ADHD小5次男、夢は体操選手だったのに!6年続けた習い事を突然「辞めたい」と言い出して…

ライター:スガカズ

ADHDのあるわが家の次男(小5)は半年前に6年間通っていた体操を辞めました。
私は体を動かすことが好きな次男に合った習い事だと思っていましたし、本人の頑張りを応援したいと思っていました。
しかし、ある日の他者とのトラブルがきっかけとなり、本人のモチベーションがすっかりなくなってしまいました。

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。

小さいころの夢は、「体操選手になって大会に出る」こと

「大人になったら体操選手になりたい!」と言う次男
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ADHDのある次男は5歳のころから11歳まで6年間体操教室に通っていました。
本人のモチベーションが低迷する時期もありましたが、「大人になったら体操選手になって大会に出たい!」とはりきっていた時期もあるほど熱心にやっていました。10歳(小4の3学期)のころに、本人が希望していた器械体操のクラスにあがるという体験も積めました。本人なりに頑張って通い続けていたと思います。

ですが、ある日の出来事がきっかけで、本人のモチベーションがすっかりなくなってしまいました。

体操教室の駐輪場で、スタッフに注意されモチベーションがゼロに…

11歳をむかえたある日のこと
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今から半年前、次男が11歳をむかえたころの出来事です。

この日は習い事(体操)がある日だったのですが、私が直前でバタバタしていたので、次男だけ先に体操教室へ行ってもらうことにしました。私は次男が出かけてから20分ほど経って出発したのですが、道のりの途中で家へ引き返そうとする次男に出会いました。

「これはきっと、次男の身にトラブルが起こったんだな…」と察し、次男に声をかけました。
「体操教室を辞める!」と言う次男
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話を聞くと、どうやら体操教室のある建物の前の駐輪場に自転車を停めたところ、次男はキレイに停められなかったようで、管理会社の人(初老の男性)に注意されたようでした。

次男は5歳ころから癇癪の多い子で、小2になったころから少しずつ癇癪は減ったものの、高学年になってからもときどきこういった場面に遭遇します。人の感情に敏感で、「叱られている」と感じると、とっさに自己防衛本能が働き、反抗することがある次男。特に、『年上(30代以上)の声や体格が大きな人』や、『お互い面識の薄い相手』『一方的に(もしくは開口一番で)怒りの感情をぶつける人』との相性はよくありません。

この日注意されたときは、怒って物にあたったり暴言をはくことはなかったようですが、次男は「叱られたから、もう体操を辞める!」と言い出しました。
体操教室をやめるのは「もったいない」と感じる母
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心身の発達にさまざまな課題がある次男には、体操を通して適度に他者とのコミュニケーションをとることができ、感覚統合のトレーニングになっているのではと感じることも多くありました。

また、次男は体を動かすことが得意な方なのですが、衝動的に危険な行動をとることもあるため、放課後の外遊びを頻繁にさせると、いつか大ケガをしてしまうのではないかといった心配もありました。そのため、体操は他者(大人)の見守りのもと、安心して体を動かせる貴重な時間だと私は感じていました。

「習い事(体操)を辞めたい」と思うくらい嫌な気もちになったことは理解しますが、6年間見守っていた私としては「これからも、体操で得られることがたくさんあるはずなのに…」「せっかく長く続けているのに、もったいない…」「一時の感情に流されず、よく考えてから決断したほうよいのでは?」と思ったのが正直なところです。

私の希望も伝えましたが、本人の意志はかたく…

今回のトラブルの両方の気もちを説明する母
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私は今回次男を叱った人の状況や気もちを、次男から得た情報をもとに、説明しました。

もちろん次男の気もちも分かるので、次男の状況や気もちも言語化しました。
「叱った人は『ボクは他の自転車と同じように、まっすぐ停めてほしいんだ』って言ってくれたなら次男は悲しい気もちにならなかったのかも知れないね」
「とはいっても管理する人は必要だから、その人と距離をおいて声をかけられづらい場所に停めるのはどう?」「お母さんが一緒にいるときは安心だと思うよ」「今、気が乗らないなら、しばらく体操を休会してみて、またやる気が出てきたらもう一度通うのでもいいと思うよ」

私は体操教室に通い続けて欲しい気もちが大きかったので、いくつか解決策を提案しました。

でも、本人の「辞めたい」という意志は変わりませんでした。
自分の考えを話す次男
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次男は不安定な感情ではあるものの、自分の考えをはっきりと言葉にしました。

・叱られるのが本当に苦手だということ
・自分が習い事をイヤがったり遅刻したりするときに、私(母)が複雑な気もちになっているのを知っていること
・せっかく毎月お金を払っているのにお互い複雑な気もちになるのは意味がないし、自分もそんな経験をしたくないこと

普段は自分の感情について、あまり深く考えたり、人に説明する機会が少ない次男ですが、この日の言葉は、話に筋が通っており、私の心にズシンと響きました。

「確かにそうだなあ…私は次男のやる気の芽を育てたいと思ってたし、次男のためを思って6年間支えてきたけど、ふとした瞬間に、次男に余計な負担をかけていたんだな…」と納得しました。
次男には「そっか、お母さんのことも考えてくれたんだね。ありがとう。分かったよ」と返事をしました。
次ページ「私がその場で次男に「辞めていいよ」と言わなかった理由」


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