ダウン症とは?タイプの違い、診断についてーーマンガで学ぶダウン症【医師監修】
ライター:マンガで分かる発達障害のキホン
ダウン症は、正式名称をダウン症候群といいます。
通常、ヒトの染色体は、1番目から22番目の染色体まではペアになっていますが、ダウン症がある場合は、21番目の染色体が1本多く3本あります。
卵子や精子の分裂異常、または受精時に偶然に起こる染色体異常によるものが大半で、両親どちらの染色体にも問題ない場合がほとんどです。
このコラムでは、ダウン症のタイプや診断について紹介します。
監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。
1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。
ダウン症とは?タイプや診断についても紹介
ダウン症(正式名称:ダウン症候群)は、21番目の染色体が1本多い疾患であり、染色体異常により偶然発症することが多いです。ダウン症は大きく、標準型21トリソミー型・モザイク型・転座型の3種類に分かれます。胎児にダウン症があるか調べる出生前診断にはいくつかの種類がありますが、診断を受けることは任意です。
注:転座染色体保因者は、遺伝情報が不足している訳ではないため、発達への影響はないとされています。また、片方の親が転座染色体を持っているからといって、生まれてくる子ども全員に転座型ダウン症がある訳ではありません。
ダウン症とは?
ダウン症は、正式名称をダウン症候群といいます。
通常、ヒトの染色体は、1番目から22番目の染色体まではペアになっていますが、ダウン症がある場合は、21番目の染色体が1本多く3本あります。
卵子や精子の分裂異常、または受精時に偶然に起こる染色体異常によるものが大半で、両親どちらの染色体にも問題ない場合がほとんどです。
ダウン症は大きく分けて
・標準型21トリソミー型
・モザイク型
・転座型
の3種類に分かれます。
ダウン症の約95%は「標準型21トリソミー型」と呼ばれるもので、これは通常であれば22本あるはずの常染色体が23本と1本多くなることで起こるものです。これは受精時に偶然起こるもので、両親の染色体に変異はありません。
また、ダウン症全体のうち1~3%以下程度が、「モザイク型」という種類にあてはまります。モザイク型の人は2つの異なる細胞で体が構成されています。21番目の染色体が、通常の2本の細胞と3本の細胞の両方によって構成されることにより起こります。モザイク型ダウン症も、両親の染色体に変異がなくても発生します。正常の染色体の割合が多いほど、ダウン症の症状が軽くなります。
さらに、「転座型」という21番目の染色体のうちの1本が他の染色体にくっついたことによって起こるダウン症もあります。これはダウン症全体のうち約4~5%ほどにあたります。そして、この約4~5%の発現率のうち、さらにその約半分が親に転座染色体保因がある場合、つまり遺伝によって起こるとわれています。
ダウン症は精子や卵子、受精卵が分裂するときに偶発的に起こるものがほとんどであり、遺伝による可能性は極めて低いです。
通常、ヒトの染色体は、1番目から22番目の染色体まではペアになっていますが、ダウン症がある場合は、21番目の染色体が1本多く3本あります。
卵子や精子の分裂異常、または受精時に偶然に起こる染色体異常によるものが大半で、両親どちらの染色体にも問題ない場合がほとんどです。
ダウン症は大きく分けて
・標準型21トリソミー型
・モザイク型
・転座型
の3種類に分かれます。
ダウン症の約95%は「標準型21トリソミー型」と呼ばれるもので、これは通常であれば22本あるはずの常染色体が23本と1本多くなることで起こるものです。これは受精時に偶然起こるもので、両親の染色体に変異はありません。
また、ダウン症全体のうち1~3%以下程度が、「モザイク型」という種類にあてはまります。モザイク型の人は2つの異なる細胞で体が構成されています。21番目の染色体が、通常の2本の細胞と3本の細胞の両方によって構成されることにより起こります。モザイク型ダウン症も、両親の染色体に変異がなくても発生します。正常の染色体の割合が多いほど、ダウン症の症状が軽くなります。
さらに、「転座型」という21番目の染色体のうちの1本が他の染色体にくっついたことによって起こるダウン症もあります。これはダウン症全体のうち約4~5%ほどにあたります。そして、この約4~5%の発現率のうち、さらにその約半分が親に転座染色体保因がある場合、つまり遺伝によって起こるとわれています。
ダウン症は精子や卵子、受精卵が分裂するときに偶発的に起こるものがほとんどであり、遺伝による可能性は極めて低いです。
※注:『病因』項目内「約95%の症例で21番染色体全体の過剰(21トリソミー)がみられ、典型的には母親に由来する。そのような症例では47本の染色体がみられる。」この約95%内に「標準型21トリソミー型」「モザイク型」が含まれていると言われています。
染色体異常が起こるメカニズム
ダウン症の原因は染色体異常によるものです。女性は生まれたときから一生分の卵子を卵巣に持っています。成熟してからほぼ毎月やってくる排卵の時期まで、ずっと分裂途中で待っています。しかしこの分裂がうまくいっていない場合があります。この卵子が受精した場合、ダウン症の子が生まれる原因となります。
また、精子の分裂異常などが要因になる場合もあります。さらに、卵子や精子が正常に分裂できていても、受精してからの分裂段階で分裂異常が起こる事もあります。受精後、分裂しながら着床まで進む間の段階で、染色体がうまく分裂しないことが原因となることがあります。この発現は偶然であると考えられており、親の素質は関係ないと言われています。
また、精子の分裂異常などが要因になる場合もあります。さらに、卵子や精子が正常に分裂できていても、受精してからの分裂段階で分裂異常が起こる事もあります。受精後、分裂しながら着床まで進む間の段階で、染色体がうまく分裂しないことが原因となることがあります。この発現は偶然であると考えられており、親の素質は関係ないと言われています。