人から言われることが多くなりました。

親戚にも近所にも小さい子があまりいなくて、ほぺろうを生むまで子どもと接する機会が少なかった私。一般的な発育の様子がよく分からなかった上に、発達障害という言葉もあまり意識していなかったので「そういうものなんだ~」と慰めの言葉を鵜呑みにしていました。
1歳を過ぎたころから、慰めの言葉をかけられるようになって
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1回目の衝撃、1歳半健診

衝撃を受けた初めての機会が『1歳半健診』です。泣き暴れるほぺろうを拘束しながら会場入り。待合室ではおとなしくオモチャで遊んだり絵本を読んで待機する子どもたちがたくさんいて、「1歳半の子たちはどこに居るんだろう?お兄さんお姉さんばっかりいるけど、さすがみんなしっかりしてる!」と感心していたら…それは全員1歳半の子どもたち。

決められたスペースで遊ぶ、泣き叫ばない1歳半児たち。それだけでもほぺろうには考えられない状況でしたし、ほかのママさんたちはお喋りに花を咲かせたりオシャレをする余裕があることを知って驚愕しました。
『1歳半検診』で、ほかの子どもたちや保護者の様子に衝撃を受ける母
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すべての検査が乱闘だったほぺろう。発育面談では泣き暴れが激し過ぎて抱き抱えるのに精一杯。職員さんとのやりとりなど一切できませんでした。

当然「あとで個別にお話があります」と言われましたが、「まだ1歳半だもん。ずっと泣いてる子くらいいるものだよね?」と世間知らず過ぎてあまり気にしていなかった私。

今振り返ると、ほぺろうは「もう少し成長するまで様子を見ましょう」という感じでもなく、困りごとがハッキリ出ている子でした。おそらく職員さんはすでに「この子は発達障害の可能性がある」と思っていたのではと推測できますが、私は状況がよく分かっていませんでした。そして職員さんにすすめられた『月一回のことばの教室』に通うことに。

2回目の衝撃、ことばの教室

『月一回のことばの教室』は、発育の指摘を受けた1~2歳の子どもたちが大きな部屋いっぱいに集められていました。ほぺろうと似た子がいるのかと思いきや、一歩部屋に入って感じたのは『レベル違い』。

職員さんが読む絵本を座って聞く・みんなと一緒に手遊びする・与えられたオモチャで遊ぶ…みんなができていることも、ほぺろうには想像すら難しかったです。多少グズっても、ほぺろうみたいに開始から帰宅までずっと泣き続けている子はいませんでした。そんな状況を目の当たりににしているのに、「ほぺろうはまだ1歳半だし、通い続けていれば皆みたいになるのかな~」と私は深く考えていませんでした。
『月一回のことば教室』に通いながら、「通い続ければ成長するのかな?」と思う母
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その後しばらく通い続けても、ほぺろうに進展はありませんでした。癇癪が激し過ぎて職員さんと接することもなく、「毎回のように脱走するほぺろうを捕まえたり 泣くのをあやしに行ってるだけで、一体何のために通っているのだろう…」と悩んでいたら、見かねた職員さんから『発達検査』をすすめられました。

このとき、ほぺろう2歳2ヶ月。検査結果は『発達程度1歳4ヶ月』。どう考えてもハッとなる結果で、職員さんも「これで気づいて」とサインを送っていたのだと思います。でも「これから急に伸びる子もいるから…」と言われ、私は「そうなんだ~、急に伸びたりするんだ~」と慰めの言葉を真に受けていました。と言うより、この当時は発達障害の可能性を受け入れたくなかったのです。

そして、さらに発達の心配がある子が集められている『週一回のことばの教室』をすすめられました。

3回目の衝撃、発達に心配のある子の集まりの中で

ここでなら仲間がいるかと思いきや、期待はアッサリ打ち砕かれました。さらに発達の心配がある子が集められているはずの『週一回のことばの教室』は、ほぺろうより月齢の低い子が多かったのですが、みんな「どこに発達の心配が?」と思うくらいしっかりしていて、私たち親子は『場違い』でした。

ほかの子とのあまりの違いに、このころからさすがに「発達障害の可能性を考えなくては…」と思い始めました。
周りの子どもたちとの違いに、「発達に心配のある子たちが集まっているはずなのに…」と思う母
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正式に診断が出たあとも、衝撃

時をまたいで、ほぺろうは3歳のときに現在お世話になっている発達クリニックで『自閉症』の診断を受けました。そのことを実家に報告したところ、私の母に「ぼさ子に悪いと思って言わなかったけど、ほぺろうが1歳半くらいからずっと“自閉症じゃないかな?”って思ってた」と告げられました。

遠方に住む実家の母でさえ気づくのに私は何年も気づかないなんて…。私は自分がすごく恥ずかしく、本当に情けなく思いました。私以外の人がほぺろうのママだったら、もっと早く気づいてもっと早くいろんなことをしてあげただろうに…今でも自分の至らなさがつらいです。
自閉症の診断を受けたことを実家に報告すると、「そうじゃないかと思ってたんだ」と言われて
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ようやくほぺろうの障害に向き合い始めた私。そして試練の始まりへ…

話は2歳ごろに戻り、ほぺろうの癇癪は2歳9ヶ月ごろからさらに悪化。

自宅では声かけ・テレビ断ち・食生活変更などをやり始め、それと同時にようやく覚悟を決めて発達クリニックの予約をしました。ほぺろう2歳のとき、前居住地で初めて訪れた発達クリニック。そこで私たち親子は忘れられないつらい経験をすることになったのです…。
覚悟を決めて、発達クリニックの予約をする母
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執筆/ぼさ子
(監修:井上先生より)
自閉症や発達障害の場合、その障害が目に見えにくいために、気づきから診断までの期間がほかの身体的障害と比べ長くなる傾向があります。その間、感覚過敏性によるふとしたことからの癇癪、歩き始めてからの多動など、どのように対応してよいか迷われたり、相談したい気持ちが生じる反面、「一時的だから」「まだ小さいから」という思いで、相談に行くことについて葛藤したり躊躇したりする方も多いと思います。
相談に行かれることは、勇気がいることですよね。ぼさ子さんは、お子さんのためを思ってこの当時がんばって決断されたのではないかと思います。
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