夫婦で子育て方針が違うときは?「ほかの家庭はどうしてる?」発達障害のある子を育てる4家庭に聞いてみました!

2021/11/29 更新
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発達に凸凹のある子どもたちを育てていく中で、ふと、「ほかの家庭はどうしているんだろう?」という疑問がわくことはありませんか?
そこで、今回SNSを通じて、いろいろなご家庭のお話を伺ってみました。知りたいことはたくさんありますが、今回は「パパの子育て」についてのお話です。

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スガカズ
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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。

子育てをしながら、ふと思った「ほかの家庭はどうなんだろう?」

子どもに対して厳しいパパ。あとでフォローしないと…と思う私
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私は、4人の子どものママです。中2の長男にADHD+ASD、小5の次男にADHDがあります。子どもたちには、「自分を価値ある存在として障害を肯定的に捉えて成長してほしい」と思っています。

わが家は私がメインで子育てをしているスタイルだったのですが、パパに対して「積極的に子育てに参加してほしい」「子どもたちのありのままを受け入れてほしい」と思い、いろいろと関わり方を模索したり、子どもたちとどう関わってほしいかパパと何度も話し合いをしたりしました。ですが、お互いの価値観や子育ての方針は少し違います。

私は子どもの気持ちに寄り添っていきたいのですが、パパは子育てにきびしいところがあり、それがきっかけで子どもたちが癇癪を起こしたり、パパと子どもが言い合いになることもしばしば…。タイミングをみて、パパの考えを代弁するなどして子どもへのフォローをしたりしますが、まれに私自身がパパと険悪になることもあります。また、夫婦で言っていることが違ってくるという矛盾が生じることもあります。

「子どもたちが親のことを信用しなくなるのではないか?」「家でも外の世界でも安らげる場所がなくなるのではないか?」そういった不安は昔からありました。ですが、今のところ子どもたちは私のことを頼ってくれますし、パパと子どもたちは共通の趣味があり、私ではできない関わり方を持っていることもあって、子どもたちが大きなストレスをためているようではなさそうです。現在は目を光らせつつも様子をみている状況です。

そんなわが家での日々を送る中で、ふと、「ほかの家庭はどうなんだろう?」という疑問がありました。そこで、今回SNSを通じていろいろな立場の方にお話をうかがってみました。

その中の、3人のママと1人のパパのお話を紹介させていただきます。
※お話を伺った方には掲載の許可をいただいております

Yさんの場合(長男小5・ASD・ADHD・LD、次男小2・ASDのママ)

パパはマイルールにしばられてイライラすることも…。でも頑張っています!

Yさんの場合(長男小5・ASD・ADHD・LD、次男小2・ASDのママ)
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わが家の小5長男と小2次男は二人とも発達に凸凹があります。長男はASDで、一日のルーティンが決まっていたり、自分が「よくない」と思ったときに相手の行動をつい指摘してしまったりと真面目でこだわりが強いという特性があります。

義母に聞いたところ、そんな長男は小さいころのパパと本当にそっくり。パパにとって小5の長男は、小さいころの自分と重なるようです。自分自身が感じた生きづらさを受け入れることが難しいのかもしれません。長男に対して(特に勉強について)厳しくなりがちです。結果、長男の癇癪スイッチを押してしまい悪循環に…。

一方で、私はパパの真面目で誠実な性格を素敵だなと思っています。日々頑張って働いており、私にとっては「いつかは息子もパパのような大人になるのかな?」と、希望の光に思っています。

土曜日は私が仕事なので、パパはワンオペで子どもたちと一日を過ごします。「公園に連れて行かないと!」と、マイルールにしばられて、イライラしながらも不器用に頑張っているパパをかわいらしく思いますし、頼もしくも感じています。

Iさんの場合(長女9歳・ASD、次女5歳・軽度知的障害・ASD、三女5歳・境界領域知能・ASDグレーゾーンのママ)

やさしいパパは、どんなときでもマイペース

Iさんの場合(長女9歳・ASD、次女5歳・軽度知的障害・ASD、三女5歳・境界領域知能・ASDグレーゾーンのママ)
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先日、長女の過剰歯を抜くために2泊の入院、手術がありました。手術の一ヶ月前にパパには、「その日は、早く帰って来てね」とお願いしたのですが、パパはスマホをいじりながら「その日は仕事~…」とそっけない返事が…。

長女の入院や手術の付き添いは、義母に頼めたのでよかったのですが、私は下の子たち二人の世話をしながら「手術無事に終わったかな?泣いてないかな?」と心配でした。

案の定、当日パパは早く帰ってくることも手術の様子を気にかけることもありませんでした。マイペースでやさしいパパなので、子どもたちにもいつもやさしいです。そんなパパの性格を理解はしているものの、今回のことは少しだけがっかりしてしまいました。

Sさんの場合(長男5歳・ASD、長女3歳のママ)

子どもが成長してからのパパの活躍に期待しています

Sさんの場合(長男5歳・ASD、長女3歳のママ)
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パパに子どものことを頼むときは、一から十まで言わないと後始末を私がしないといけないくらい大変です。例えば、「ちょっと子どもを見ていてね」と言ったら本当に見ているだけ、だったり。「結局私が対応したほうが効率よいな」と思ったことも多いため、私がほとんど動いています。そのため、長男の障害者手帳や受給者証も申請からフォローまで、全部私の担当です。

長男には、自閉スペクトラム症(ASD)があり、こだわりが強めで、思い通りにいかないと癇癪を起こしてしまいます。そして、そんなときはだいたいパパが余計なひとことを言って火に油を注いでしまい、クールダウンさせるのがさらに難しくなることがあります。

現在、長男は年中。お薬に少し助けてもらいながら本人も頑張っていることもあり、パパと長男のケンカは以前より減りました。とはいえ、まだ情緒が安定しない時期なので、長男の対応は私がほとんどしています。その間は、パパには長女の相手をお願いしています。

最近になって長女の運動面に課題があることが分かり、療育に通い始めました。私の負担が増えたため、実家の母に協力してもらいながらなんとか日々こなしています。将来子どもたちが成長したころには新しい問題がたくさん出てくると思うので、パパの出番が今よりも増えることを期待しています。

Gさんの場合(長男7歳、次男5歳、三男3歳のパパ)

ママが子どもに怒っている姿にイライラ…険悪になることもありました

Gさんの場合(長男7歳、次男5歳、三男3歳のパパ)
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私自身、発達障害の当事者でADHD(積極奇異型)があり、子どももある程度特性があり、発達が気になっているので様子を見ています。

夫婦の子育てにおける役割は、大きく分けると「社会性」はママ担当、「創造性」は私担当です。
私は好きなことは思いっきりしたいタイプで、逆にしたくないことはおざなりになりがちな特性があります。子どもたちと基本的に楽しく過ごしたいので、休日はめいっぱい遊びます。私が全力で遊びすぎるあまり、子どもたちに「気をつけてね」と言われるほどです。

子どもたちに怒るポイントは夫婦で違います。私は、例えば危険な行動をしたときなど、行動そのものをやめさせる必要があるときに怒ることが多いのですが、ママは子どものミスを責めるような言い方をするときがあります。

例えば子どもがお茶をこぼしたらママはイライラしながら、「何やってんの!?」と怒ります。社会性を育てる上でママが子どもたちと関わることが多いから、そのような対応になってしまうほどストレスが溜まってしまっていることもあるのだと思いますが、ママの子どもたちへの対応がきっかけで夫婦が険悪になることも…。これは逆も然りで、もちろんママが私に対してイライラすることもあります。お互い、相手の怒ってることにイライラしてしまうのです。

話し合いを重ね、現在はなぜ妻がそのような態度になるか理解できるようになり、お互いを認め合うことでお互いの関わり方も変わってきました。わが家の場合、仕事の都合上夫婦の生活スタイルが違うので、最近は一緒に子育てする機会が減ってきましたが、タイプの違う両親からいろいろ学んでほしいですし、子どもたちにはたくましく育ってほしいなと思います。

話を伺ったあと感じたこと

今回4人のママ、パパからのお話を聞けて、「みんないろんな気持ちを抱えながら日常を過ごしているんだな」と感じました。一緒に子育てするパートナーであっても生活スタイルも価値観も立場もそれぞれ違うので、分かってはいても相手の子どもへの対応などに疑問を抱いたりすることはあると思います。
私自身、理想の夫婦を見つけたときに、自分の環境と比べてしまい「同じようにできないな…」と少し落ち込んだりする経験もありました。でも、わが家のパパだからこそできる役割をお願いしてみたり、家族が少しでも穏やかに過ごせるサポートをこれからもしていこうと改めて思いました。

執筆/スガカズ
(監修:井上先生より)
一方が相手に対して「これくらいは察してほしい」と思っても、相手の側から見ると「言ってくれなければ分からない」というギャップがあったり、一方は「共感してほしい」と思って話をしたのに、話を聞いた方が一方的なアドバイスをしてしまい相手を怒らせてしまったり、(そこまで感情的にならなくていいのに…)などと感じることもあるかもしれません。パートナー同士の子育ての方針が異なる場合もありますが、それについてお互いがコミュニケーションをとれることがまず大切だと思います。お互いの得意不得意を認め合いながらいけるといいですね。
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