日米10人のアール・ブリュット作家による「線」の世界を覗いてみませんか?展覧会「線のしぐさ」東京都渋谷公園通りギャラリーにて開催
ライター:発達ナビニュース
2022年4月23日(土)から6月26日(日)に開催中の「線のしぐさ」は、近年日本においてまとまったかたちで紹介される機会の少なかったアメリカのアール・ブリュットの作家と、日本の作家が「線」をテーマに一堂に会する展覧会です。10人の作家がつむぎ出すさまざまな「線」の世界に、触れてみませんか?
サムネイル写真:展覧会「線のしぐさ」会場風景 撮影:柿島 達郎
10人の作家が織りなす「線」の無限の可能性。多様な表現に触れられる展覧会が開催中!
2022年6月26日(日)まで、展覧会「線のしぐさ」が東京都渋谷公園通りギャラリーにて開催中です!
1974年の設立以来、アメリカの障害のある方々の創作活動を牽引してきたクリエイティブ・グロウス・アート・センターの作家と、日本の作家の作品が一つの空間に集結。ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションへの収蔵だけでなく、ニューヨーク近代美術館やパリのポンピドゥー・センターなどに作品が収蔵される作家を含む10名の作品が、「線」をテーマに一堂に会する貴重な機会です。
1974年の設立以来、アメリカの障害のある方々の創作活動を牽引してきたクリエイティブ・グロウス・アート・センターの作家と、日本の作家の作品が一つの空間に集結。ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションへの収蔵だけでなく、ニューヨーク近代美術館やパリのポンピドゥー・センターなどに作品が収蔵される作家を含む10名の作品が、「線」をテーマに一堂に会する貴重な機会です。
なぜ、「線」がテーマとなったのでしょうか。その理由について、本展を企画した担当学芸員は、こう話します。
一本の線は、あるときはひとつの範囲を分け、またあるときは離れたものどうしをつなげます。相反する機能をもつ線は、空間の中で自らをさまざまに変化させ、かたちをつくり、ときには、かたちにならない何ものかを表します。「アール・ブリュット」の作品における線は、しばしば意図や計画とはかけ離れた、即興や偶然の結果とみなされます。反面、それは、作家の抑えがたい衝動や愛着、それに応じた身体の心地よい動きと離れがたく強く結びついています。そのため、作家のからだと心のしぐさは線にのりうつり、線はしぐさを生むのです。本展では、10人の作家がつむぎ出す線のしぐさをなぞります。
同じ「線」というテーマのもと、日米それぞれの作家の特徴を際立たせた展示に向き合い、そしてそのしぐさをなぞることで作家一人ひとりの内面性まで紐解いていきます。
一本の線は、あるときはひとつの範囲を分け、またあるときは離れたものどうしをつなげます。相反する機能をもつ線は、空間の中で自らをさまざまに変化させ、かたちをつくり、ときには、かたちにならない何ものかを表します。「アール・ブリュット」の作品における線は、しばしば意図や計画とはかけ離れた、即興や偶然の結果とみなされます。反面、それは、作家の抑えがたい衝動や愛着、それに応じた身体の心地よい動きと離れがたく強く結びついています。そのため、作家のからだと心のしぐさは線にのりうつり、線はしぐさを生むのです。本展では、10人の作家がつむぎ出す線のしぐさをなぞります。
同じ「線」というテーマのもと、日米それぞれの作家の特徴を際立たせた展示に向き合い、そしてそのしぐさをなぞることで作家一人ひとりの内面性まで紐解いていきます。
ペンや色鉛筆、水彩によるドローイングや木彫、針金を用いた立体作品、糸や毛糸、布を用いたファイバー・アートなど、それぞれの方法で生み出すさまざまな「線」とその表情、しぐさは、多様性の尊さや個性の大切さまでを感じさせてくれます。
アートに興味がある方も、普段アートに触れる機会の少ない方も、この機会に展覧会に行ってみてはいかがでしょうか。
アートに興味がある方も、普段アートに触れる機会の少ない方も、この機会に展覧会に行ってみてはいかがでしょうか。
作品と作家プロフィールを一部紹介
齋藤 裕一(SAITO Yuichi)
埼玉県生まれ。2002年より川口市の「工房集」で活動。文字を書くことがきっかけとなり、好きなテレビ番組名などを連ねるドローイングへと展開。特定の文字が抽出されることが多く、それらの線が絶えず余白とせめぎ合い緊張関係を保ちながら、濃淡のある層と塊をなしていく。近年、作品がパリのポンピドゥー・センターに収蔵された。
埼玉県生まれ。2002年より川口市の「工房集」で活動。文字を書くことがきっかけとなり、好きなテレビ番組名などを連ねるドローイングへと展開。特定の文字が抽出されることが多く、それらの線が絶えず余白とせめぎ合い緊張関係を保ちながら、濃淡のある層と塊をなしていく。近年、作品がパリのポンピドゥー・センターに収蔵された。
松浦 繁(MATSUURA Shigeru)
宮城県生まれ。1994年から仙台市の「アトリエ創」で木彫を本格的に始める。仕上げに指や手の平で塗り込む絵具のやわらかな色彩と、ノコギリなどを用いて残す鋭い線との対比が、木肌に豊かな表情を生む。主な展示に「木々の生命」(もうひとつの美術館、栃木、2017年)などがある。平成29年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。
宮城県生まれ。1994年から仙台市の「アトリエ創」で木彫を本格的に始める。仕上げに指や手の平で塗り込む絵具のやわらかな色彩と、ノコギリなどを用いて残す鋭い線との対比が、木肌に豊かな表情を生む。主な展示に「木々の生命」(もうひとつの美術館、栃木、2017年)などがある。平成29年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。
スーザン・ジャノウ(Susan JANOW)
カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。2003年よりCGACに参加。グリッドを描き、細い線のクロスハッチングで念入りに埋めるドローイングを多く制作。近年は、格子のサイズや配置、枠内の色づけに新たな変化をみせる。また、映像作品でも注目を集めている。作品は、ニューヨークのブルックリン美術館、パリのポンピドゥー・センターなどに収蔵。
カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。2003年よりCGACに参加。グリッドを描き、細い線のクロスハッチングで念入りに埋めるドローイングを多く制作。近年は、格子のサイズや配置、枠内の色づけに新たな変化をみせる。また、映像作品でも注目を集めている。作品は、ニューヨークのブルックリン美術館、パリのポンピドゥー・センターなどに収蔵。
ダン・ミラー(Dan MILLER)
カリフォルニア州カストロバレー生まれ。1992年よりCGACに参加。関心を持つものに伴うかたちやアルファベット、数字を重ねる。ペンの細い線、絵具のダイナミックな線が層をなし、時折、単語を浮かび上がらせつつも、意味から解き放たれた線の集合体を生んでいる。作品は、ニューヨーク近代美術館、パリのポンピドゥー・センターなどに収蔵。
カリフォルニア州カストロバレー生まれ。1992年よりCGACに参加。関心を持つものに伴うかたちやアルファベット、数字を重ねる。ペンの細い線、絵具のダイナミックな線が層をなし、時折、単語を浮かび上がらせつつも、意味から解き放たれた線の集合体を生んでいる。作品は、ニューヨーク近代美術館、パリのポンピドゥー・センターなどに収蔵。
展覧会詳細
・展覧会名 / 線のしぐさ
・会期 / 2022年4月23日(土)~6月26日(日)
・開館時間 / 11:00~19:00(月曜休館)
・会場 / 東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2
・入場料 / 無料
出展作家 / 齋藤 裕一、坂上 チユキ、西村 一成、東恩納 侑、松浦 繁、スーザン・ジャノウ、
ドワイト・マッキントッシュ、ダン・ミラー、トニー・ペデモンテ、ジュディス・スコット
主催 / (公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー
特別協力 / クリエイティブ・グロウス・アート・センター
後援 / アメリカ大使館
*開催内容は、都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。
・会期 / 2022年4月23日(土)~6月26日(日)
・開館時間 / 11:00~19:00(月曜休館)
・会場 / 東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2
・入場料 / 無料
出展作家 / 齋藤 裕一、坂上 チユキ、西村 一成、東恩納 侑、松浦 繁、スーザン・ジャノウ、
ドワイト・マッキントッシュ、ダン・ミラー、トニー・ペデモンテ、ジュディス・スコット
主催 / (公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー
特別協力 / クリエイティブ・グロウス・アート・センター
後援 / アメリカ大使館
*開催内容は、都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。
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